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第47話 石さんと消えたお弁当

今日は街のピクニック大会の日。

ところが、ある家族のお弁当が spっと消えてしまい、なぜか石さんの前に捜索依頼が舞い込みます。

石さん、食べ物の恨みは怖いですよ。

朝から公園はにぎやか。

シートを広げて笑い声をあげる家族連れの中、ひときわ騒がしい声が響いた。


「ない! お弁当がない!」

叫んでいるのは、三姉妹の長女マユ。

「さっきまでここに置いてたのに……」


母親は半泣きだ。

「朝4時から作ったのに……唐揚げも卵焼きも……」


そんな騒動の中、マユは石さんの前に駆け込んできた。

「石さん! お弁当が消えたの! 犯人見つけて!」


「……わしは警察じゃない」


「でも石さんって、失せ物探しのご利益あるって聞いたよ」


「そんなの初耳だぞ」


通りかかった近所のおばあちゃんがニヤリ。

「石さんの前で願うと、だいたいの物は見つかるって噂だよ」


「ほらやっぱり!」

マユは祈りのポーズで叫ぶ。

「唐揚げを! 唐揚げを返せー!」


……すると、遠くで「ギャー!」という声。

広場の木の上で、カラスが慌てて何かを落とした。

ごろん、と転がるお弁当箱。


「犯人カラスかよ!」


中身は少し減っていたが、唐揚げも卵焼きも無事だった。

母親は胸を撫で下ろす。

「石さん、ありがとう……本当にご利益あるんだね」


「……偶然だ」


その日の夕方。

石さんの足元には、誰かが置いた唐揚げ1個。

「……わし、食えんっての」

そう呟きながらも、どこか満足そうな石さんだった。

失せ物探しまでこなしてしまう(?)石さん、恐るべし。

ただし犯人がカラスの場合は、捕まえるのは自己責任でお願いします。


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