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Exhaust  作者: あばると
Chapter.1 白翔馬の覚醒編
3/19

1-3 見せたいもの

今日も読んでくれてありがとうございます。あばるとです。

読んでも特典はないですし、読んでも何もないですが、時間だけは満たされるように頑張ります。

「クソッ!クソクソクソッ!」山口は苦戦していた。山口は思いっきり桜井にイキっていたが、案外思い通りにいかず、かませ犬状態となってしまっていた。「なんで追いつけないんだ!俺のはガヤルドなんだぞ!」桜井は冷静に動きながら、コーナーを駆け抜けていく。「サスを変えたおかげで、少し無理ができる。ドリフトも、このサスなら速度が乗っててもできる!」

桜井はまるで山口の存在を忘れているかのように走っていた。「コーナーの立ち上がりの加速も速い!こんなサス、見たことない。高市さん、どこで手に入れてくるんだろ。」桜井は、コーナーの立ち上がりで山口を放していく。そして、桜井は微笑んだ。車の完成度にウッキウキしていたのだ。そして、その笑顔が山口の逆鱗に触れた。サイドミラー越しに見えたその笑顔に。

「ふざけやがってぇ、もう許さねぇ!どんな手を使ってもぶち抜かしてやらぁ!」山口は、桜井の方に向かって車を走らせる。壁に車体をぶつけながら桜井に近づいていく。「アイツ、カラダをぶつけながらこっちに近づいてくる。何する気だ?」壁にぶつかったガヤルドのリアバンパーには大きな傷が何個もできていた。「このままじゃ、どうせ逃げられる。ならやることは一つだ。」

山口の様子を見た桜井は、ブロックの姿勢に変えた。「やつを殺ってでも前に出てやる...そうするしか勝てねぇ」桜井はコーナーに入っていく。山口もそれに続く。「オラァ!」山口はガヤルドのフロントバンパーを2000GTのリアに当てようとした。「来るってわかってたぞ!」桜井はギアをあげ、山口の猛追をかわす。「チッ。」桜井はコーナーの立ち上がりでガヤルドを離す。

「...ジャンプスポットか。サスの強度も見させてもらうぞ!」桜井の車は、急な坂を飛び越えて見せた。そして、着地に移る。「空を飛べ飛べ!2000GT!」桜井は陽気だった。そして、車はラリーカーのように奇麗に着地して見せた。だが後ろにいた山口は違った。そもそも、山口はジャンプスポットに備えていなかった。「道がない!?」山口の車はジャンプした。

したものの、うまく着地できなかった。「うわっ!」車からは、何かが破損したような音がした。サスペンションだ。ガヤルドのサスペンションは外れ、制御が利かなくなってしまった。そして、車はそのまま大きく回った。壁にぶつかると同時に、車はついに停止した。それをサイドミラー越しに見ていた桜井は、車を停止させて山口の方に駆け寄った。

桜井は車の中にいた山口に呼びかけた。「大丈夫ですか!?」山口は返答した。「あ...あぁ。大丈夫だ。」山口は自力で車から降りて、道路の端に座り込んだ。「まさか、ジャンプスポットがあると思わなかったぜ。ハハハ...。」山口は落ち込んでいた。「...この車、修理しましょうか?このままじゃ走れない。だけど、直せば話は別。」山口は少し考えた後、これを拒否した。

「いや、いいさ。もう、今さっきみたいに恥かきたくないんでな。この車は、俺に合う車じゃなかった。好きにしてくれ。」桜井は、山口の性格がなぜか丸くなったことに驚いていた。「はぁ。」山口は立ち上がり、歩いて環状線から降りて行った。その後、彼は姿を消した。「...もらっていいんだって?」桜井は高市を呼んで、車を桜井の家にあるガレージに運んでもらった。

ガレージに着いて、車をもらったわけを高市に話した。「...はぁ。なんか、面白いことがあったんだな。相手のミスにしても、この有様はいくら何でもひどすぎるな。」桜井は聞いた。「この車、2000GTに組み込めそうですかね。トランスミッションとか、そこら辺。」高市は少し考えた。「いけるんじゃないか?多分だが。部品取りとしてはいいと思うが、さすがはV10。でかいから難しいと思うぞ。」

桜井は車をばらしていく。そして、エンジンのパーツを一つ一つ取り出していった。「じゃ、またな。もうすぐ12時だし、寝な。明日も学校だろ?」桜井は軽く返事をした後、高市を見送った。「さて、寝ますか。」桜井はバラしたパーツを1か所に寄せた後、2000GTを空いたスペースに入れた。桜井はガレージを閉じた。いろいろ準備をした後、桜井はベットにダイブした。




次の日。桜井は学校に向かっていた。「おはよう桜井!」杉野が後ろから声をかけた。「あ、杉野。おはよう。」杉野は桜井に、昨日のバトルの話を聞いた。「桜井、お前バトルで勝ったんだってな!しかも相手はランボルギーニ!すげーじゃん!」杉野は嬉しそうにしていた。「まあ、うん。」だが、桜井はどうしても相手の自爆とは言えなかった。「杉野。俺ら最近免許取ったじゃん。それでさ、俺GTR買おうと思うんだよね。R34。」杉野は驚いた。

「R34!?よく軽々といえるな。だって今JDMブームでそういう車買われてるんだろ?FDとか今めっちゃ高いのに。」桜井は杉野の言葉に少し迷ったものの、買うと決めたという決心を曲げることはしなかった。「いいんだ。それでも、そういう車が好きなんだ。俺。あ、今日の時間割なんだっけ。」2人は学校に入っていった。時間が過ぎて、昼休みの時間。

桜井と杉野は教室で話していた。「なぁ、杉野も車買うんでしょ?どういうのがいいの?」杉野は答えた。「やっぱり、日本車だな。安くて丈夫で、何よりめっちゃ速いやつ!それでさ、カタログ持ってきたんだ。みようぜ!」杉野は、持ってきたカタログを広げた。「おぉ~。速そうな車がたくさん載ってる。高いけど。」杉野は、ページをパラパラと流しながら見ていた。

すると、桜井の背後から声がした。「へぇ~。車買いたいんだ。悠人君と勉君。」その声は桜井や杉野の担任である、加藤瑞葉の声だった。急に後ろから声がしたので、桜井はびっくりした。「びっく、うわ~っ!」桜井は椅子から転げ落ちてしまった。「あ、ごめん。大丈夫?」加藤は心配している。「大丈夫ですけど、急に声かけないでくださいよ。イタタ...。」

桜井は肩を抑えている。「ごめんって。ホラ。」加藤は桜井に手を差し伸べた。「大丈夫ですよ。支えなんて。」桜井は、足だけの力で起き上がった。「んで、車の話ですっけ。まぁ、買いたいですね。車。家にあるの、親父の車ですし。」桜井は倒れた椅子を立て直して、またその椅子に座りなおした。「特に、GTRとかは買いたいなって思ってます。買える金があればですけどね。」

加藤は興味深そうに話を聞く。「先生も見ます?カタログ。」杉野も、先生を誘う。「...じゃ、そうする。君たちがどっぷりはまってる世界に、私も連れてってよ。」加藤はすぐそばにあった椅子に座り、桜井たちとカタログを見始めた。そして、桜井たちは車の事を教えた。その時間はとても楽しかった。そして、時間はあっという間に過ぎていった。

その日の夕方、桜井は高市のガレージで車をいじっていた。人通りのない道は、とても静かだった。桜井が作業している音は、その静かな町によく響いた。「じゃ、自分のタイミングで帰りな。」高市はガレージを出た。「あ、はい。わかりました。」桜井は、2000GTを眺めている。「...新しくフォグランプつけるか。」桜井はガレージのジャンクパーツ置き場に向かった。

「どれがいいかな~。何かいいのないかな~。あった!」桜井は探していたパーツを手に取り、2000GTに取り付けた。「うーん。なんか違うな。」そう作業していると、桜井の背後から声がした。「桜井君?」桜井は振り向いた。「あ、加藤センセ。そうか、今日家庭訪問か。」桜井は一人暮らし。桜井が外出しているということで、保護者である高市の家でもあるガレージに来たというわけだ。

「家にいなかったから、とりあえずここにいるだろうって事で来ちゃった。んで、これが...。」加藤は桜井の座っていた車を指した。「あ、そうです。我が家の車です。この車、親父のだったんで僕のって訳じゃないけど。ええっと、少し中見ます?」桜井はガレージ内を紹介していった。「なんか、すごいね。これを一人でやってるの?」「いや、たまに高市さんが手伝ってくれます。」

加藤は時計を見た。「あ、そろそろ時間だから行くね。じゃ、また来週ね。」加藤は、次の家庭訪問の場所に向かっていった。「...暇だな。帰るか。」桜井は2000GTに乗り、自宅に向かっていった。自宅に着き一息ついていると、桜井の家に杉野がやってきた。「おーい桜ー井。」

桜井は急いで玄関に向かった。「ん。どうした?」杉野は嬉しそうに言った「実はな...見せたいものがあるんだ。来てくれよ。」

杉野は桜井の11年来の親友です。小学校から同じで、車が大好きということで仲良くなりました。

このキャラの立ち位置も頑張って考えます。

以上、あばるとでした。

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