第88話 Summer Leaf
パァン、パァン!!
空になる空砲。
今日は晴天。
葉城夏祭り開催!!
「タコ焼き、焼きそば、チョコバナナ・・・うほ、出店いっぱい!!」
「春吉、はやく準備手伝え」
現在、俺達Summer Leafは音楽ライブ控えテントの中にいる。
時刻は10時。
ライブまであと10分といった所か。
既にグラウンドには出店がいっぱい。
客もいっぱい。
「みんな、それぞれの楽器の最終チェックをしといてくれ」
ギター、ドラム、ベース、キーボード、マイク。
それぞれが最後のチェックをする。
「・・・に、しても」
俺はみんなの着ている服、衣装に目をやる。
「凄いな、赤佐父」
女子達が着ているのは特製の浴衣。
それぞれ動きやすいように裾や袖に配慮がなされているし。
楓は薄い黄緑、小夜は水色、美羽は淡いピンク、亜希はオレンジ。
メイドイン赤佐父。
超器用。
ちなみに俺と赤佐は普通にカジュアル的な衣装。
かえって目立つ。
「いいかお前達、俺達の音楽魂をぶち込めていこうぜ!!」
『お〜!!!』
それは、昨日の準備の帰り道。
「春吉、お前結局詩、出来たのか?」
赤佐からの質問。
「・・・大丈夫。詩ならもう・・・」
大丈夫。
「だ、大丈夫ってお前・・・」
「いいからいいから、俺に任せろ」
そして・・・
『以上、バンドーズの演奏でした。続きましては、Summer Leaf!!』
司会者は紅白のスーツ着用。
キバツやな。
んな事より、
「行くぞ! 楓、小夜、美羽、亜希、赤佐、準備はいいか!?」
『おー!!!』
楓は昨日、親父さんと色々話を付けたらしい。
小夜は今日、わざわざバイトを休んでまで来てくれている。
美羽は緊張で顔が強張ってやがる。
亜希はいつも通り、のほほ〜ん状態。
赤佐は至って真面目。
「・・・行くぜ、Summer Leaf!!」
『おー!!!』
行きます、俺の初ライブぅ!!
「緊張するね・・・」
「美羽黙って、もうすぐ暗幕上がるぞ」
俺達はステージ上、暗幕の後ろでスタンバイ。
「いよいよですねぇ・・・」
「亜希、静かに!」
「なんかドキドキすんな!」
「楓黙れ!」
「・・・・・」
「小夜も・・・って、小夜は黙ってるか」
ふぅ〜、何故だろう?
ライブ前なのに疲れが・・・?
「・・・・・」
さてと、気持ちを切り替えてっと。
「・・・ふぅ〜」
深呼吸ぅ〜。
「・・・・・」
気持ちを抑えて。
「・・・・・」
・・・・・。
「・・・・・」
・・・あれ?
「・・・・・」
・・・暗幕、上がんなくね?
「・・・・・」
あれ? 何で?
「・・・まだか?」
「春、静かに!!」
「サーセン」
にしても・・・
「・・・・・」
暗幕が上がんない。
その時!!
ウイィィィンン!!
あ、暗幕上がった!!
そして・・・
後書きトーク!!
春吉
「春吉先生の質問コーナー!! はい、このコーナーでは皆様より頂いた質問に、私が答えていくコーナーです!!」
質問1
仲田市在住
M・Hさんから
『私はとある学校で生徒会長をやっているんですが、いつも人前に出ると緊張して、悲惨な事になります。どうしたら緊張しなくなるんでしょうか?」
春吉
「緊張っすか・・・はい、じゃあ人をジャガ芋と思えばOK。はい次」
質問2
仲田市在住
S・Eさんから
『葉城で1番卵が安いスーパーって何処ですか?』
春吉
「オ〇ム。はい次」
質問3
葉城市在住
G・Sさんから
『もっと出番を下さい』
春吉
「だが断るッ!!」
質問4
関東圏内在住
Gさんからの質問
『後書きトークのネタが尽きてきました。どうしましょう?』
春吉
「ネタ切れだ? そのシワの少ない脳みそ絞ってでもネタを作れ!!」
質問5
関東圏内在住
Gさんからの質問
『最近、体育で柔道をやって以来、腰が痛くてしょうがないんですが・・・』
春吉
「いい加減にしろ作者!! ・・・あ、言っちゃった」
楓
「次回89話“音楽”ってか、体育の柔道ごときで腰痛って・・・超もやしっ子か?」
春吉
「・・・・・」
Gさん
「・・・・・」