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三人の姫と一人の手下の物語  作者: 五円玉
夏休み音楽ライブ篇
97/116

第87話 夏祭り前夜


 「おーし、こんなもんだろ」

 

 どっこいせっと、アンプを置く赤佐。

 

 今は7月29日の午後6時30分。

 

 現在、明日のライブの準備で、楽器を会場の葉城グラウンドに運んでいる最中です。

 

 「うぐぐ・・・意外とキーボード重い」

 

 「頑張って、春吉くん!!」

 

 亜希に応援され、俺はキーボードを一生懸命に運ぶ。

 ・・・正直、応援するなら運ぶの手伝ってもらった方がありがたい。

 

 「春吉くん、頑張って!!」

 

 「・・・・・」

 

 もはやイヤミにしかきこえない。




















 「お、終わったぁ〜」

 

 葉城高校から赤佐の親父の軽トラで楽器を運び、グラウンドにてやっとこさスタンバイ。

 

 その繰り返しの作業―――が、やっと終わった・・・。

 

 「みんなご苦労様」

 

 今回の事の発端でもある赤佐親父が、気を使ってみんなにジュースをくれた!!

 

 「どうも!」

 

 いや〜、汗かいた後のコーラはウマイ!!

 

 「いよいよ明日ね、ライブ」

 

 薄暗いグラウンド。

 

 空はまだ若干橙に染まっているが、東の空にはちらほらと星が。

 

 グラウンド近くを流れる川は透き通り、川の近くは草木が生い茂る。

 

 川の上を通る鉄橋には、沢山の車の姿。

 

 

 

 こんな所にいると、荒川〇Bを思い出す。

 あー、緑の村長とかいないかなぁ〜?

 

 「春吉くん」

 

 「ん?」

 

 今話し掛けてきたのは亜希。

 

 「いよいよ明日ですね・・・」

 

 「ああ、そうだな」

 

 カナカナカナカナーって鳴くひぐらし。

 切ないッ!!

 

 「もう、夏なんですね〜」

 

 「・・・ああ」

 

 夏の夕方の風は気持ちいい。

 爽やかなこの風は、夜の訪れの合図。

 

 「・・・そういえば」

 

 ポンッと、何かを思い出した亜希。

 

 「結局、楓さんはお父様と仲直りしたのかな?」

 

 「・・・そういえばそうだな」

 

 確か、バンドと柔道が何だかで、今は亜希の家へ家出中なんだっけ?

 

 「さっき楓さん、お父様と話つけてくるって、お家の方へ向かって行ったんです」

 

 「・・・そうか」

 

 あいつも成長したのかな?

 

 

 

 俺は改めて思う。

 

 この空の下、俺は多くの人達と知り合い、この空の下で生きている。

 

 この月や星の下で。

 

 日本の人口約一億人。

 その中で、限られた人と人が出会う確率はかなり低い。

 

 美羽、小夜、楓、亜希、麗、赤佐、夏哉、秋馬、権三朗、冬希。

 

 他にも、多くの人達と出会い、今の俺がいるんだな。

 

 「・・・・・」

 

 大切な出会い。

 

 大切な友達。

 

 大切な気持ち。

 

 大切な、とても大切な・・・・・。















 って、

 

 「俺は何を言っているんだ?」

 

 作者の脳内イカレたか? 風邪引いたからか?

 

 「春、そろそろ帰ろ!!」

 

 グラウンドの入口には、美羽と小夜、亜希に赤佐の姿。

 

 空はもう、うっすらと闇に包まれ、星達はその闇に負けじと輝く。

 

 自分を主張するかのように。

 

 「ああ、今行く」

 

 ・・・俺は明日、こいつらと共に、輝く!!

 

 明日は本番。

 

 大切な仲間と共に、輝く!!!

後書きトーク!!


春吉

「おっす!! 今日は今だ本編で活躍すらしてない超モブキャラ達を紹介するぜ!!」


小夜

「・・・まさにモブキャラ祭?」


春吉

「その通り!! さあお前ら、モブ魂を見せてやれ!」




No.1 タカ


タカ

「ど、どうも。本編でインフルエンザに掛かったタカです」


春吉

「本名は野間口のまぐち隆敏たかとし では何か一言!」


タカ

「よ、よろしくお願いします」


春吉

「まあ、多分今後出番は無い・・・」




No.2 ナカジー


ナカジー

「フッ、僕は真井さない仲治なかじ


小夜

「・・・タカと一緒にインフルエンザに掛かった・・・」


ナカジー

「フッ、僕はタカとは違う。僕はインフルエンザに掛かったんじゃない、掛からせてあげたんだ!!


小夜

「・・・?」




No.3 養護教諭


春吉

「保健室の先生はまだ、名前すら出て無かったのか・・・哀れ」


養護教諭

「私の名前は田橋たはし七海ななみです」


春吉

「ではまた次回で」


養護教諭

「え? 出番これだけ?」

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