第79話 すれ違い
長らくお待たせしました!!
三姫連載再開です!!
あ〜、結構長かったな・・・。
作者の用事も済んだので、しばらくは通常通りに掲載していきます!!
あと、今回から後書きスペースにて後書きトークやります。
まぁ、簡単な小ネタみたいな物です。
「うおっ!?」
「ちょっ!!」
ドッス〜ン!!
変な姿勢で楓にDive!!
で、共にバランスを崩して・・・
そして二人仲良くタンスの角に後頭部ゴ〜ン!!
「痛っ!!」
ぐあっ・・・あ、頭に星がっ!!
「あんッ・・・」
「・・・は?」
・・・何だ?
今、声がしたような?
「ちょ、春吉、早くどけ・・・あッ!!」
「・・・・・・」
下から声がした。
で、下をLook。
「お、おい、見てないで早く・・・うッ、ど・・・け・・・あッ!!」
「・・・げ」
今、気付いた事。
俺、今大魔神さんに馬乗り状態!!
で、俺の手の位置が・・・。
「春吉、早くどけ・・・くぅ・・・あうッ・・・!!」
「わあ〜!! すまんゴメン申し訳ない!!」
アカ〜ン!!
俺は音速の速さで楓の上からどきました。
「わ、悪い!! あ、わ、悪気は無かったんだ、でも悪い!! ごめんなさい!! 許して!!」
マッハの速度でローリング土下座を執行。
一方の楓は、顔を真っ赤にしながら俯せに。
・・・起きないの?
・・・シバかないの?
「か、楓さん?」
「一回出ろ!!」
はい?
「え?」
「いいから一回部屋から出ろッ!!」
「あ・・・は、はい!! 今直ぐに!!」
あ〜、参ったなぁ〜。
「・・・どうしよう」
翌朝、俺はリビングに行くと、机の上に・・・
『昨日は泊めてくれてありがと』
の一文が書かれた置き手紙が。
で、この家から楓の姿が消えていた。
「はぁ〜」
参ったぞ、これは・・・
俺は今作ったコーヒーを一口。
・・・苦い。
で、今日も休日練習。
「暑いメンドい寝たいチクショー!!」
愚痴しか出ねぇ!!
しかも・・・
「楓と顔合わせにくいぃ〜!!」
超気まずい!!
さらに・・・
「デブやだ〜!!」
汗臭デブとのメンタル強化型特訓嫌ぁ〜!!
おまけに・・・
「まだ歌詞出来てねぇ〜!!」
赤佐に頭下げるの嫌だぁ〜!!
正直、休日練習行きたくねぇ〜!!
「おいーっす!!」
まさかの31度という猛暑の中、俺は汗だくで音楽室へ到着。
「レッツ、クーラーウィンドプリーズ!!」
頼む、音楽室のクーラー付いててくれ!!
キンキンに冷えていてくれ!!
ガチャ!!
「カモン、クゥーラァー!!」
俺はドアを開け、音楽室へ。
その時、俺は凍った(フリーズした)。
音楽室のクーラーは付いていなかった。
つまり、教室の温度は30度越え。
しかし、俺はその気温の中、凍ったのだ。
・・・目の前のやり取りを見て。
「グフフ、君、いい体してんね!?」
「ちょ、止めて下さい!!」
「グフフ、恥ずかしがらなくていいよ、グフフ」
「止め、ちょ、放して・・・」
「さぁ、今からお兄さんと遊ぼう!!」
「いい加減止めて下さいっ!!」
・・・読者の諸君よ、何が起きているか分かったかね?
では、分からない人のために、超簡潔に説明しよう。
「おい、何してんだデブ」
ガツン!!
「痛いっ!!」
俺はてんとう虫の頭にグー。
「せ、先輩・・・」
一方の麗は安堵の顔。
・・・つまり、てんとう虫が音楽室で麗を襲っていたのだ。
「おいデブ、テメェ警察に引き渡すぞ」
「なっ・・・き、木山、貴様コーチに向かって何を・・・」
「黙れデブ虫!!」
相変わらず汗臭っ!!
「テメェ何生徒襲ってんの!? 犯罪ですよコノヤロー」
「グフフ、最近は二次元に飽きてきてね。やっぱり三次元だなって思って・・・」
「お前はアレか、バカなのか!?」
このデブキモい。
「グフフのフ、やっぱり女の子の食べ頃は高校一ね・・・」
「セイッ!!」
ドスッ!!
「ぐはっ!!」
デブの腹にグー!!
「キモいんだよデブ虫、あんたはアレだ、変態だ!!」
「グムム・・・くそっ、覚えてろよぉ〜!!」
てんとう虫はザコの悪役みたいな台詞を残し、音楽室を去っていった。
「何なんだ、あのデブ虫は・・・」
もはやガチ犯罪。
・・・って、それより!!
「泡岸、大丈夫か?」
俺は教室の後ろでぽかーん状態の麗の所へ。
「だ、大丈夫です・・・」
顔真っ青。
絶対大丈夫じゃない。
「お前、本当に大丈夫か? 顔真っ青だし、足震えてるし・・・」
「だから大丈夫・・・うっ」
バサッ・・・
「うおっ!?」
その時、麗はバランスを崩し、俺の方に倒れてきた!!
い、いかん!!
「危ない!!」
で、俺は抱きしめるような感じで麗をキャッチ!!
「うおっ、ちょ、だ、大丈夫か泡岸!?」
「す、すみません、足が震えちゃって・・・」
ってギャ〜!!!
あ、泡岸の胸が俺の胸板に当たって・・・
トクン、トクンって、心臓の鼓動が直に・・・!!
あ、アカ〜ン!!
「すみません・・・音楽室に譜面台を取りに来たら、あの変な人がいて・・・」
「あ、ああ・・・」
や、ヤバイ・・・
顔近い・・・
息が・・・
鼓動が・・・
俺の理性が・・・
・・・けど、俺がどくと間違いなく泡岸は倒れる・・・。
・・・耐えろ、俺。
その時だった・・・
ガチャ!!
「おいーっす!!」
今、音楽室に入って来たのは・・・
「・・・あ」
「・・・ッ」
楓・・・
「あ、ちょ、かえ・・・」
ヤバイ、今の状況マジヤバイ!!
だって、誰もいない音楽室で、一年生の女子と抱き合っている画って・・・
「・・・ッ!!」
楓は数秒間のフリーズ後、足早に音楽室から去っていく。
「楓ッ!! ちょっと待て・・・」
正直、追いかけたい。
けど・・・
「・・・・・・」
今ここで追いかけると、泡岸が・・・。
一方の泡岸は、超気まずそうな顔。
「・・・参ったな」
困ったぞ・・・。
後書きトーク!!
権三朗
「いいなぁ〜・・・」
春吉
「何がだよ?」
権三朗
「お前さぁ、最近ハーレム状態だよな」
春吉
「は?」
権三朗
「生徒会長だの、財閥だの、後輩だの、貴様はか弱き少女達を持て遊び過ぎた!!」
春吉
「お前何言ってんの?」
権三朗
「それでだ。春吉、悪いが主人公代われ」
春吉
「・・・・・」
権三朗
「俺だってハーレムしたいよ!! 高校男児の夢だもんハーレム!!」
春吉
「・・・・・」
権三朗
「お前だけいい思いは許さん!! 主人公代われ!!」
春吉
「・・・ハーレムか、確かにお前にも味わって欲しいな・・・この感動を」
権三朗
「じゃ、じゃあ・・・」
春吉
「だが断るッ!!」
権三朗
「な、何ッ!!」
春吉
「貴様はムダマッチョのヤンキーさん達と逆ハーでもしてろッ!!」
権三朗
「逆ハーレム・・・」
春吉
「・・・ご、権三朗?」
権三朗
「男同士の・・・遊び・・・」
春吉
「おーい、権三朗〜、意識あるかぁ〜?」
権三朗
「フッフッフ・・・」
春吉
「コイツ、何かに目覚めやがったか!?」
赤佐
「次回、三姫第80話“夏の始まり”!! 春吉は楓と麗、どちらを取るのか!? お楽しみに!!」
春吉
「ってか、赤佐がシメかよ!?」
権三朗
「フッフッフ・・・」