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三人の姫と一人の手下の物語  作者: 五円玉
夏休み音楽ライブ篇
78/116

第70話 バンド


 そして、その日の放課後、音楽室。

 

 「うぅ〜・・・まさか、ほとんどの人が初心者だなんて・・・」

 

 赤佐、歎き中。

 

 「まぁまぁ赤佐、小夜もいるんだし、いいじゃないの!!」

 

 これでも頑張ったのだ。

 週6バイトの小夜を連れて来るのは大変だった。

 いやマジで。

 

 「そりゃそうだけど・・・」

 

 ここで赤佐は後ろをちら見。

 そこには・・・

 

 「すげぇ、本物のギターだ!!」

 

 「ドラムもある!!」

 

 「・・・マイク」

 

 「・・・これ、ウチにあるヤツより古いですね・・・」

 

 皆、一様に楽器に触ってます。

 

 「・・・春吉、これで優勝出来ると思うか?」

 

 「よしみんな、今から楽器決めようぜ!!」

 

 「え! シカト!?」

 

 と言う訳で・・・

 今から楽器決めます!

 

 

 

 「まぁ今回は葉城バンド愛好会の連中にコーチングは頼んであるから、まぁ気軽に決めてくれ」

 

 ※葉城バンド愛好会

 葉城OB達がやってるバンドの事で、赤佐の知り合いらしい。

 ちなみにバンド名は“キャッスル”。

 

 あ、あと今回の楽器はその愛好会から借りてる物です。

 葉城高校にバンド部とか軽音楽部とかはないので・・・。

 

 「一応俺はギターやってるからギター、春吉はボーカルなので」

 

 「よろしく!!」

 

 で、

 

 「みんな、何やりたい?」

 

 「う〜ん・・・」

 

 「・・・俺的に楓はドラムス、美羽はベース、小夜はギターその2、亜希はキーボードなんだけど」

 

 何となくです、はい。

 

 「あたしは別に、何でもいいや」

 

 「はいじゃあ楓はドラムで!!」

 

 一人決まり。

 

 「あたしは・・・ベースよりキーボードの方がいいなぁ。昔、ピアノ習ってた事あるから・・・」

 

 何だ? その今付けたような設定は?

 

 「私は・・・キーボードよりもギターかベースやってみたいです!!」

 

 お、美羽と亜希の意見が一致。

 

 「じゃあお互い交換で・・・小夜はギターでいいか?」

 

 「・・・(コクリ)」

 

 「はい、じゃあ決定」

 

 ギターは赤佐と小夜

 ベースは亜希

 ドラムスは楓

 キーボードは美羽

 ボーカルは俺!!

 

 案外、すんなり決まりました。











 「次は曲だな」

 

 以下、チラシより

 

 『音楽ライブのバンドの部に参加する場合、曲は1チーム2曲。

 1曲は課題曲として、こちらから1曲、楽譜をお渡しするのでそれを。

 もう1曲は自由制作曲。各チームで作詞作曲して、それを演奏して下さい。

 課題曲の方では、音の協和、正確差、技術面を審査します。

 自由制作曲の方では、歌詞や曲の独創感、作り、意欲などを審査。

 ちなみに、自由制作曲のジャンルは自由』







 って、

 

 「あと20日で作詞作曲して、しかも完璧に覚えるなんて、素人には無理なんじゃ・・・?」

 

 てか、絶対無理だろ。

 

 「いや、実はもう曲は出来てるんだ。後は歌詞だけ・・・」

 

 「歌詞・・・」

 

 歌詞か・・・

 

 「あ、あと課題曲の方の楽譜はもう貰ってあるし、コーチ達は明日からもう来てくれとさっき連絡した。だから明日、皆歌詞作って持ってきてくれ。すぐに練習に入る」

 

 『了解!!』

 

 「・・・で、最後に」

 

 そこで、赤佐は机にビターンっと紙を出す。

 

 「バンド名を決める」

 

 キター!!

 

 「では皆、何か候補は?」

 

 まさかの投げやり!?

 

 「ハイっ!!」

 

 「では沢那さん!!」

 

 楓かッ!?

 

 「“カエデーズ”はどうか?」

 

 「はい却下!!」

 

 今日の赤佐はツッコミ役だぁ〜!!

 

 「は、はい!」

 

 「では濱垣さん!!」

 

 今度は美羽。

 

 「あの・・・“葉城ファイアーズ”は?」

 

 「凄い微妙、はい次」

 

 しょぼ〜ん状態の美羽さん。

 この子、ベタな名前大好き。

 

 「はい!」

 

 「じゃあ渡邉さん!」

 

 今度は亜希ですか。

 

 「“クーラー”はどうですか?」

 

 ニッコリ顔の渡邉嬢。

 

 「何故家電製品ッ? 却下!!」

 

 今日の女子はよくボケる!!

 

 「ハーイっ!!」

 

 「では沢那さん!」

 

 楓二回目!!

 

 「“ピチオちゃん”はどう?」

 

 「ピチオって誰ッ? 普通に却下!!」

 

 「はい!」

 

 「では渡邉さん!!」

 

 「“マ〇オブラザーズ”は?」

 

 「それはアレか? ヒゲの配管工かッ? 赤いアレかッ? 却下!」

 

 凄いボケとツッコミの嵐やな・・・。

 

 「はいっ!!」

 

 「では濱垣さん!!」

 

 「“葉城ファイアーズ”は?」

 

 「さっきと同じぃッ!!」

 

 あ、アツイ!!

 ・・・しゃーない、俺も立候補するか。

 

 「はい!」

 

 「じゃあ春吉!!」

 

 「俺的に“放課後ティー・・・」

 

 「アニヲタは黙ってろッ!!」

 

 「・・・すんません」

 

 玉砕。






 「・・・はい」

 

 ん? ここで小夜が挙手。

 

 「で、でででは、え、荏咲さんっ!!」

 

 ・・・赤佐よ、さっきの勢いはどこに・・・。

 

 「・・・夏に結成した葉城高バンド。だから“Summer Leaf”」

 

 夏の葉っぱ・・・う〜ん、俺的にはちょっとな〜・・・。

 

 「・・・いいと思う」

 

 ・・・え?

 赤佐君?

 

 「凄くいいと思うよ荏咲さん!! もうこれは決定だ!!」

 

 「はぁ〜!?」×3

 「えっ?」×1

 

 ・・・このあと、小夜以外の女子からクレーム殺到したんですが、結局。

 

 「Summer Leafに決定だ!!」

 

 赤佐君が強引に決めてしまいましたとさ。

ミニコーナー!


キャラクターデータ集!


第四回の今回は、キャラの実家情報!!




木山家:一般家庭(両親不在)


沢那家:柔道場経営(柔道教室やってるよ!)


荏咲家:団地住まい(父他界、母入院中)


濱垣家:一般家庭


渡邉家:お屋敷住まい(財閥)


赤佐家:マンション住まい(父は地域行事の担当者)


重原家:一般家庭(両親の中悪し)


吉崎家:一般家庭


水岡家:果樹園経営やってます。


瀬良家:武道一筋一家


梨本家:まだ秘密(今後のネタバレのため)




次回より夏祭りパート本格始動!!

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