第68話 期末テスト
期末試験前日の夜。
俺はこがねを連れて、夜の散歩中。
「はぁ〜・・・」
あーあ、明日はもうテスト・・・。
俺、ほとんど勉強してないよ。
今日はテスト前日なので学校は午前のみ。
学校から帰ってきたら、自宅でジャ〇プ読んで、モン〇ン3やって、ドラマの再放送見て、小説読んで、アイス食べて・・・。
「・・・・・」
明日のテスト、もう諦めようかな?
それとも今日、徹夜するか・・・?
「つーか俺、進学するか就職するかすら決めてないからな・・・」
たっつあんからは「さっさと進路決めろ」とか言われてるけど・・・。
まぁ、まだあと一年半ぐらいあるのであって。
進路今だ未定でも、多分大丈夫なのであって。
「ああ・・・もういいや」
「ワンっ!!」
俺は全てを投げ出す事を決意する。
で、散歩の休憩地点、駅前の公園に到着。
「あ〜、もう7月だし、夜でも暑いな・・・」
「ワン〜っ」
あぢ〜!!
明日からもう7月。
7月は期末さえやっちゃえば、あとはもう夏休みみたいなものだ。
「はぁ〜、今日は熱帯夜かチキショー」
俺は公園のベンチに座り、一人歎く。
空はもう真っ暗。
近くに駅があるので、辺りは明るい。
・・・ああ、星が見えない。
今日は曇りか?
その時・・・
「・・・春吉?」
「ん?」
公園の前の道路に、知ってる顔が。
「・・・やっぱり、春吉だ」
「ああ、小夜か」
そこにいたのは小夜。
手にはマツ〇ヨの袋。
「・・・春吉、何して・・・っ犬!?」
「あ? どうした?」
何だか小夜は、こがねに超反応。
「犬・・・」
恐る恐る近付いてくる小夜。
何か可愛いな。
「コイツはこがねって言って、今ウチで飼ってる柴犬だ」
「ワンっ!!」
ってか、小夜犬嫌いだったっけ?
「こがね・・・成金みたい」
「そこは黄金色みたいと言ってほしい」
正直、最近自分でも成金感が・・・。
「・・・ねぇ春吉」
こがねの前にちょこんとしゃがみ、俺に対して上目状態の小夜。
VERYGOOD!!
「な、何だ?」
「・・・モフっていい?」
モフる?
何の事、モフるって?
「まぁ・・・いいよ」
「・・・ありがと」
そして、
「・・・えいっ!!」
むぎゅぅぅぅぅ!!
「ワンっ!?」
小夜、こがねの首もとに抱き着く。
で、指でこがねの首もとの毛をモフモフ。
「・・・柔らかい」
「・・・ワン!」
小夜は楽しそう。
ちょっと微笑んでるし。
一方、こがねは
「ワン・・・・・」
・・・苦しそう。
頑張って耐えろ、こがね!!
「・・・モフモフ」
「・・・ワン」
変に和んだ。
で、小夜と別れ再び自宅へ。
「さてと、やっぱ少しでも勉強するか」
何となくだけど、勉強する気が出て来た。
何故だろう・・・今ならいける!!
和んだからか? さっきのモフモフに和んだからか?
とにかく、勉強するなら今しかない!!
「うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
いくぜぇ!!
で、結局徹夜。
翌日、テスト。
「春・・・あんた」
「あ?」
「昨日徹夜?」
「徹夜」
「隈・・・すごいよ」
で、テスト中
「ZZZ・・・」
で、まさかの
「・・・・・」
RPGに。
※RPG=レッドポイントゲッター、つまり赤点取った。
あああぁぁぁぁ!!
ミニコーナー!
キャラクターデータ集!
第二回は好きな食べ物!
春吉:米
美羽:チョコレート
楓:甘いケーキ
小夜:うどん
亜希:マドレーヌ
夏哉:林檎飴
香音:葡萄
権三朗:鰻の蒲焼き
赤佐:ズワイガニ
秋馬:馬刺し
冬希:枝豆
古宇宮:牛肉
牛渓:プリン
守屋:飴玉
櫛山:キャビア
ではまた次回で!!