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三人の姫と一人の手下の物語  作者: 五円玉
日常篇・夏
71/116

第63話 新たな家族


 「チキショー、何が勉強だチキショー!! もうこの際ニートになったろか!?」

 

 あ〜あ、今日は災難だった・・・。

 授業中何回も指されたのに、一問も分からず。

 

 で、現在下校中。

 

 「勉強しない=ニート・・・いや、仕事しない=ニートだな」

 

 全く・・・働いたら負けってのがニートの考えらしい。

 

 






 とか考えているウチに自宅到着!!

 

 「さ〜て、アイスでも食うかなぁ〜!!」

 

 と、思いながら(声出ちゃってるけど)家に入ろうとした俺。

 

 けどね、

 

 「・・・ん?」

 

 家の玄関の真ん前に、何やら段ボールが一つ。

 宅配便か?

 

 「誰からだろ・・・ん?」

 

 その時、段ボールのすぐ傍に、何やら置き手紙が一枚。

 

 「手紙?」

 

 頭の中でアン〇ェラ・アキのあの曲を歌いながら、手紙OPEN!!

 

 以下、手紙の内容

 

 『この段ボールの中に入っているのは、私とあなたの子供です。もう私、限界よ!! あなたが強引に作った子供、もう私には育てる事が出来ません。後はあなたが責任を持って育てて下さい。私は今、違う男と生活しています。子供の養育費はあなた持ちで』

 

 ・・・は?

 

 いや、ないないない。

 

 は? ちょっと待とうか。

 

 え? 何? ちょ、待って欲しい。

 

 嘘だ、絶対嘘だよ?

 

 有り得ない、いやマジで有り得ないからね?

 

 小説の主人公がそんな事しないよ。

 

 第一まだ俺、高校二年生だし!!

 

 え、ちょ、誤解しないでね?

 

 俺は潔白、無実、覚えなし!!

 

 ガタガタガタッ!!

 

 「うおっ!!」

 

 だ、段ボールが動いた!!

 

 ま、マジで子供入ってんの?

 

 やだよ、俺そっくりの子供がはいってるパターンとか、マジで嫌だよ?

 

 ってか、早く段ボール開けてあげた方がいいのかな?

 

 でも、後々の展開が・・・。

 

 ガタガタガタッ!!

 

 「・・・俺はまだ〇貞だ。まだヒヨッコ少年だ。大丈夫、この段ボールは何かの間違いだから」

 

 これ以上下ネタ引きずると、読者からの批判が怖い。

 

 もう、行くしかない。

 

 その間にも、段ボールはガタガタガタガタ動いている。

 

 「では・・・男春吉、責任取ります!!」

 

 段ボールOPEN!!

 

 そこには・・・













 毛むくじゃらの体

 

 フリフリの尻尾

 

 つぶらな瞳

 

 柔らかい肉球

 

 「ワンッ!!」

 

 ・・・・・・・・犬?

 

 ・・・えぇ〜!!

 

 嘘だ、嘘だあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

 俺、とうとう犬とヤッちまったのか!?

 

 嫌だ、嫌だ、嫌だ!!

 

 あああぁぁぁぁぁぁ!!

 

 人間として終わったぁぁぁぁぁぁ!!

 

 

 

 っておおおい!!

 

 んな事あるかぁ!!

 

 「ワンっ!!」

 

 「ワンじゃねぇ!!」

 

 何なんだ一体!!

 

 

 

 ・・・その時、犬の入っていた段ボールのそこに、もう一枚手紙が。

 

 「・・・・・」

 

 もう何の躊躇いもなく、手紙OPEN!!

 

 以下、手紙の内容

 

 『ハッハッハ、騙されたか春吉? お前に女なんていないもんな。・・・この犬は、日頃一人で寂しい生活を送っているであろう春吉のために、特別に用意した木山家の新しい家族だ。そいつがいれば寂しくないだろう。最後まで面倒見ろよ。

 父母より』

 

 ・・・・・は?

 

 シバいたろか? あのクソ親父とクソババア。

 

 息子をからかって、何が面白いんじゃ〜!!

 

 「ワンっ!!」

 

 「だからワンじゃねぇ!!」

 







 木山家に、新しい家族が増えました。

 

 柴犬のオス、一歳、結構可愛い。

 











 「・・・と、言う事で不本意ながら、我が家で犬を飼う事になった」

 

 「ワンワン!!」

 

 「では、今からお前の名前を決めようと思う」

 

 「ワンっ!!」

 

 只今、木山家にて俺と犬との二人で極秘会議中。

 関係者以外立入禁止。

 

 「う〜ん・・・そうだな、お前の毛は綺麗な黄金色をしているよな」

 

 まぁ、柴犬だから当たり前か。

 

 「なので金ちゃんはどうですか?」

 

 「・・・・・」

 

 ノーリアクション。

 多分嫌なんだろう。

 

 「後は・・・ギャップ重視でいくならキャットとかは?」

 

 「・・・・・」

 

 駄目か・・・

 

 「じゃあ・・・扇風機ってのは?」

 

 「・・・・・」

 

 ですよねー。

 

 「後は・・・マルゲリータとか?」

 

 ザ・アメリカン!!

 

 「・・・ウウゥ!!」

 

 ぎゃ〜!! 威嚇された!!

 ごめんなさい!!

 

 「ま、真面目にやるから・・・」

 

 とは言っても・・・

 

 候補

 チョッパー

 コン

 定春

 ランボ

 ティムキャンピー

 ヨップル星人

 テツヤ2号

 テリー

 いぬまろくん

 タマちゃん

 クロ

 ステーキ

 マキバオー

 

 ・・・俺、本当にオタクなのかも。

 

 「・・・お前の名前、ジャンプでよくね?」

 

 いや、漫画的な意味ではなくて。

 普通に、飛ぶみたいな意味で。

 

 「・・・ワン」

 

 はい決定

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