第62話 いつもの日常
ども!!
今回から一気に、物語はほのぼのムードになります!!
作者的には、こっちが本来の三姫のムードかなと。
ではどぞ!!
「春吉、お前のせいだ!!」
「・・・はい?」
病院から退院した翌日、久しぶりに学校に来た俺は、教室に入るなりヤサイ人に絡まれた。
「お前が・・・お前がバスケの日に来なかったから・・・ウチのクラスバスケ初戦敗退したんだぞ!」
「・・・平和だな」
こっちは不良と戦ってたというのに。
「しかも・・・しかもとうとう俺、青上篇一度も出番なかったし!!」
「あったじゃん、代理競技の時」
「あんなのはカウントに入らないの!!」
なんという贅沢な奴・・・。
「とにかく・・・ウチのクラスはバレーとサッカーの二競技で優勝出来たんだから、いいんじゃね?」
「まぁ、そうだけど・・・」
「ならいいじゃん」
「よくねぇよ!!」
全くもってうるさい奴だ。
「お前が、お前がバスケしてくんないと、嵐の四季の伏線を回収出来ないんだよ!!」
「うるせぇ〜!!」
何リアルな事言ってんだこの馬鹿!!
「あぁ〜・・・もはや競技大会って何だ!!」
あ、権三朗が壊れた。
「えー、つまりイオンと分子と原子は、それぞれ性質が異なり・・・」
今日の一時間目は化学の授業。
「つまり、電子式でMgを表すと・・・」
・・・今、かなり話が跳躍したよね?
なんでイオンの話から一気に電子式に?
・・・しかし
「暇だぁ〜」
ガチ暇だ〜・・・
あ〜・・・改めて思う。
授業つまんねぇ。
「では重原、Liの価電子数はいくつだ?」
「え、は、はい?」
あ、権三朗指された。
「か、価電子数・・・多分、39?」
馬鹿かコイツ?
「何を言っているのかね? ・・・じゃあ沢那」
「・・・ふが?」
今、コイツ寝てたな。
だって寝癖が・・・
「Naの価電子数は?」
「な、納豆の家電の子孫? 何それ?」
・・・すげぇや。
「な・・・重原、沢那、君達は真面目に授業を受けていたのかね!?」
アハハハ、怒られてやんの!!
「では木山」
「なッ!?」
な・・・もう何となくフラグは立ってたけど・・・ガチで指された!!
「N2+3H2→2NH3の反応において0℃、1気圧で56リットルのN2を使って生成するNH3は何gか? ちなみにH=1.0
N=14」
なッ・・・俺だけレベル高くないか!?
「えーっと・・・」
全く分からないんですけど・・・
「えーっと・・・きっとこれは何かの暗号?」
「木山、ふざけるな」
「サーセン」
でも、分からないものは分からない。
「全く・・・じゃあ濱垣、さっきの問題分かるか?」
美羽・・・貴様も道連れだ!!
「えーっと、まずリットルをモルに変換するから、モル=22.4分の気体の体積、つまりN2の体積56リットルを当て嵌めて、=2.5モル。
そしたら、N2:NH3=1:2より、求めるNH3は2.5×2=5.0モル。
次にモルをgに変換するから、N=14、H=1を利用して、NH3だから=17。で5モル=17分のxだから、x=5×17=85。
答えは85gです」
な・・・
「はい正解」
な・・・んだ・・・と
コイツ・・・
「嘘だ・・・」
俺が負けた・・・
「関係代名詞と非制限用法についてだが・・・」
二時間目は英語
「つまり、関係代名詞の前に,を置き、前の名詞や句(節)前文全てを補って説明する用法である」
・・・多分だが、来るぞ。
「では木山」
ほらきた。
「He tried to sperk French which he foud difficht.これを日本語になおしなさい」
「・・・・・」
彼は・・・フランス語を・・・話す・・・難しい・・・?
「・・・もういいです。じゃあ赤佐」
あ〜・・・スルーされたぁ!!
「彼はテストに合格した。その事が彼の両親を喜ばせた。これを英文にしなさい」
赤佐・・・道連れだ!
「えー、He passed the test,which pleased his parents.」
・・・。
「GOOD!!」
クソッ・・・。
「では、次の問題」
三時間目は古典
「では木山、亦と又と複の違いを答えなさい」
・・・またかよ。
これだから主人公は。
「えーっと、みんな人の下半身の事」
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
すべった・・・。
「では荏咲、亦と又と複の違いを答えなさい」
しかも無かった事にされたぁ〜!!
「・・・亦は同じ動作を別の人が行う。
又は同じ人が別の動作を行う。
複は同じ人が同じ動作を行う」
「はい正解」
・・・・・(泣)
「教皇のバビロン補囚について」
四時間は世界史
「これはカペー朝断絶の事なんですが、教皇庁をフランスのアウィニョンへ持って行く事です」
来る確率100%
「はい、では木山」
・・・フッ
「1378年にフランスからローマに教皇庁を再び移動させる事になるんですが、その理由を三つ上げなさい」
「・・・バビロン」
何となく、ソフトクリームを思い出す。
ハジケたい・・・。
「分かりません」
もう、正直に言うしかない。
「・・・では重原」
「はい!!」
権三朗・・・テメェは確実に道連れだ!!
「一つは百年戦争の勃発。次に大規模な一揆の発生、ジャックリーの乱。三つ目は黒死病の流行」
・・・え?
「正解」
・・・は?
「フッフッフ、ざまぁ春吉」
その時、斜め前の席の権三朗が振り向いてきた。
「俺、世界史だけは得意なんだよねぇ!!」
「ガハッ!!」
く、くそぉ〜・・・
期末が怖いです。