表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
三人の姫と一人の手下の物語  作者: 五円玉
青上強襲篇
67/116

第59話 謀反


 「・・・櫛山、貴様は僕を裏切るのかい?」

 

 「・・・ああ」

 

 「謀反か・・・フフフ、貴様らしい」

 

 「・・・・・」

 

 ガキィ〜ンッ!!

 

 「・・・フフフ、ならまず貴様から斬ろう」

 

 「・・・俺ぁ、もう喧嘩とかタイマンとかにはうんざりだ。もちろん、ブルーパンチにもな」

 

 ガキンッ、キンッ、ガキィ〜ン!!

 

 「・・・フフフ、中々の太刀筋だ。双撲の名は伊達ではないな」

 

 「そりゃどうも。ついでに、今までのウサ晴らしもさせて貰うぜ」

 

 ガキィィィィンッ!!

 













 その頃、倉庫内

 

 「ぜぇ〜ぜぇ〜ぜぇ〜・・・」

 

 リアカー重い・・・けど・・・

 

 倉庫内進入成功!!

 

 「・・・はぁ」

 

 そして・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「助けに来ましたよぉぉぉぉぉぉぉ〜!!」

 

 倉庫内で叫んだ。

 

 今、俺の目の前には・・・

 

 「えっ・・・」

 「た、助け!?」

 「マジで!?」

 「やったぁ!!」

 

 沢山の人質方!!

 

 人質はみんな、チェーンでぐるぐる巻きに巻かれ、地面に横になっていた。

 

 こんな時に不謹慎だけど・・・蓑虫みたい。

 

 つか、ロープじゃなくてチェーン!?

 解けるかな・・・?

 

 「・・・春吉か?」

 

 「はいっ!?」

 

 「やったー」だの「早く助けて」などの喧騒の中、何処からか俺を呼ぶ声が・・・。

 

 「こっちだ!!」

 

 声のした方を見ると・・・そこには

 

 「おお、赤佐か!!」

 

 久しぶりの登場!

 

 「やっぱお前、捕まってたのか!!」

 

 「ああ、あの雷雨の日に・・・捕まった」

 

 ・・・あの日か。

 って事は

 

 「もしかして、小夜も・・・」

 

 俺は赤佐のチェーンを解きながら質問。

 

 「あ、ああ。多分何処かに・・・痛いッ」

 

 あ、チェーン食い込んだ。

 

 「済まん・・・もうちょいで解けるかな?」

 

 カチャカチャ

 

 チェーン硬い。

 

 そして、しばらくして

 

 「ほ、解けた・・・」

 

 「おお、動ける!!」

 

 やっと一人・・・もう指が痛い・・・

 

 「赤佐、テメェも解くの手伝え!!」

 

 「ああ!!」

 

 その時!!

 

 「遅ぇぞ!!」

 

 ・・・ムムッ、この声は・・・。

 

 とりあえず、声のした方を見る。

 そこには・・・

 

 「遅ぇ!!」

 「・・・・・」

 「・・・・・」

 

 楓に小夜、美羽!!

 

 「み、蓑虫が三匹・・・」

 

 今はそれどころじゃねぇな。

 

 「大丈夫か?」

 

 とりあえず解いてやらないと。

 

 その時・・・

 

 「フフフ・・・」

 

 ・・・この声、まさか・・・。

 

 「逃がしはしない」

 

 「来たか・・・」

 

 刀を持った古宇宮。

 

 ・・・櫛山の姿はなかった。

 

 「な・・・」

 

 赤佐、絶賛フリーズ中

 

 「出たな・・・」

 

 蓑虫楓は威嚇中

 

 「・・・・・」

 「・・・・・」

 

 小夜と美羽はさっきから無口。

 相当怖いのか?

 

 「フフフ・・・木山春吉、君を殺す」

 

 ・・・狩るじゃなくて、殺すかよ。

 

 こ、怖ぇ〜!!

 

 「は、春吉、あいつは・・・」

 

 「・・・赤佐落ち着け。・・・とりあえず、お前は他の人のチェーンを解いてろ」

 

 「えっ・・・」

 

 フッフッフ、もう自己暗示しかねぇか?

 

 相手は刀持ってんだ。

 多分、人質達は捕まっている間、飲まず食わずで体力は低下している。

 

 だったら、古宇宮の相手は危険。

 

 もう、俺がやるしかない。

 あ、ヤベ、失禁しそう・・・。

 

 スッ・・・

 

 ん?

 

 「え・・・」

 

 「フフフ・・・」

 

 え? 何で?

 

 いつの間にか、古宇宮が目と鼻の先に・・・。

 

 「死ね」

 

 そして、刀が振るわれた。

 











 ガキィ〜ン!!

 

 油断した。

 もう終わった・・・と思ったその時。

 

 「油断してんじゃねぇよバカ」

 

 「全くだ」

 

 「・・・え」

 

 古宇宮が振るった刀。

 それは、俺の目の前で止まった。

 

 夏哉の木刀と、秋馬の鞭によって。

 

 「お前ら・・・」

 

 無事なのか?

 

 「フフフ・・・」

 

 不気味に笑う古宇宮。

 

 「・・・コイツは俺とハゲメガネとで抑えとく。お前は早く人質を!!」

 

 「は、ハゲメガネ・・・フン、瀬良家の美がまだ分からんか」

 

 「二人とも・・・」

 

 二人ともボロボロ。

 

 「・・・任せた」

 

 でも、二人の闘志はまだあった。

 

 「赤佐、急いでチェーンを解くぞ!!」

 

 「あ、ああ!!」

 

 これが最後だ!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ