第51話 勇気は大事
ども!!
えー、活動報告にも書きましたが、この度無事に三姫月間が終了しました!!
と、言う事でこれからはしばらく、本編続きで行きたいと思います!!
そして、三姫月間で報告した通り、三姫を別視点で見た番外編も近日連載開始予定!!
お楽しみに!!
ここは、葉城市の隣町である征咲市。
ぶっちゃけ、葉城よりもかなり小さい市だ。
「・・・・・」
「・・・・・」
「・・・・・」
バスで移動する事20分、征咲市役所前。
比較的征咲市の中でも閑静な住宅が建ち並ぶエリアだ。
で、そんな住宅街の中に一際でかい家があった。
う〜ん、そうだな・・・よくテレビで大物俳優の家へ突撃訪問!! みたいなバラエティーあるじゃん。
まさにそんな感じ。
金持ち臭ぷんぷん。
まさに豪邸。
「・・・すげぇ」
すごいねコレ、超かっけぇ〜木製の門。
表札には「梨本」の二文字。
「もしかして・・・いいとこの坊ちゃん?」
梨本冬希
市立笳凌中学校卒業
中学時代はバスケ部のエースとして、笳凌をインターハイに連れて行った天才バスケットマン。
しかし、性格は弱虫。
気の小さい奴で、ちょっとの事ですぐメンタルが崩壊する。
「・・・誰がインターホン押す?」
「・・・夏哉だろ、言い出しっぺだし」
「行こうと言ったのは春吉だ」
「なぬっ、だったら秋馬押せ」
「何故僕に振る!?」
「だって、ハゲメガネだから」
「理由になってない」
「早く押せバカ吉」
「るせぇ、テメェが押せバネ人間」
「・・・行け、ハゲメガネ」
「だから僕に振るな」
醜い高校生の争い。
「ふん、だったらここはジャンケンでどうだ?」
「俺ジャンケン弱いからやだ!! 親指立てていっせーの・・・ってやつがいい!!」
「・・・異議なし」
「なぬ、夏哉まで・・・いいだろう、やってやろう・・・」
「おし、じゃあ俺から時計周りな!! ・・・いっせーのいち!! ・・・うわ、外したぁ!!」
「フン、いっせーのさん・・・なにッ!?」
「フッフッフ、ちょろいな。いっせーのいち・・・ぐあぁ!?」
文章じゃ現しにくい、あの緊張感が辺りに流れる・・・。
ってか、今回台詞多ッ!!
「ガハハハハ、いっせーのよん・・・よし、右手上がりッ!!」
「なッ・・・いっせーのさん・・・俺も右手上がりだな」
「なにぃ!! いっせーのに・・・ああ!!」
「ハゲメガネバーカ、テメェは一生親指立ててろ!!」
「オホォォンッ」
ん?
オッサンの咳ばらいの声が・・・
恐る恐る、バックをルック。
そこには、髭ヅラのオッサンがいた。
「君達、我が梨本家に何か御用かな?」
「・・・・・」
わー・・・オッサン結構ご機嫌ななめだな。
「・・・あのー、ふ、冬希君、今いますか?」
勇気は大事!!
「・・・冬希なら、まだ学校だが」
「はっ!?」
今6時半過ぎだよ?
部活無所属の冬希が、何故こんな時間まで学校に?
「・・・済まないが、今から大事なお客様がいらっしゃるんだ。邪魔だから君達は早く帰れ」
「あ・・・す、すみません」
と、とりあえず撤退!
梨本家近くの公園
「怒られた・・・」
多分あのオッサン、梨本家の使用人かなにかだろう。
つーか、梨本家って・・・。
「・・・俺の周り、金持ちばっかりな気がする」
「春吉何してる、早く学校へ行くぞ」
ああ、遠くのほうでバネとハゲが呼んでらぁ。
「今行く・・・」
はぁ・・・。