第46話 襲来
「あ〜・・・」
「・・・・・」
「あ〜・・・」
「・・・・・」
「あ〜・・・」
「・・・あの、か、楓さん?」
「あ〜・・・?」
「ど、どうかしましたか?」
現在、下校中。
隣には楓と美羽。
あ、卓球っすか?
いや、はい、ウチのクラスは初戦敗退ですけど?
え?はしょるな?
だって・・・
地味じゃん、ぶっちゃけ卓球って。
(全国の卓球ファンの皆様、すみません)
ちなみに作者も中学時代は卓球部でした!!
(どーでもいい情報でした)
で、美羽の提案(正確には強制)により、これから小夜の家に行くところ。
あ、理由?
なんかね、美羽さんは今日学校を休んだ小夜の疲労を心配しているようで、お見舞いがてら、また家事等を手伝いに行くらしいです。
「はぁ、真面目やなぁ・・・」
で、
さっきから楓の様子がおかしい。
「あ〜・・・」
何かふらふらだし。
「おい、大丈夫か?目ぇ死んでるぞ?」
「あ〜・・・大丈夫じゃねぇ」
なんだ?熱でもあんのかコイツ?
「あ〜・・・血が足りねぇ〜・・・」
「は?」
え?血?
ドラキュラ?
「今日、二日目だからさ・・・」
「なッ・・・って、下ネタかいッ!!」
帰れ!!
「あ〜・・・レバー食べたい・・・」
マジで帰れ!!
で、南葉城駅。
「楓、大丈夫?」
「サンキュー美羽、多分大丈夫・・・」
まだその話!?
ってのは置いといて。
「・・・げ、5分前に電車行っちゃったのか」
俺は一人、時刻表とにらめっこ中。
「次は・・・げげげ、30分後・・・」
まいったな・・・
やっぱり南葉城は不便だなぁ。
ここ、急行止まらないし、ホームに自販機ないし、さらに屋根はトタン。
ベンチはボロボロの木製だし、トイレは臭い。
「ちょいと、お二人さん!!」
仕方ない、二人に今後の対策を・・・
「・・・・・」
・・・あれ〜?
二人の姿がないや。
「・・・は?」
トイレか?
あ、いや、下ネタ的な意味ではなくて。
「・・・ッたく」
はぁ〜あ、暇。
「・・・・・」
・・・暇や。
「・・・・・」
・・・どうするか。
このまま暇の描写だけでは、読者の諸君は間違いなく飽きる。
「う〜ん、何か打開策を・・・」
その時・・・
「やあ」
・・・ん?
男性の声?
「君、葉城高校の生徒だよね、その制服」
「あ?」
俺が後ろへ振り向くと、そこには大人しそうな青年が一人。
「・・・こんにちは」
「誰?」
いやマジで。
「・・・そんな怖い顔しないでよ、葉城高生」
「・・・あ」
あ、もしかしてこの人、ウチの両親の借金関係の人か!?
「・・・僕の名前は古宇宮友喜。青上高校生だ」
「・・・はい?」
予想外れ。
どこぞの高校生かよ。
「・・・あのさ、もう一度確認するけど、君、葉城高校生だよね?」
「あ、ああ」
何だコイツ・・・
「・・・そうか」
不適に笑う古何とか君。
「じゃあ・・・」
ドシンッ!!
「・・・ッ!?」
突然、背後に人が!?
しかも、なかりの大男ときた!!
「・・・さよならだ」
「あ?」
次の瞬間!!
大男の拳が、放たれた。