第22話 昔のお話前編
どうも〜!!
えーっと、今回から次回にかけての2話は、春吉と亜希の過去話になります。
亜希の言う、“あの夜”の全貌が明らかに!!
それは今から11年も前の話。
まだ木山家に借金がなく、平和な生活をしていだ時代。
木山春吉、5歳、幼稚園年長。
「はーい、じゃあ今日はみんなに、新しいお友達を紹介します!!」
簗場幼稚園、年長、きりん組の教室。
当時、そのクラスの担任だった花岡先生に連れられて、一人の女の子が教室に入ってきた。
「さあ亜希ちゃん、大きな声でみんなにお名前を言ってみよう!!」
教室には約30人くらいの子供達。皆正座。
壁にはかわいらしいきりんの絵やパンダの絵。
教室後ろの棚にはブロックや人形などが沢山。
「わ、わたなべあきです・・・」
まだ恥ずかしいのか、小さな声で自己紹介をする亜希。
そんな彼女の声を、春吉は教室の最前列で聞いていた。
「ねぇ春くん!!」
「なあに?」
休み時間、春吉は数人の友達とぶらんこで遊んでいた。
「きのうのウル〇ラマンみた?」
「うん、みたよ!!」
「やっぱりウル〇ラマンかっけぇよな!!」
「うん!!」
などと言う銀色巨人の話をしていると・・・
「春くん、そろそろじゅんばんかわってよ!」
春吉の目の前には二人の少女。
「げ・・・かえちゃん、みーちゃん・・・」
そこにいたのは、まだ幼き日の楓と美羽。
「はやくどいてよ!」
「やだ!!」
「・・・」
ズドっ!!
その瞬間、まだ未熟ながらも、後に幻の右と呼ばれる事となる楓の右ストレートが春吉に直撃!!
「うぅ・・・うわ〜ん!!痛いぃ〜!!」
春吉、一撃でノックダウン!!
春吉はぶらんこから飛び降り、教室へダッシュ!
「ま、まってよ春くん〜!!」
他の男友達も、春吉を追って教室へダッシュ!
「ふ〜んだ!!みーちゃん、ぶらんこのろ!!」
「うん!!」
楓と美羽は笑顔だ。
きりん組の隣、いるか組の教室。
「もう・・・・・疲れました・・・」
こう言うのは、きりん組担任の花岡先生。
「まぁ、あの渡邉財閥の娘さんだもんな。気ぃ使うよ、そりゃ」
こう言うのは、いるか組担任の平石先生。
「もう・・・なんでウチのクラスに・・・」
「花岡先生、これも何かの試練です。頑張って下さいよ!!」
しかし、花岡先生はビタ〜っと机に伏せたまま。
「もう・・・今度園長先生に講義してやる!」
「・・・そんなに嫌なんだ」
「だってそうよ!!もし亜希ちゃんに何かしらあったら、私の首が吹っ飛ぶわ・・・」
「花岡先生・・・」
その時・・・
「せんせぇ〜」
「ん?」
声のした方に平石先生が振り返ると、そこには一人の女の子。
「小夜ちゃん?どうかしたの?」
女の子・・・まだ幼き日の小夜は、外を指差した。
「・・・さっき、知らない女の子がお外に・・・」
「えっ!?」
二人はガバッと立ち上がる。
「さ、小夜ちゃん、その女の子は誰?」
平石先生の問いに、小夜は首を横に振る。
「・・・分かんない」
「じゃ、じゃあ何か知ってる事は・・・?」
「・・・えーっと、ながいかみのけで、メガネかけてて、おとなしそうな子!!」
その言葉に、二人は青ざめる。
「は、花岡先生・・・まさか!!」
「黒いロング、メガネ・・・まさか、亜希ちゃん!!」
まさかの事態が、発生してしまった。
ミニコーナー、キャラクタープロフィール紹介!
キャラクターNo.7
水岡 香音
(ミズオカ カオン)
女性、現在17歳、葉城高校二年一組在籍。
身長:162cm
体重:50kg
誕生日:4月23日
血液型:B型
好きな物:頑張ってる人、スポーツ、ブドウ
嫌いな物:諦め、勉強、昆虫、煙草の煙
趣味:夏哉観察、自転車で遠出
特技:ペン回し、折り紙、立ち寝
その他:夏哉一筋の女の子、若干天然、夏哉以外の男子には冷たい