第18話 土曜日の朝
ども〜!!
今回は夏哉目線で物語は進みま〜す!!
「・・・何故、こんな朝早くに・・・」
「いいじゃん!!」
「・・・・・」
今日は土曜日。
本当は家でごろごろしていたかったんだが・・・
「・・・つーか、本当に今日じゃなきゃ駄目か?」
「当たり前じゃない!昨日約束したんだし!!」
ハァ・・・
満面の笑みの香音。
・・・ついさっき(午前6時ごろ)、まだ寝ていた俺の携帯に着信あり。
「うぅ・・・誰だよ、こんな朝早くに・・・」
ぽちっ!
「・・・もしもし?」
『あ、やっと出た』
何処かで聞いた声。
「・・・誰?」
『誰って・・・ヒドッ、なっくん、あたしの声忘れちゃったの!?』
・・・もしかして
「・・・カオか?」
『か、カオじゃな〜い!香音だよ香音!!』
「・・・・・」
んな事はどうでもいい
「・・・何用だ」
『うん、ちょっと外見てみて!!』
「外?」
俺はよたよたとベッドから起き上がり、2階自室の窓のカーテンを開ける。
シャッ!!
「・・・・・」
『昨日言ったよね?体育館空いてなかったから、バスケ明日やろ、って』
「・・・・・」
我が吉崎家の隣には、小さい公園がある。
ベンチとぶらんこ、滑り台に鉄棒があるだけの小さな公園。
その公園の滑り台のてっぺんに、バスケットボールを持った少女が一人。
『早くぅ!!』
・・・まだ6時だぞ?
・・・ってなわけで、まだ午前6時の公園、俺は香音と1on1。
「はっ!!」
ダムッダムッ!!
「ま、待ってぇ〜」
俺はボールをドリブルしながら公園を一周。
香音はそれについて来るのに必死。
「遅ぇぞ、お前ソレ本気か?」
「う、うるさい!!なっくんが速いだけだよ!」
「・・・言い訳かよ」
よく、こんなんでバスケしようと言えたものだ。
「・・・じゃあ次、お前がドリブルで俺を抜いてみろ」
「えっ!?」
「えっ!?・・・って、じゃあお前、何しにバスケ練習に来たんだ」
「うぅ・・・」
「唸るな」
はぁ・・・全く、面倒臭いこった。
「ほれっ」
ぽいっと、バスケットボールを香音に投げる。
「うわっ!!」
香音はそれをキャッチミス。
それくらい取れ。
「・・・よし、じゃあこいよ!!」
「うん」
香音は頷くと、覚束ない手つきでドリブルを開始、そしてゆっくりと前進。
「お前は亀か?」
「えっ!?」
・・・下手過ぎる。
「ったく、ドリブルってのはな、平手でやるんじゃねーんだよ。こう、指先を少し曲げてだな・・・」
「・・・こう?」
「外側に曲げてどうする!!内側だ内側!!」
学習能力もないのか、コイツは・・・。
「だって、分かんないものは分かんないんだもんっ!!」
「・・・すねてる暇があんなら、ほら、練習しろ、カオ」
「カオじゃなぁ〜い!!!」
すねたり怒ったり、忙しいヤツだ。
その時・・・
「あの・・・」
「あ?」
俺の後ろから声が。
そして振り返るとそこには、一人の少女が。
黒いロングヘアーにメガネ、色白の肌にワンピースを着用。
「すみません。木山さんってお宅、この辺にありませんか?」
「木山?」
木山・・・確か同じ学年にそんな苗字のヤツがいたような・・・
・・・分からない。
「・・・すまん、分からんな」
「そうですか。お手数をお掛けしました」
そう言うと、彼女は一礼し、去って行った。
「なっくん、今の誰?」
「分からん」
んな事より、
「ほら、もっかいドリブルやってみろ」
練習再開だ。
ミニコーナー、キャラクタープロフィール紹介!
キャラクターNo.3
荏咲 小夜
(エサキ サヨ)
女性、現在16歳、葉城高校二年三組在籍。
身長:160cm
体重:45kg
誕生日:9月7日
血液型:AB型
好きな物:家族、友達、うどん、猫
嫌いな物:暴力な人、爬虫類全般、炭酸飲料
趣味:整理整頓、マグネット集め
特技:裁縫、料理
その他:家は7人姉弟、バイトは週6(毎週火曜日以外全部)、一応弓道部所属(バイトのない火曜日のみ参加)