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三人の姫と一人の手下の物語  作者: 五円玉
球技大会前哨篇
17/116

第17話 渡邉さん


 俺、木山春吉は、自分で言うのもアレだが、ツラはそれほど悪くない。

 別に、額の真ん中にホクロはないし、目は普通に丸いし、シワやできものもない。

 髪だって、いつもワックスで固め、ムダ毛の処理も完璧(主にヒゲ)。

 至って普通の顔だ。

 

 しかし・・・

 

 「いいか春吉、今から大事な話をするぞ」

 

 現在土曜日、午前2時、木山家リビング。

 

 俺はテーブルに着き、向かい側には、蒸発したハズの両親の姿。

 これが・・・またヒドイ。

 特に顔。

 

 我が父親、木山桃雄。

 ・・・シワの寄った四角い顔、超細い目、若干ハゲた頭。

 ・・・皆様、想像できましたか?

 これでもまだ40半ばですよ?決して60後半ではありません。

 

 我が母親、木山桜

 赤い三角メガネに分厚い唇、おだんご頭にシワシワフェイス。

 ・・・ザマス系。

 

 ぶっちゃけブサイクな2人から、ノーマルフェイスな俺が生まれた事は、奇跡に等しい。

 

 「・・・つーか父さん、あんたら今まで何処に行ってたの?」

 

 もう一度言うが、現在午前2時。

 花嫁DOGも終わったし、そろそろ寝たい。

 

 「うぅ・・・そ、それは・・・ふ、富士の樹海に・・・」

 

 おどおどしてる父。

 

 「・・・何しに?」

 

 「そ、それは・・・」

 

 「・・・・・」

 

 「・・・・・」

 

 「・・・・・」

 

 「・・・・・」

 

 プチっ!!

 

 「はよ答えろやハゲぇ〜〜〜!!」

 

 「あ、あぁ」

 

 じ、じれったいぃ!!

 

 「つーか母さん、あんたも何か喋れよ!!」

 

 「・・・いやザマス」

 

 「ガァ〜!!!ふざけるな!!」

 

 ・・・父親は小心者、母親はわがまま。

 うぜぇ!!

 

 「テメェら!!マジで息子置いて何処行ってた!!!」

 

 「だから、ふ、富士の・・・」

 

 「知らないザマス」

 

 「ナーウ!!!!!」

 

 ふざけるなぁ!!

 

 「ぜぇぜぇ・・・分かった、じゃあもうソレは聞かない」

 

 ・・・久しぶりのツッコミ仕事に、ちょっとテンパってる俺。

 

 「で、何故あんたらは今更になって帰ってきた!?」

 

 「・・・実は、その事で話があって・・・なぁ、桜?」

 

 「・・・そうザマス」

 

 「な、なんだよ・・・・・ま、まさかこの小説が次回で最終回とか!?」

 

 「いや、そんな事ではない・・・」

 

 「じゃあ何だよ!?」

 

 「じ、実は・・・」

 

 

 数秒後

 

 

 「な!?お、俺に許婚だとぉ!?」

 

 パニックフェイス!!

 

 「あ、あぁ。実はな・・・」

 

 

 

 簡単に言うとこうだ。

 

 父親母親は借金に耐えられなくなり、自殺をしに富士の樹海に行ったらしい・・・(つーかウチに借金あるって、今初めて知った!!)。

 

 で、向こう(富士)で借金元の渡邉会の頭首と、その娘さんにばったり!!(・・・渡邉会って、まさか・・・闇金?)。

 

 で、渡邉会頭首と少し会談をし、(多分、金早く返せ的な)。

 

 その中で、たまたま父親が持っていた俺の写真を、渡邉会頭首の娘さんが見たらしく・・・

 

 「その娘さんがお前を気に入ったらしくてな、結婚したいんだって・・・」

 

 「ワッツ!?」

 

 あんですとぉ!?

 

 「渡邉さんは、娘さんの願いならばと、結婚を全面的にOKしてきてな・・・・・」

 

 「・・・まさか」

 

 「・・・もし結婚が成立したなら、借金をチャラに・・・」

 

 「NOォ〜!!!」

 

 まさかの急展開!!

 つーか今、一応、球技大会篇だよね!?

 

 「春吉、これは木山家の存続問題ザマス。もしアナタが結婚を認めれば・・・・・」

 

 「い〜や〜だ〜!!」

 

 嫌だぁ!絶対嫌だ!!

 

 「つーか渡邉会ってヤクザとか何かだよね!?ネーミング的に!?」

 

 「いや、そんな事はないぞ春吉。確かに渡邉さんはスキンヘッドでサングラス、タバコに白いスーツだったが・・・」

 

 「それヤクザぁ!!」

 

 つーか、もはやそれ、極道じゃねーか!!

 

 「すまない春吉、父さんを救うと思って、結婚を・・・」

 

 「やーだー!!!!」

 

 嫌だよ!!どうせチャカとかブツとか白い粉とかでしょ!?

 

 「春吉、わがままを言わないザマス」

 

 「るせぇ!!つーか結婚ってテメェらのわがままだろうがッ!!」

 

 「春吉、頼むよぉ・・・もう父さんは限界なんだよぉ」

 

 「黙れハゲジジィ!!限界なのは俺の方だ!!」

 

 もう限界。

 脳内記憶細胞がもう悲鳴を上げてるし。

 

 「つーか・・・つーか・・・俺、まだ16だぞ!?結婚できるかぁ!!」

 

 ドカーンッ!!

 

 あぁ、木山春吉脳内大火山が噴火した・・・。

 

 「春吉ぃ・・・」

 

 「・・・もういい。俺は寝るッ!!」

 

 俺は半泣きの父親をシカトし、自分の部屋へ。

 

 もう・・・何が何やらである。

 ミニコーナー、キャラクター紹介!!

 

 キャラクターNo.2

 

 濱垣 美羽

 (ハマガキ ミハネ)

 

 女性、現在16歳、葉城高校二年三組在籍。

 

 身長:164cm

 体重:49kg

 誕生日:7月24日

 血液型:A型

 好きな物:本、綺麗なペン、戦国時代関係(特に武将)

 嫌いな物:運動全般、辛い食べ物、水玉模様。

 趣味:読書、戦国合戦場&城巡り。

 特技:英単語暗記、家事全般。

 その他:葉城高校生徒会長、人見知りが激しい(何故これで生徒会長になったのかは謎)、歴女(真田幸村が一番好き)、至って真面目な子。

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