第13話 弾丸サーブ
「お〜し、じゃあ今から球技大会の説明するぞ」
担任の和波が、黒板にでっかく(球技大会)と白チョークで書いた。
・・・今日は、あの小夜の家で家事をした日から二日後。
あの後、小夜は念のため二日学校を休み、体力を回復。
そして今日、見事復活登校を果たした。
「いいかお前ら、我が校の球技大会は丸々一週間使っての大イベントだ」
俺は担任の話を八割方無視。
意識は担任、視線は右前方に座っている小夜。
「・・・・・」
あの日、俺は・・・小夜から・・・頬っぺたに・・・
ハッと気付くと俺は、右頬を指で触っていた。
・・・・まさかね。
「いいか?球技大会は6月の初めの一週間」
担任はチョークで黒板に表を書く。
月曜:バレーボール
火曜:テニス
水曜:サッカー
木曜:野球
金曜:バスケ
「ウチは人数の関係上、一人最低でも二個は参加しろよ」
二個・・・何にしようかな?
My脳内イメージ
バレー:バレーボール使い!?
テニス:青学!?
サッカー:ボールはいつでもトモダチさ!?
野球:アストロ!?
バスケ:キセキの世代!?
うわ・・・・・さっぱりたな、俺の脳内。
これ全部何のネタか分かった君は、相当なジャ〇プ通かもね。
「なあ、春吉は何にするの?」
左斜め前の席の男子、権三朗が聞いてきた。
「う〜ん・・・どうしようかな・・・」
迷う・・・。
ちなみにだが、俺はそこまで運動が苦手というわけではない。
むしろスポーツ万歳、勉強さよならと言った感じかな。
「ちなみに俺は決めたぜ!!」
権三朗君は胸を張りました。
「・・・何にすんの?」
「そりゃ、サッカーとテニスでしょ!?」
「・・・じゃあ俺はサッカーとテニス以外にしよう」
「えぇっ!?」
と、なると・・・
「春吉、まさか俺の事・・・キライか?」
「嫌いではなくはない」
「嫌い・・・ではなくは・・・ない・・・って、結局それ、俺の事キライって事じゃんか!!」
「だってねぇ〜」
冴えない地味脇役的ポジションだからかな?
「ヒドイっ!!」
その場でうわぁ〜ん、と嘘泣きを開始した権三朗。
・・・ウザったい。
「セイヤッ!!」
ボッキュ〜ンッ!!
ズボォォォォ!!
「な・・・」
俺、絶句。
現在放課後の体育館。
「凄いっ!!」
「沢那さん凄・・・」
「さすが・・・」
・・・今、何してんのかって?
ああ、球技大会に向けての練習ですよ。
今はバレーボールの練習中。
・・・ちなみに俺はバレーとバスケに参加予定!
で、今は男子チームと女子チームに別れて試合中・・・。
「さ、次いくぞ」
そう言って楓はボールを上に投げて・・・
「セイヤッ!!」
バシッ!!
時速110越え(多分)の弾丸サーブ!!
ヒュンッ!!
「・・・・・」
ボールは俺の頬をかすめ床に突撃!!
穴が空きました。
「・・・・・」
こ、声が出ない・・・
「よぉ〜し、次!!」
ヒュンッ!!
ズバァァァァ!!
地獄絵図とはこの事だな、うん。
「あれは化け物だ。人間ではない」
「バレーボールで床に穴空けるなんて、聞いた事ないぜ」
「あれ、人に当たったら即死かな?」
練習終わりの帰り道、俺は野郎共と愚痴のこぼし合い中。
「つーかさっきのバレーの練習、こっちにサーブ回ってきたっけ?」
「・・・きてない」
今年の女子バレーはウチのクラスが優勝だな。
「それより春吉、これからボウリングでも行かないか?」
「ん?ああ、いいけど・・・」
「よし、じゃあ決まりだな」
こうして俺らはボウリングへ。
空はもう、オレンジ色に染まっていた。
ども〜!!作者です。
え〜っと、まぁ、ちょっとしたお知らせ。
今までかなりのスピードで更新してきたこの小説ですが、このたび春休みが終わりを告げまして・・・
そのため、勉強やら何やらで、今までよりかなり更新速度が落ちる事になると思います・・・。(作者は一般の学生です、ハイ)
と、いうわけで、まぁ・・・お、お知らせでした。 何だかすみません!!
で、次回(と、言うか今回?)より、この小説は新章突入です!!
そう、球技大会篇!!
新キャラも登場予定ですので、お楽しみに!!