第102話 青春
時間は経過した。
合宿最終日、いよいよこの日がきた。
六角高校との練習試合。
「場面展開飛び過ぎだろ!」
体育館のコート上。
試合開始のホイッスルが、鳴った。
コート上には波紫先輩、夏哉、他バスケ部員3人&相手高校5人。
第1クォーターは純バスケ部員のみが出場となった。
「始まったね・・・」
葉城高校ベンチには俺、冬希、ハゲメガネ、マネージャー、他部員。
で、ベンチ後ろの応援席には・・・
「うおぉ! 始まったな! 燃える!」
「・・・暑い」
「行けぇハル!!・・・って、あれ? まだ出てない?」
On、ナンテコッタ!
大魔神、小夜、ダーク会長!
なんだよこのメンツ!
「春吉君ってさ、地味にモテるよね」
「なんだよ冬希? 何?」
「・・・ううん、何でもない」
「・・・?」
よく分からん。
「・・・庶民、自覚無しか」
「なんだよハゲメガネ? 何言った?」
「うるさい。そもそもハゲメガネではなく秋馬と・・・」
「あ、バネ人間がシュート決めたぞ」
「・・・・・・」
試合は、なんと同点で第4クォーターへ。
「・・・出番やで」
既に他のクォーターで秋馬、冬希はコートに出ていたため、この回からコートに立つのは、俺!
そして、第4クォーターの開始ホイッスルが、鳴った・・・
「春吉はさ、よわっちいし優柔不断だし、オタクだけどさ・・・なんと言うか、あったかいんだよね」
「春吉は・・・優しい、強い、面白い」
「ハルはバカ過ぎて子供っぽいけど、そこが無邪気で楽しくて・・・」
夏休みは、大変だった。
高校2年の夏休み。
そして夏の後には・・・秋が来る。
俺はバスケットボールをゴールリングに向かって投げ、外しながら思った。
・・・青春ってさ、なに?
結果
六角96-95葉城
俺がシュート決めてたら、勝ってたという。
第103話以降は新作三姫(リニューアル版)の方にて掲載、以下そっちにて連載しますのでよろしくお願いします。
とりあえず、第1部?三姫最終回でした。