第97話 濱垣家
お久しぶりです!
五円玉です!
また勝手に連載ストップしてしまい、申し訳ないです。
今回からボチボチ、連載の方を再開していきたいと思います。
よろしくお願いいたします
「ハジメマシテ、ボクノナマエハキヤマハルヨシデス」
「木山君だね? よろしくね」
超カタコト。
現在、濱垣家。
場所は居間。
そう、挨拶中。
目の前には、ニッコリお婆さんとそわそわしている美羽、そして美羽のご両親。
隣には夏哉と秋馬、冬希。
きまずーい。
そして、今日からこの濱垣家でお泊まりでーす。
「ここが、君たちの部屋だよ。狭いけど勘弁してね?」
お婆さんに連れられ、俺達が案内されたのは二階の一番奥の部屋。
ちょっと狭い。
「窓開ければすぐ海だから、暇なら眺めてみなさい?」
お婆さん、いらぬ世話。
「じゃあ、ご飯出来たら呼びにくるから、それまで自由にしててね?」
ニッコリ顔のお婆さん。
「ありがとうございます。これから数日間、よろしくお願いします」
夏哉が代表してお礼。
それにつられ、冬希も軽く会釈。
「何故だ……何故ヤツがここに……」
お婆さんが去った後、俺は嘆いた。
「何故だ、何故なんだ……」
何故美羽の祖母の家にお泊まり?
きまずーいよぉ。
しかも、この家に美羽本人もいるんだよ?
さっき挨拶した時、すげぇ目反らされたし。
「何故だぁ!!」
「春吉うるさい……」
秋馬、死にそうながらに反発。
畳に突っ伏して微動だにしない。
まだ、気持ち悪いんだ……
「くそッ……なんでこんな事に……」
波紫先輩の悪意が感じられる。
「…………」
一方の夏哉は1人黙々と荷ほどき中。
「うぅ……」
冬希は半分夢の中。
「コイツら……事の重大さを分かってないな……」
この万年平和野郎共め。
「……はぁ」
ちくしょー。
「…………」
とりあえずトイレ。
「トイレ……トイレ……」
〇〇県六角町南稲森地区にある濱垣さん宅。
内部は意外と複雑。
つーか、かなりでかい家。
トイレの場所が分からない。
「……トイレ、どこ?」
濱垣家は木造。
廊下を歩くたびにギシギシ音が鳴る。
……夜、1人でトイレに行けるかな?
って、さすがにそれはないか。
「……ここか」
多少迷ったけど、何とかトイレに到着。
トイレの扉……超レトロ。
「さてと……」
で、俺がトイレに入ろうとしたその時
「……あ」
「……ん?」
向かいの部屋から美羽が出てきた。
「……よ、よぉ」
きまずーい
「……は、春?」
何故疑問系?
「な、何?」
こっちも疑問返し。
「……春、何でここにいるの?」
「……はい?」
「春……バスケ部だったっけ?」
「……成り行きで夏休み限定だけど」
現在美羽の部屋。
恐ろしい事に、この部屋の隣が俺達の部屋。
……つまり、トイレはすぐ近くにあったのだ。
……はぁ。
「……まさか、春が来るとは思わなかったなぁ」
「……俺も、美羽の婆さん家来るとは思わなかった」
いやマジで。
美羽の部屋は……俺達の部屋と同じで超レトロ。
床には古びたカーペット。
天井にはいくつか不気味な木目が。
怖い……
「……まぁ、この一週間、色々よろしくな」
これくらいしか言う事ねぇ。
「……うん」
何とも不思議な感じだなぁ。
後書きトーク!
春吉
「今日は2月3日、節分ですねぇ!!」
(今話投稿日が2月3日)
楓
「……あ、そう言えばそうだな」
春吉
「だよなだよな! では、2月3日と言えば!?」
楓
「2月3日と言えば……節分?」
春吉
「つまり?」
楓
「つまりって……豆まき?」
春吉
「……まぁ、そうだよな。他には?」
楓
「他? うーん……鬼退治とか?」
春吉
「だからそれが豆まき。他には何がある?」
楓
「他にはって……何かあったっけ?」
春吉
「あるじゃん! ヒント、今楓の周りにいる人の……?」
楓
「周りにいる人? 誰かいるか?」
春吉
「だから前方、主に前方!!」
楓
「前方って……春吉しかいないじゃん」
春吉
「そう! つまり!?」
楓
「え? 分からないんだけど?」
春吉
「だ、だから、楓の前方にいる人の……何?」
楓
「?????」
春吉
「だから……その……つまり、た、誕じょ……」
楓
「分かんねぇよ、もっとハッキリ言ってくれ」
春吉
「その……だから……今日、た、誕じょ……がですね……」
楓
「ん? ……次回98話“危ない夜”……で、本当は何なの?」
春吉
「……も、もういいや」
楓
「ちょ、気になるから最後まで言えよ!」
春吉
「……もういい」
楓
「……もしかして春吉、泣いてんのか?」
春吉
「……どうせ俺は主人公なのに誕じょ……すら覚えられていない、超地味主人公なんだ……」
楓
「……わけわからん」
春吉
「うぅ……」