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三人の姫と一人の手下の物語  作者: 五円玉
夏休み音楽ライブ篇
100/116

第90話 夕涼み


 「いや〜、最高のライブだったぁ〜!!」

 

 いや〜、いい汗かいた!!

 

 「まさかあそこまで大盛況になるとは!!」

 

 お客様いっぱい!!

 

 「もう文句なし!!」

 

 まぁ、テンション上がってんのは俺だけ。

 

 ちなみに皆の反応は・・・

 

 「はあ〜、最優秀賞取れなかった・・・」

 

 そう、結局俺らは一位を取れなかったのだ。













 「皆、お疲れ様!!」

 

 時刻は夕方5時。

 

 楽器も軽トラに運び終え、とうとう俺らの音楽ライブは終わった。

 

 「後はもう自由。帰るなり花火見てくなり、もう自由!!」

 

 赤佐は半分涙目。

 そんなに優勝したかったのか・・・。

 

 「さてと・・・自由って言われてもな・・・」

 

 やる事がない。

 どうしよ・・・

 

 「焼きそばでも買って帰ろうかな」

 

 出店の焼きそばってウマイよね。

 

 あ、赤佐が泣きながら軽トラに・・・

 あ、あいつマジで帰りやがった。

 

 「・・・哀れ」

 

 

 

 

 

 空はうっすらと橙に染まり、出店の提灯がぼんやりと光り出す。

 

 沢山の客が超賑わい中の葉城夏祭り。

 

 「・・・一人だと悲しいから、焼きそば買ってさっさと帰ろう」

 

 うん、虚しい。

 

 その時・・・

 

 ♪♪♪♪♪〜

 

 「あ」

 

 携帯にメール着信あり。

 

 「誰だ?」

 

 で、携帯オープン。

 送り主は・・・

 

 「亜希?」

 

 内容は・・・

 

 「今日はこの後暇ですか? もし暇でしたら、一緒に花火でも」

 

 もちろん行く〜!!












 「・・・みんないたのね」

 

 亜希との待ち合わせ場所に着いた俺。

 で、目の前には

 

 「来たか」

 「・・・・・」

 「春・・・地味」

 「これで揃いましたね!!」

 

 楓、小夜、美羽、亜希

 

 「おお・・・」

 

 まぁ・・・いいか。










 「いっぱいお店ありますね!」

 

 「そうだな」

 

 亜希、大はしゃぎ。

 

 「亜希、お前お祭りとかって初めて?」

 

 「はい!!」

 

 あ、チョコバナナ〜って言いながら走り出す亜希。

 

 金持ちは庶民の祭など知らないのか・・・。

 

 「・・・・・(じぃ〜〜〜)」

 

 「で、小夜は何を見てんだ?」

 

 小夜はひょっとこのオメンを凝視。

 

 「・・・口、すごく曲がってる」

 

 「そりゃ、ひょっとこだからな」

 

 「・・・・・(じぃ〜〜〜)」

 

 凄く目がキラキラしてらぁ。

 

 「はふおしふ〜ん!」

 

 「あーこら亜希、バナナをくわえながら走るな!!」

 

 「はい、毎度あり!」

 

 「小夜はひょっとこ買ってるし!!」

 

 何だかな〜・・・

 

 「すみません、チョコバナナ三つ!」

 

 亜希はどんだけバナナ食べるの!!

 

 「はぁ〜、俺も焼きそばとか食べようかな」

 

 焼きとうもろこし、じゃがバター、大判焼き、お好み焼き、タコ焼き・・・

 

 うん、お腹すいた。

 

 「春、綿菓子食べない!?」

 

 美羽さん、右手に風船と金魚、左手に林檎飴と綿菓子、頭には狐のオメン。

 

 超お祭り満喫しとるがな!!

 

 「綿菓子は・・・いいや。今は主食って気分だし」

 

 「じゃあ林檎飴は?」

 

 「お前にとって林檎飴は主食なのか?」

 

 全く・・・

 

 「とりあえず焼きそばだな。屋台特有の、あのやたらキャベツが固いやつ」

 

 えっと、確か焼きそばの屋台は・・・

 

 「どこだっけ?」

 

 あれ?

 確か焼き団子屋の隣だったような・・・

 

 その時!!

 

 『おおおぉぉぉ』

 

 「ん?」

 

 突然の歓声。

 何だ?

 

 「さっきの子凄くない?」

 「うんうん、小さな女の子が、あの藤高の不良を倒しちゃうんだもん」

 

 以上、俺とすれ違った一般客の会話。

 

 「小さな女の子が・・・どこぞの不良を・・・」

 

 ま〜さか・・・












 で、案の定

 

 「やはりか・・・」

 

 俺の目の前には、二人組のヤンキーさんにキャメルクラッチを掛けている楓さんの姿。

 

 ギャラリー興奮中。

 

 「ぎ、ギブギブ!」

 

 あ、ヤンキーさんの顔が真っ白に・・・

 

 「ふぅ・・・全く」

 

 仕方ない、止めるか。

後書きトーク!!


春吉

「そういや、本編はまだ夏休みなのか・・・」


美羽

「何言ってるの?」


春吉

「現実だと10月半ばだと言うのに・・・」

(※今話を投稿したのが10月17日)


美羽

「現実って・・・」


春吉

「はぁ〜、フィクションっていいな〜」


美羽

「春・・・いや、もしかしてアンタ作S・・・」


春吉

「はぁ〜、祭のタコ焼き食いてぇな・・・」


美羽

「・・・いくらネタ切れだからって、これはさすがに・・・」


小夜

「・・・次回、91話“花火大会”。夏休み篇、夏祭り音楽パート最終回」


春吉

「祭太鼓の音色〜」


美羽

「春、しっかりして〜!!」

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