個人指導開始
早朝5時朝食を済ませて訓練所にアカツキを集めた
「ではこれからの訓練だがひとりひとり訓練所の別室でオレが個人指導をする、そこで長所と短所を指摘するのでそれに合わせた訓練をしてもらう、オレがひとり指導している間は他のものは自主訓練に励んでほしい、オレの指導を受けるまではとりあえず基礎能力をあげることを目標にしてくれ、ここまでで特に質問はあるか?」
そこまで話してオレは聞いた
「はい!ひとつ質問があります」
そう言って手をあげた青年は3年前勇者をやっていたときには見覚えがなかった
「お前は……3年前にはいなかったな?」
「はい!自分がアカツキになったのは1年前ですので」
アカツキは全部で12人いる、今はランスロットがいないため11人だが3年前とすこし、3人ほど顔ぶれが代わっていた
「名前は?」
「自分はパーシヴァル・ラインハルトと申します、通称は純粋の騎士と呼ばれています」
ガウェインが黒き盾、ペリノアが大熊と呼ばれるようにアカツキには基本通称がある、騎士でロードのオレにも通称はあるがオレ的にはかなり恥ずかしいのであまり呼んでほしくないが通称で呼ぶものも多いのが現状だ、これに関しては呼ぶなということもできないので3年前勇者をやっていたときはかなり悩んだ
「ではパーシヴァル、質問はなんだ?」
「基礎能力を伸ばすとは具体的にどうすればいいのでしょうか?」
「パーシヴァルはいつもどんな訓練をしている?」
「自分は騎士ですので基本は剣の稽古です」
「じゃあ一旦剣を置いてみるのもいいかもな」
「なぜですか?」
パーシヴァルは不思議そうに聞いてくる
「剣の稽古をすれば確かに剣撃は身に付くだろう、だが根本を捉えるのであれば剣を振るには筋力、重い鎧を身に纏って長く戦うには持久力が必要になってくる、だからひたすら剣を振るだけではなくときにはまぁ地味ではあるが筋トレや走り込みなんかで自身の基礎能力あげるのも手ではある、特に自分の苦手分野を伸ばす訓練なんかがいいんじゃないか?他にはアカツキ同士で組手なんかもやってみるといいかもな、より実戦に近い訓練ができる」
「なるほど!わかりました!ありがとうございます!」
パーシヴァルはそういうと頭を下げて手を降ろした
「他に質問はあるか?」
もう一度見回すがもう特に質問があるものはいないようだった
「ないようだな、では個人指導に移りたいと思う、順番はオレが昨日考えておいた、まず1人目はペリノア、お前だ!」