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私たちだけ24時間オンライン生産生活  作者: 滝川 海老郎


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47. プレイヤー輸送

 もう日がだいぶ高い。もう多くのプレイヤーたちは狩りに出かけていて、人は露店の人たちとわずかな人しかいない。


 警ら隊はウシを連れていて、しかも揃いのオオカミ帽子をかぶっている。幼女のヒカリちゃんとメイドのコマチさんを連れている。

 単純に言ってどう見ても、すごく目立っている。

 しかし幸いなことに「変なNPCがいる」程度に思っている人もいるみたいで、あまり注目はされていなかった。


 警ら隊が呼びかけを始める。


「デルタ町まで行きたい人、一緒にどうですか? ウシが一緒だと敵と戦闘にならずに町までいけます」


 最初に興味を持ったのは、辻ヒールの女性2人だった。


「それは本当かしら? あなたたち、失礼ですけれどNPCかしら?」


「本当です。これでもプレイヤーですよ」


「おいくら?」


「一人5,000セシルにしようと思っています」


「そう、現状ではそれぐらいで妥当ですね。ではよろしくおねがいしますわ」


 その後、ブラスミ君とも合流した。


 さらに、たまたまインしたばかりというプレイヤー3人と、干肉の露店をしていた人のうちの1人がついてくる事になった。


 合計16人の大人数である。

 前金で半額の2,500セシル、到着しだい残りを支払う契約にしてあった。


「では、出発します」


 リーダーのアルクの判断で村を出る。

 ウシのマロンを囲うフォーメーションで、皆で歩いて向かう。


「本当に敵が攻撃してこないのですね」


 タコ地帯に入ったけれど、タコたちは遠巻きに見ているだけだ。

 辻ヒールの人が不思議がっていた。


「干しダコも結構おいしいらしいですね。私たちはまだ食べてませんけど」


「干しダコありますけど、食べてみますか?」


 私たちはタコの干身を分けて皆にあげる。

 タコは好評だった。

 会話をしつつ前に進んだ。


 トカゲ地帯ではトカゲが大きいので、攻撃してこないけれど迫力がある。

 お客さんたちは最初は緊張した面持ちで歩いていた。


 その後も特にトラブルはなく、無事にデルタ町の東門に到着する。

 お客さんたちはお金を支払い、門を抜けて町へ入って行った。


 ブラスミ君も紹介してもらった鍛冶師の家に向かうのでここで分かれる。

 サクラちゃんも移動の間にブラスミ君に話を聞いて興味を持ったらしく、付いていくという。

 ちゃんとおこづかいは渡しておいた。


「では、俺たちは南村に向かうよ」


「はい。いってらっしゃい」


 話し合った結果、東村だけ贔屓(ひいき)にすると後で色々と不満がでそうなので、東西南北を順番に回ってもらうことになった。


 襲ってこないことが確認できたので、警ら隊とマロンの主人のクルミだけで輸送を任せる。


 残った私とヒカリちゃんとコマチさんで行く場所は決めてあった。

 町の教会に行くのだ。


「教会に行く前に、渡しておきたい物があるの」


「なんでしょうか?」


「はいこれ。遅れちゃったけどウサギ帽子のお礼」


 私はクルミから預かっておいたペンダントをヒカリちゃんに渡す。


 ●満月ウサギの木工ペンダント

  満月をかたどったウサギの絵が描かれた丸い木のペンダント。

  種別:アクセサリー(ペンダント)

  レア度:4  ランク:3

  防御力:2

  魔防力:3

  回復力:3

  回避:2

  耐久:30/30

  作成者:クルミ


 囲碁の玉のような感じのつぶれた球体の形をしている。

 丹念にやすりがけをしてあり、表面はつるつるになっている。

 表側にはウサギの絵も付いていて、クルミとサクラちゃんの合作だった。


「ミケさんありがとう。大切にするね」


 ヒカリちゃんだけでなくお供の2人の分も含め3つある。


「私の分まで頂いて、ありがとうございます」


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