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私たちだけ24時間オンライン生産生活  作者: 滝川 海老郎


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32. 火魔法とトカゲ

 私たちは、露店を後にして平原のタコ地帯の先に来ていた。


 出会ったタコは、適当にやっつけている。


 まさにタコをタコ殴りだ。


 いえ、なんでもありません。ちょっと言ってみたかったんです。


 タコは気持ち悪いということで、なるべくスルーした。

 タコ地帯の先には、トカゲ地帯が待っていた。


 モンスター「カナヘビ」。トカゲって呼んでるけど、カナヘビなんだそうだ。

 トカゲとカナヘビと、ヤモリとイモリの違いが良く分からない。


 体長はコモドオオトカゲぐらいある。すなわち1m50cmぐらいある。

 サクラちゃんが盾装備に戻っていて、それでトカゲと対峙している。


 トカゲは、突撃攻撃もしてくるけど、脅威なのは尻尾振りのほうだった。

 重装備のサクラちゃんが、尻尾攻撃でノックバックするくらいだ。


 それでも懸命に耐えて、3人で総攻撃して、やっつけること自体は可能だった。


 弱点はと言うと、掲示板情報でも、実感としても特にないらしい。

 今までのモンスターと比べて明らかに固い。

 魔法も物理攻撃にも平気な顔をしている。


 火魔法「ファイアショット」が当たった時だけは、目をつぶったりして、痛そうな表情をする。

 しかし、若干効いてる程度みたいだ。


 普通のゲームならHPバーの減りで、有効、無効を判断するけど、このゲームでは、相手の動き、表情から読み取るしかない。

 なかなかにハードである。


 ボスなんか、何割減ったか分からないと、きついだろう。

 撤退か、続行かの判断が付かないのではないか。


 また、テイマー職があるなら、敵のHPが減ったら捕まえやすいのが定番なのに分からないから、殺しちゃったりするだろう。


 いつものドロップアイテム情報。


 ・トカゲの肉

 ・トカゲの皮


 名前だけ変えただけじゃね? って思うでしょ。私もそう思う。


 とりあえず、トカゲを倒しながらデルタ町方面へと進んでいった。

 するとどうでしょう。

 トカゲ地帯が終わり、またウサギ地帯になり、畑地帯になった。

 日が高いうちに、デルタ町に到着です。


 一番乗り? 違うのかな? ちょっと分かんない。

 この町は、立派な石の塀があり、こちら側には門が付いている。


 門には門番が4人ほど常駐している。


「門番さん。ここを通った神の使いの冒険者は何人ぐらいですか?」

「東口は、初めてじゃないかな。南口はすでに通った連中がいるって聞いたよ」


 門番にお礼を言って、入門チェックをされて、通してもらった。


 門を抜けたところは、広場になっている。

 そこには、露店がいくつかあり、トマトジュース店の前に水色髪のどこかでみたエルフが買い物をしていた。


「やあ、皆。久しぶり。また会ったね」

「リアル換算では毎日会ってると思いますよ」

「それもそうだね」


 リング・ウッドこと丸木先生だ。


「また運営から、デルタ町に『君の女の子たち』がもうじき着くって連絡が来てね」

「はあ。監視してるんですね」

「そりゃね。ところでトマトジュース飲む?」

「それ酸っぱいですよ。いらないです」

「そう。この町には俺の診療所が建ってるから、何かあったら寄ってね」

「分かりました。ではさようなら」


 町を散策しよう。

 人通りはそこまで多くない。土曜の真昼間ということもある。

 東西南北に門があり、そこから中央記念広場まで広い一本道が続いている。

 とりあえず、記念広場まで行ってみよう。


 町の道は石畳みで、貧しい家は木造、立派な家は石の壁のようだ。

 特に何もなく記念広場に到着した。


 NPCの屋台と露店がいくつかあり、掲示板もあった。

 掲示板を覗いて見る。


『俺たちが一番乗りだぜ。皆よろしく。――チョコ、クッキー、ワタアメ、チーム「おやつ」一同』


 なんだこれ。確かにおやつだな。

 しかも、リアルか他のゲームからの知り合い連中みたいだね。

 名前を決めた段階で、統一感を出すには、事前に打ち合わせをしないといけないから。


 他にはまだ張り紙はない。張り合っても仕方がない。


『空き瓶、薬草、白キノコ、ツグミの実など買い取るので露店で売ってください。――匿名希望』


 とりあえず、買い取り依頼を出しておく。


 冒険者ギルド・デルタ町中央店は、中央広場横に構えているでっかい所だった。


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― 新着の感想 ―
[一言] 買い取り希望なのに匿名(笑)
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