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神々の紋章  作者: きりた
第二章 旅立ち騒動記
21/29

第19話 ベンとフェレスと魔法

1か月半もの間、活動報告や更新を一切できず、本当に申し訳ありませんでした!私事ではありますが3月は忙しく、パソコンなどに触れる機会が少なかったためです。今後はこのような事がないよう、頑張っていきたいと思います。もし更新ができない場合、活動報告にてお知らせをします。

恐縮ですが今後ともに「きりた」そして『神々の紋章』をどうぞよろしくお願いします

「おはよう」


俺は豚の満腹亭へ来た。何故かって?そりゃ、ベンとフェレスと魔法の練習をすると約束してたからな。依頼は受けなくてもいいのかだって?そりゃいいさ。もうランクが上がるのは確定的だもの。今にE級の依頼を受けなくてもよくなるんだ。・・・俺はいったい誰と話しているんだ!


「おはよう!お兄さん!」

「・・おはよう。お兄ちゃん」


うん。お兄ちゃんって響きがいいな。可愛い。おっといかんいかん。久しぶりにキャラがぶれた。


「今日はどうしてきたの?」

「魔法を教えてやるって約束しただろう」


2人の目がキラキラと輝いた。


「本当に教えてくれるんだね!やったー!」

「・・うれしい」


フェレスも声が小さいながらも喜んでいるようだ。店の奥からフォートがやって来た。


「おはよう。リュウ。昨日はありがとな。こっちの方も金が入って大助かりだ」

「いえいえ。こちらも急に大人数で押しかけてしまって」

「リュウ、敬語はやめてほしい。なんかこう・・な。お前の容姿じゃ敬語は似合ってないよ。俺の方も普通にしてもらって構わないから」

「そうで・・そうか。ありがたく普通にさせてもらうよ」

「笑顔がまぶしいねぇ。で、今日は、ああ、魔法の練習するって初めて来たときに言ってたな」

「ああ。今日は暇だったんでな」

「そうか。よーし。ベン、フェレス。リュウ兄さんに店でも役立つような魔法を教えてもらうんだぞ」

「「はーい」」

「そんな魔法ないんだけどな。ははは」

「ちょっと待っていてくれ」

「ん?」


二十分後、店の中からフォートが箱を持ってきた。


「ほら、弁当だ」

「ああ、ありがとう」

「じゃあ、よろしくな」

「ああ。任せてくれ」

「ベン、フェレス。街の外へ行こうか」

「え?街の外?」

「ああ。魔法はなるべく広い所でやった方がいいからな。もし魔物が来ても俺がいるから大丈夫だ」

「わーい!」

「よし。行こうか」

「はい!先生」

「先生か。なんか新鮮だな」


リュウはベンとフェレスを連れ、門へと向かった。フェレスはまたリュウのマントを掴みながら、歩いている。門へ向かう途中、冒険者のみならず街の人々からも目線を向けられるようになった。特に女性たちからは熱い視線を送られる。その視線にフェレスは少し嫌がった。ベンはお構いなしに元気よく歩いている。門へと着いた。カーターはしっかりと門番としての仕事をしているようだ。


「もしかしてお前リュウか?」


門番であるカーターがリュウを止めた。


「ああ。リュウだよ。ほら」


リュウがフードを被る。


「なに!?お前の顔フード取ったらそんなんだったのか!?」

「そんなんってお前。これから先はフードを取ることにしてな」

「そうなのか。羨ましいな。その顔」

「お前も十分じゃねーか」

「よせよ。お前には敵いそうにない。そうだ!聞いたぞお前。B級のガリーと魔物をやったんだってな!」

「ああ。だからあんなに目を向けられていたのか」

「ああ!この街はその話で持切りだよ。貴公子が現れたってな」

「貴公子?」

「神獣を従えた白銀の青年だとよ。そんで『白銀の貴公子(シルバーズプリンス)』って呼ばれてるらしいぞ。お前。ははは」

「『白銀の貴公子(シルバーズプリンス)』だと」

「お兄さんカッコイイ!」

「うん。・・カッコイイ」

「・・あ、ああ。ありがとう」

「っよ!白銀の貴公子(シルバーズプリンス)様!」

「お前、ぶち殺されてえのか」

「お~。怖い怖い。それで今日はどうしたんだ?」

「少し魔法の練習をな」

「魔法の練習?子どもたちも連れてくのか。大丈夫なのか?」

「大丈夫だ。問題ない」

「そうか。もしかしてお前がこの子たちに?」

「おう」

「ほう。それは興味あるな。俺も教わりたいぜ」

「カーター。お前魔法使えないのか?」

「いや、使えないわけでもないが少しかじった程度なんだよ」


リュウはカーターのステータスを見てみた。平均的な兵士のステータスだ。トータスを護衛するには十分な力量を持っている。スキル系統は兵士として剣術と槍術。どちらも、それなりにと言ったところだ。魔法自体は持ってはいるがレベルは低く、数も少ない。


「でもお前仕事があるだろう」

「休みがない仕事があるわけないだろ。非番の時だってある。なっ。そん時に。ほらこの子達と、え~と・・」

「ベンだよ!」

「・・フェレスです」

「お兄さん!少しでも魔法ができる人がいた方がいいよ!」

「ほら、ベンもこう言っているんだしさ」

「ったく。しょうがねーな」

「あんがとな!次の休みの時は報せに行くよ」

「俺が暇だとは限らないだろう。あとお前からは授業料取るからな」

「なんだよ~。無料でいいじゃねーか!」

「大の大人がタダで魔法習えると思ってんのか!」

「ちっ。わかったよ。払えばいいんだろ、払えば。その代わり役に立つ強い魔法を教えてくれよな」

「ああ。それじゃ、俺たちはもう行くよ」

「おう!ベンとフェレスも頑張ってこいよ。リュウ、今度はよろしくな」

「わかってるよ。行ってくる」

「僕たちも頑張ってくるよ~!」


リュウ達は歩き始めた。魔法を練習する場所の目星は付いている。それは昨日のゴブリン討伐に行く途中で見かけた草原だ。そこは開けた場所で、花々も咲いている。魔物も見かけずに安全であろうとリュウが判断した。ベンたちもリュウにピッタリついていく。そして、草原へと着く。


「よーし。ここでやるぞ」

「わー。広ーい」


リュウは何故それを持っているのかわからないが、アイテムルームから黒板とチョークを取り出した。それと椅子と机も取り出し、ベンとフェレスを座らした。


「はーい。それでは授業を始めます」


おっと。その前に、、ベンたちのステータスを確認しておくか。


========================================

ステータス


名: ベン  年:8   性:男   種:人族

 


 Lv: 1      (EX:  0)

    体力 120/120

    魔力 20/20


    物攻: 50

    物防: 70

    魔攻: 32

    魔防: 30

    俊敏: 90

     運: 80


========================================



========================================

ステータス


名: フェレス  年:7   性:女   種:人族

 


 Lv: 1      (EX:  0)

    体力 80/80

    魔力 50/50


    物攻: 25

    物防: 50

    魔攻: 45

    魔防: 34

    俊敏: 70

     運: 80


========================================



ひっく!?いのか?わからん。俺のステータスは初めから高すぎたからな。見る限りフェレスの方が魔法の素質がベンよりちょっとだけありそうだ。うーむ。しかも授業をやるといってもまだ何をしようか全く考えてなかった。どうしようか。


「どうしたの?お兄さん」

「ああ、すまん。少し考え事をしていたんだ。・・まあ初めは基本からか」

「「きほん?」」

「うん。ベンたちは魔法とはなにかわかるか?」


2人は顔を見合わせ考え出した。


「はい!先生!」

「よーし。いい返事だ。ベン君」

「不思議な事ですっ!」

「うーん。まあ間違ってはいないけどな。少し足りないな。よし。フェレス」

「・・魔力を使って、」

「おお、いいところに気が付いたなフェレス。そう、魔法とはまずは魔力が大きく関わってくる」

「魔力って何?」

「・・ベンは知らないの?」


フェレスがニヤリと笑った。2人の間に少し険悪なムードが立ち上がる。


「まあまあ。そうだな。魔力とは、魔法を使うときに絶対に必要な体の中にある不思議なパワーと言ったところかな」

「「ふしぎなパワー」」

「うん。魔力を使って物質や空間に干渉し、魔法の詠唱に基づいて魔力でその現象を引き起こすんだ」

「「??」」


2人の頭の上に?マークが浮かんだ。


あっ。しまった。少し難しすぎたか。え~と、え~と


「まあ要するに不思議な事だ。はははっ」


~~~~~~~~~~~~~~~~


「じゃ、次は魔力を感じる練習をしようか」

「魔力を感じるの?」

「そう。魔力を感じる事が出来ないのなら、魔法は使えないからな」

「そうなんだ」

「だから、ベンたちがもし魔力を感じる事が出来なかったら、魔法は諦めなくちゃな」

「「え~」」

「でも、まだわからないだろう。じゃ、早速始めようか」

「どうやるの?」

「目を閉じて集中するんだ。自分の体の中をじっくり観察してごらん。ほら、二人とも目を閉じて」

「「うん」」

「自分のへその上、鳩尾辺りに何かを感じるはずさ」

「うーん」

「しー、集中して」










~数十分後~













「「すー、くー」」


あっ、二人とも寝てしまった。はあ、しょうがないな。


「おーい。起きろー」


リュウは二人の肩を揺さぶった。


「、、んあ。ふあー。あっ寝ちゃってた」

「ん。お兄ちゃんおはよう」

「おはようじゃない。もう昼だよ。ったくよ~。ん?もう昼か。なら昼飯にするか」

「わーい」


アイテムルームからフォートに貰った弁当を出す。中身はスタンダードなサンドウィッチだ。


「やっぱりお父さんの料理はおいしいや」

「そうだな。昼からは寝るんじゃないぞ」

「「はーい」」



ガサッガサッ



「ん!」

「何!?」


草陰からゴブリンが二匹出てきた。物欲しそうな目でサンドウィッチを見ている。今にも襲い掛かってきそうだ。


『グギャッ!グギャギャ』

「うわっ!!ゴブリンだ!」

「ちっ。匂いに誘われたか」

「・・お兄ちゃん。大丈夫、だよね?」

「ああ。大丈夫だ。こんなんでビビッてちゃこれまで生きていないよ。ああそうだ。少し魔法の見本を見せてあげるよ」


動きを封じるだけでいいか。見本なんだから無詠唱はダメだ。


『我が魔力が土、強固な鎖と成りて、汝の敵を封じえぬ【土縛(アースバインド)】』


ゴブリンの足元から毎度おなじみ土の鎖縄。それが絡みつきゴブリン達の動きを封じた。


「す、すっげ~」


こいつらステータス低い割に魔法を持ってるな。とは言っても火魔法のLv1だけだけどな。まあ念には念を入れて【魔封(マジアセロ)】でもしておくか。あと結界も張っておこう。最初からしておけばよかった。


魔封(マジアセロ)】・・・名前を見てもらえばわかるだろうが魔法を封じる魔法だ。某有名RPGで言う所のマホトーンだ。成功率は100%であるが。闇属性魔法に属するのだが等級が英雄級だ。何せ魔法を封じる魔法であるため、それほどの等級があってもおかしくはないのだがそれをただの雑魚であるゴブリンに使ったのだ。本来この魔法は大国の名のある宮廷魔術師が何十人も集まり、国を亡ぼす可能性のある強大な魔物にかける魔法である。


「今のが魔法だ。魔法自体は見たことあるだろう。これは相手の動きを封じる魔法だ」

『グギャッー』

「魔法が出る前にブツブツ言ってたのは?」

「あれは詠唱だ。魔法を放つ際に必ず言わなければならない。修行を積めば短くしたり、言わなくてもいいような無詠唱ができるようになる」

「お兄さんは無詠唱はできるの?」

「ああ」

「すごーい」

「・・ゴブリンさんはどうするの?」

「普段であればここで倒す。でも今回は少し魔法の修行に手伝ってもらおう」

「え!?そんなことできるの?」

「いや、俺も初挑戦だ。だがこいつらは攻撃手段はないから大丈夫だ」

「でも、どうやるの?」

「自分の中の魔力を感じる事が出来ないのなら、他人や魔物、周りから魔力を感じてみようというわけだ」

「・・じゃあ、ゴブリンさんたちの魔力を感じ取れってこと?」

「そういうこと」

「でも、」

「やり方か?それは簡単だよ。さっきは自分の中に意識を集中させたのを今度は自分の周りに意識を集中させるんだ」

「・・できるのかな?」

「それはフェレスたち次第だ。案外自分の中に意識を集中させるより、周りに集中させた方が簡単っていう場合があるからな。まずは何事のも挑戦だ。やってみよう」

「「うん」」

「意識を集中だ。自分の中ではなく外。魔力が強い方に感じるはずだ」

「「うん」」








~数分後~









「ん?」

「どうした。ベン」

「今なんかフワッと感じたんだ」

「おお。いい感じだ。もう少しじゃないか」

「・・うー」

「フェレスもあせらなくていい。深呼吸して意識を外へ集中」


よし。2人とも良い具合に集中出来ているな。意外にも2人には凄い才能が有ったりしてな。こんな小さな子がここまで意識を集中させるなんてな。俺は例外だ。精神年齢が違うもの。俺も久しぶりにやってみるか。どんなに凄い魔法を使えても、基礎を知らなければ戦いじゃ戦士として使えないからな。


リュウが意識を集中させる。その瞬間、辺りが全くの無音となる。先ほどまで土縛に抵抗を見せていたゴブリン達の動きが止まる。それほどまでにリュウの集中した姿やオーラは物凄いものになる。


「うわ!」

「・・え」

「ん?どうした。2人とも」

「今お兄さんからものすごい何かを、え~と。なんて言ったらいいんだろ」

「・・今のが魔力なのかな」


しまった。無意識の内に魔力を放出しちゃったか。あらら。ゴブリンどもが失神しちまってるよ。でも、ということは、2人とも一応・・


「魔力を感じ取ることが出来たじゃないか!」

「やったー!!」

「・・魔力って凄いんだね」

「・・あれ。なんか物凄く眠たくなってきちゃった」

「・・私も」


パタッ


「おっとっと」


2人とも寝てしまった。恐らく急に強い魔力を感じてしまったため、体に疲労感が出たのだろう。やはりまだ小さいからか。だが、2人に魔法自体の素質があることはわかった。魔法の素質がない人はどれだけ強い魔力が放出されていても全く気付かないからな。いい収穫が出来た。これから先も魔法の練習をしたら、もしかしたら2人とも名のある魔法使いになるかもな。楽しみだ。


「レオ、ヴル出てこい」

『おや、眠ってしまいましたか』

「ああ、少し俺が魔力を出しちまったんだ」

『主の魔力は強いからな。このような小さき体じゃ、さぞ』

『うむ。だが外傷もなく、魔力の流れなどには問題はなさそうですな』

「ああ。それで運んでってやってくれ」

『『承知』』

「やさしくだぞ。あまり揺らすなよ。ははは」

『わかっていますよ』

『ゴブリン共はどうされるのですか』

「逃がしてやる」

『なるほど。主が決めたことなら仕方ない』


そう言いながらリュウは失神しているゴブリン達の土縛と魔封を解いた。


「まあいつか起き上がるだろ。よし行こうか」


ベンをレオの背に、フェレスはヴルの背に乗せた。整えられた美しい毛並みが包み込み、とても気持ちよさそうに眠っている。レオとヴルもなるべく揺らさないように歩いている。リュウはベンたちが落ちないように細心の注意をはらいながらその微笑ましい光景を眺めながら歩く。


トーファスに着く。カーターに神獣と子ども達について聞かれ、軽く説明をして街の中に入っていった。街の人々も神獣に驚く場面もあったが、気持ち良さそうにその背に乗る子どもに癒されていた。他の子ども達が羨ましそうな眼で見つめていた。豚の満腹亭に着く。フォートにあったことを細かく話した。魔法の素質があることを言うと嬉しそうに喜んでおり、料理をごちそうしてくれた。そして話が終わり、帰ろうと店を出ると冒険者や街の人々に囲まれた。すぐさま逃げる。隠密スキルを使ったのは言うまでもない。無事?宿に到着したリュウは風呂に入って寝床に着くことにした。




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