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神々の紋章  作者: きりた
第一章 異世界での修行
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第12話  神竜の住処

二匹の特訓を開始してからはや3か月も経った。二匹も随分と強くなったものだ。この森の魔物は二匹で協力しあってあらかた倒せている。大きさも生まれたばかりは小型犬のように小さかったのに、今は中型犬ぐらいの大きさだ。3か月でこの大きさになるのだから大人の大きさはどれほどの大きさなのだろうか。ちなみに俺はこの森で唯一倒せない生物は神竜さんたちだけとなってしまった。ステータスもあともう少しで抜かせるからいつか勝てるようになるだろう。というより勝ってみせる。


レオとヴルの二匹は今、俺が魔法創造で作った空間魔法の一種である『無限空間インフィニティスペース』にいる。それは文字通り無限の空間だ。生物でも物でも術者でさえ入れる。空間魔法には『クリーチャルーム』という生物のみ入れる魔法がある。術者は入れない。それが嫌ですこし改良したのが『無限空間インフィニティスペース』だ。だが『アイテムルーム』のように時間は止まっていない。この中では魔法も使えるので重宝する。休日などはこの中に入り二匹と遊んだり、魔法の特訓をしている。物も持ち込めるから一緒にご飯を食べたりもしている。


それで、今日も休日だ。ひとつ俺は気になることがある。神竜さんたちの住処だ。この森にあることは知っているが一度も行ったことがない。でも神竜さんたちが全員揃うことはめったにない。だが、俺の運のステータスが高いおかげか休日に全員揃っていた。なんていいタイミングなんだ。全員を集めて聞いてみることにした。


「率直に聞きます。神竜さんたちがの住処はどこにあるんですか?」


「それは前も言っただろう」


「それは知っているんです。具体的にどこにあるんですか?」


「ここから結構遠いわよ」


「方角別に住処があるんだ」


「方角別?」


ヤファイさんが北、ヴァーテルさんが南、レイアさんが東、ドランさんが西、サダンさんが北東、エイスさんが南西、ルミエールさんが北西、ダークさんが南東とのことだそうで。


「どなたかの住処に連れてってもらえませんか」


「うーん。それは、、、」


「ダメなんですか?」


「別に構わんが」


「じゃあ私のところに連れてってあげる」


「本当ですか!?ルミエールさん」


「うん。早速行くわよ」


「ほっ。よかった。えっもう行くんですか」


「思い立ったらなんちゃらっていうでしょ」


「思い立ったが吉日ですよ」


「そうそれよ!はやく行こ!」


ルミエールさんに腕を引っ張られて庭へと出る。もう俺はルミエールさんよりも大きい。160cmほどだ。ルミエールさんは140cmほど。見た目や態度などで妹ができた気分だ。1000歳以上離れているけどね。


「竜になって飛んでくからね。リュウは私の背中に乗って」


「いえ。俺も龍についていきますから」


「えっ!?リュウも竜になれるの!?」


「ははっ。なんかややこしいですね。神龍王様に貰ったんですよ。まぁ、なってみましょう」


すると全員が庭へと出てきた。


「龍化!」


リュウの体が光に包まれそこには白銀の龍がいた。


「「「「「「「「神龍王様!!?」」」」」」」」


「皆さん良いリアクションとりますね。違います。リュウですよ」


「なんだ。リュウか」


「とても似てるわね」


「神龍王様からもらったスキルだからでしょうかね。普通に竜にもなれますよっと」


するとリュウになった龍の体から光が出て白銀の竜が出てきた。


「その姿でもとても美しいわね」


「カッコいいよ。リュウ君」


「褒められるとなんかうれしいですね。ほらルミエールさん行きましょうよ」


「あっうん。ちょっと待って」


ルミエールさんが光に包まれ金の竜になった。



「こっちよ。行くよ」


「それではいってきます」


俺らは飛び立った。この姿で飛ぶのは初めてだったが無事飛び立つことができた。上空から見る森はとてつもなく広かった。地平線まで木で覆われている。普通は飛ぶはずのない動物たちが飛んでいる。それを見ていると、やっぱりここは異世界なんだなと再確認できる。20mを超える木々から顔をのぞかせる魔物や神獣もたくさんいる。


「上からみるこの森も良い物ですね」


「そう?私たちはずーっとここにいたから日常の風景だよ」


「ええ。この森自体俺は好きですよ」


「えへへ。なんかうれしい」


「この森は様々な動物がいて、様々な植物がある。普通の人が入ればとても危険になるでしょう。魔物も強いですからね。でもここが俺にとってこっちの世界の故郷(・・)ですから」


「なんかリュウも逞しくなったね。この世界に来たときはあんなに小さかったのに今や私よりも大きいんだもの!」


「そりゃ男の子ですもん。大きくなりますよ」


そんな他愛のない話をしながら空を飛んでいく。竜の姿であるが頬にあたる風が心地よい。結構速いスピードで飛んでいる。時速300kmぐらい出てるんじゃないだろうか。1時間ほど飛んでいるが景色は一切変わらない。どんだけ広いんだこの森は。


「もう少しで着くよ」


すると森の中に大きな空き地が見えてきた。光の膜で囲まれいる。


「降りるよ」


「はい」


森の中に降り立った。そして人の姿へと戻った。この光の膜は結界だ。あれ入れない。


「ちょっと待っててね。この結界は私が招待した人しか入れないようになっているの。今、リュウも入れるようにしてあげる」


「もう入れるよ」


ルミエールさんが結界の中へと入っていった。あっ入れた。中は広い空間が広がっていた。真ん中にポツンと小さな木の家があるだけの何もない空間であった。


「家には来ないの~!」


「あっいきます!」


ルミエールさんが家の前に立っていた。見た目は可愛らしい小さな木の家だ。中に入ってみると家の大きさとは裏腹の大きな部屋がいくつもあった。


「えっ!?なんで広いんですか?」


「空間魔法を利用してるの」


「へぇ~。そんな使い方もできるんですね」


「ほら立ち話もなんだし座って。お茶淹れてくるから」


「いいですよ。俺の我儘で連れてきてもらったのにお茶なんて」


「いいの。お客さんなんだから」


お湯を沸かしたり、コップを運んだりと小さな体でせっせと作業しているところを見るとなんか本当に妹みたいだ。いなかったけど。・・・かわいい。おっといかんいかん。


「どう?おいしい?」


「はい。おいしいですよ」


「えへ。よかった」


なんだこの可愛い生物は。本来の姿は竜である。


「でもここに来てどうだった?」


「失礼だと思うんですけど、普通ですね」


「そうでしょ!だからみんな嫌がっていたの」


「そうなんですか」


「うん。リュウの家が一番豪華なの。みんなで力を合わせていろいろ作ったからね」


「あの家いろいろありますからね」


「ドランなんて自分の住処の方にも鍛冶場はあるのにリュウの家の鍛冶場の方が性能良いからって、物を作るときはそっちでしかやらなくなったんだから」


そういや、ドランさんが家に来る理由ってほとんどが物作りだな。そういうことだったのね。自分の家よりも性能よくしちゃうってドランさんらしいや。


「みんなの家も大体こんな感じよ」


「期待していた俺がバカでした」


「そんな落ち込まなくてもいいじゃない」


落ち込むなって言われても、ほかになんかないか。聞いておきたいこと・・あっ。


「そういや、皆さんって普段は何しているんですか?」


「この森のパトロールとか?」


「ほかには!」


「そんなせまってこないでよ。うーん。人里におりて買い物とか人にあったり」


「どんな人に会ってるんですか!」


「リュウなんかこわいよ。どんな人か・・王様とかかな?」


「おっ王様!?」


「うん。いろいろ教えてくれるよ。教えることもあるけど」


「へえ~。やっぱり神竜なんだな~」


「もう帰ろっか」


「はい。俺の我儘に付き合ってもらってありがとうございます」


「いいよ。お礼なんて」


そういってまた竜になり、帰路へと飛んだ。


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