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異世界と私と時々ウサギ  作者: 酢昆布
第二章 勇者
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マニュアル自慢

「お前らちょっと、イチャつきすぎじゃねぇ?」


私が寝てすぐに、ウサギさん一言。

私が絶句している間にもウサギさんの話は続く。


「先輩からも聞いてたんだけどよ、思ってたよりスゲーな。

ちょっと目を離したらイチャイチャイチャイチャ、お前あんまデレないほうが襲われたいしねーと思うぜ?まぁ、とにかくだなお前ら少しは自重……」


「うわぁっぁっぁぁあ!!なんでっ見てるの?!どうやって?!もうヤダ帰りたい!……こっち見ないでよ変態ウサギ!!」


あまりのショックに考えるより先に言葉が出た。ちょっと反省。変態なんて言ってごめんね、ウサギさん……やっぱり、変態。


「はぁぁっ?!そりゃ興味本位で覗いたけど、お前誰にいろいろ教わってると思ってんだ!変態はねぇだろ!」


ちょっと偉そうな態度にキレてしまったんだと思う。

ウサギさんが先輩とうまくやってるか心配。


「だって人の知らないところで、そう言う個人的な事を覗くのは……あれ?ごめん間違えた。変態じゃないよね」


「…ふっ!そうだろう!俺様に間違いはないな!ウサギ様と呼べ、ウサギ様と!」


「それは覗き魔だった」


「それもちがぁぁぁう!」


「え、じゃあ何?ストーカー?うわ、最悪」


「おまっコノヤロー!」


それからいろいろ言い合って、二人とも悪口が尽きてきた頃にやっと口喧嘩は終わりを迎えて、最終的にどっちも悪いねって話しになったんだけど、私絶対悪くないよね。うん、絶対悪くない。


そう言えば、魔王の事を聞こうと思ってたんだ。

ていうか本当にいるのかな。私がこっちに来た理由だし、いなきゃ話になんないけど。


「魔王って本当にいるの?ウサギさん」


「いるに決まってるだろーが。何のためにお前が呼ばれたと思ってんだよ」


ですよねー。でもさ、そうじゃなくて、どう言う人なのかとか。

みたいな事聞いたら、やっぱりマニュアルを取り出して行くつかの項目を読み上げる。


「魔王はな、黒いぞ。あと変態」


「変態?そこがスゴく気になるんだけど……マニュアルからじゃダメじゃない?」


「ダメじゃないぜ!何故ならこのマニュアルは対魔王用に、今までのデータを平均したものだからな!ふふふふ」


いや、マニュアル自慢はいいって。……本当好きだねマニュアル。


「魔王の性格が平均して変態なのはわかったけど、あの……」


「魔王は近い。覚悟しておいたほうがいいと思うぜ?」


最後にあっさり大事な事を言い残して、ウサギさんは消えた。何様?

あぁ本当に、めんどくさい。


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