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異世界と私と時々ウサギ  作者: 酢昆布
第二章 勇者
33/51

天然タラし

一目惚れ…すなわち恋!すなわち春!わぁ。

思考回路がピンク一色だわ。

友達の恋愛……これは全力で応援しなければ…!

ルーチェは秘密を話した事への恥ずかしさがあとから襲って来て、さっきからしたを向いていてこちらを見もしない。


「ルーチェ!私、応援するから!!」


ルーチェは私の宣言を聞いてやっと顔を上げ、慌てたように注意する。


「こ、声が大きいわよ!……でもうん、ありがとう……」


あ、そうか。覗き見てるんだった。


「うん。頑張ろうね!」


まずはターゲットを確認するべく、柱の影からもう一度覗く。


見上げるほどの長身に、黒髪。

顔立ちは整っていると思うけど、なんだろう、イシュや王子と比べると華がない感じ。腰に剣をさしているから、騎士なんだろう。

話し方が優しそうで好印象。


「それで……告白は?」


「で、できないわよそんなの!振られたりしたら…!それに彼、優しいから、身分とか気にするのよ。多分。それでも一応、二番隊隊長なんだけど」


「へぇ。隊長なのね。でも告白しないと、気持ちを伝える術はないよ?」


「えぇ、わかってるわ、でもなんか「姫はこんな所でどうしたんですか?」


うわっびっくりした。心臓が……。

それはルーチェも同じだったみたいで、心臓の辺りを抑えて息切れしてる。


「っ!ラルはいつからいたの!!びっくりしたわ…」


ラルって言うんだ。近くでみるとさっきより大きい気がする。あ、身長の話ね。

ちなみにそのラル隊長は、さっきからルーチェしか見てない。

もしかして相思相愛かと思うんだけど!違うかな。


「すいません。でも、あんなに大きな声で話していたら誰だって気づくでしょう?姫、そこのご婦人は?」


あ、今ちらっとだけ私の事見た。あ、またルーチェしか見てない。

あぁ、もう絶対好きだと思う、ルーチェの事。




「ラルも知っているでしょ?薫、あの、イシュの恋人よ。結婚を前提に…だったかしら、薫?」




爆発発言ってこういうのを言うんだろう。




え?何それ初耳なんだけど!!そうだったの?誰が言ったの?!……何となく流れ的にそうなりそうな感じしたけど!というか、別に嫌ではないけどねとか、ごにょごにょ。


うわやばい軽くパニックだ。

早く質問に答えないと…っルーチェが不思議そうにこっちを見ている!


「いやっ、あの、えー、だからそのっ、その辺の事はほらっ、ね?うん、知らないです、はい」


嫌ぁぁぁ!何か墓穴掘った気がする!

見ないでー私をみないでー!ルーチェ謝らないで良いから!私がパニックなだけだから!


私がパニックになっていても時間は構わず進んで行く。

まぁあれから、ラルさんがいろいろフォローしてくれて、自己紹介も無事に終わった頃、


「あの、じゃあこれから稽古なので失礼します。……あぁ、ルーチェ様、髪が絡まってますよ……綺麗な髪なんですから」


「あっ、あ、うん。ありがとう」


ラルさんは稽古に向かいましたとさ。ていうか何この大声。


あれからルーチェは走って自室(以外と近かった)に行き、入ってすぐにドアを閉め鍵を閉め、奥の部屋へ行き、叫んだ。


「あの天然タラし野郎ぉぉぉぉ!!!」


あぁ、なるほど。


「あれよ、ああ言う所なのよ!綺麗な髪なんですから?やだ、うっかりトキメいちゃうじゃない!!」


要するに、タラシ貴方がすごく好き。だよね?

天然タラし…マイブームですw

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