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2【人生】俺の物語が始まったと思ったら、終了が確定していた【オワタ】

そうやって俺が悩み悶えていると、ノックの音とともに扉が開かれる音がする。

ノックしておいて、返事を聞く前に扉開けるとか意味なくね?と思いつつ、扉に目を向けるとおっさんだった。

おっさんはおっさんでも、ダンディーかつマッチョなおっさんだった。

髪はブラウン。

しかも、威圧感というか、偉そうなオーラ的な何かが出ている。


何もんだよ、このおっさん。俺がそう思った時、やはり勝手にステータス画面が現れた。






Name:ラルフ・サンダース


HP:1518/1518


マナ:738/738(2)



ステータス


Str 35/99


Agi 25/99


Dex 27/99


Vit 34/99


Int 29/99






この世界の人間の標準が分からんが、このおっさんはきっと強い気がする。

つか、この威圧感というかオーラっぽいのがあって弱いとかだったら、この世界怖すぎるわwwwwwwwwww


しかし、自分のを見た時と違って色々足りないな。

称号・ユニークスキル・スキル、この三つがこのおっさんのは見えない。

ステータスより、そっちの方が重要なんだろうか。



「調子はどうだ?」



そんなこと考えてたら、おっさんに話しかけられたでござる。

おっさんの口調はいかめしいが、一応心配してくれてるのはなんとなく分かる。

もちろん、信用されてるわけではないみたいだが。



「ああ、悪くない」



ちょ、俺自重しろwwwwwww

なんでタメ語なんだよwwwwwwwww

ステの差考えたら、余裕で丁寧語の上へりくだるべきだろwwwwwwww

そうじゃなくても助けてくれた相手なのに、俺さん、なにやってるんすかwww



「記憶はあるか?」



おっさんは特に気にしないという風に話を続けてきた。

さすがです、こんな俺相手でも、きちんと相手してくれるなんて。

つーか



「記憶……?」



なんで俺の記憶が無い(っていう設定になってる)ことを知ってんだ?

言った覚えとかないんだが……。

起きてからの俺の言動?それとも保護された時の状態?

なんかやったのか……?



「私のユニークスキルは、対象の状態等を知ることが出来るものでな、それでわかったんだ」



はい、口に出してない疑問にお答えいただきありがとうございます。

つーか、心読むなwwwww

そしてあれでしょ、俺のステで記憶云々って称号の所でしょ?

『記憶を失ったへたれ』でしょ?




うはwwwwwwwwっをkwwwwwwww

かっこわるすwwwwwwwww

そして、俺の持ってる『真実の目』のようなステ確認系スキルって、もしかしたらレアなんじゃないかなぁ……とか思ってたのに、

ごくごく普通にあるのかよwwwwwwww

へwwwwwこwwwwwwむwwwwwわwwwwww

しかも、このおっさんは俺の称号を確認できて、俺はこのおっさんの称号確認できないんだろ。

つまり、俺の『真実の目』の方が下位なんだろ?





……へこむわ orz







「記憶が無い状態で聞くのも酷だとは思うが、こちらにも事情があってな。今後の身の振り方を聞いておきたい」




俺が一人で悶えてたのを、記憶が無いということに気付いて愕然としていた的に捉えてくれたんだろう。

おっさんが、割とすまなそうに聞いてきた。

つーか、どうしたいとか聞かれても、答えなんて決まってるんだが。



「しばらく、ここに置いてくれない?」



美少女いたし。俺のステ低すぎワロスだし。美少女いたし。この世界の常識知るまで外とか怖くて行きたくないし。

美少女いたし。おっさん多分強いっぽいから、戦闘の仕方教えて欲しいし。美少女いたし。


まあ結論として、美少女がいるから俺はここに残りたいということなんだが。


おっさんは若干渋い表情を見せたものの、どうせはじめから結論なんて決まってたんだろう。

了承してくれた。




そうして話が一段落付いた所で、扉をノックする音が聞こえる。



「失礼します、お飲み物をお持ちしました」



そう言いながら、美少女が入ってきた。

手にはお盆と、その上に水差し、そしてコップ。

どうやら、俺の為に水を持ってきてくれたらしい。感謝。



「キルト。彼はしばらくここに留まるそうだ」


「まぁ、そうなんですかっ!」



そう言って、美少女(キルトっておっさんが呼んでた)は、こぼれるような笑みを浮かべる。



「私は、キルト……キルト・ミルファと申します。これからよろしくお願いしますね」



丁寧なお辞儀と、続いて満面の笑み。

ぐはぁっ!なんだこれは!

衛生兵!衛生兵を呼んでくれ!破壊力が高すぎる!

これが噂のニコぽなのかっ!?

ニコぽなんだなっ!?

ていうか、ぽっさせられたの俺かよ!

そして、ニコぽって主人公特権、すなわち俺の特権じゃないんですか、先生っ!?



「ラルフ・サンダースだ。よろしく頼む」



おーけーおっさんありがとう。

おっさんの方に意識が向いたおかげで、俺のテンプテーションが解けたぜ。

ニコぽに動揺したが、もう負けない。

今度、お返しにナデぽなるものをお見舞いしてやるぜ、キルトっ!



「リョウだ。記憶を失ってるので迷惑をかけると思うが、よろしく頼む」






こうして、俺の異世界冒険譚(笑)が始まった……














Name:キルト・ミルファ


HP:60/60


マナ:50/50(5)



ステータス


Str 4/99


Agi 5/99


Dex 10/99


Vit 4/99


Int 23/99



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