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初手料理→四人のツーリング

 「お前のケーキ、二人に食わせて良いか?」

 冷蔵庫で食後の出番を待っている、二個入りのカットケーキ。もちろん、二つともカイの胃袋に入る予定で購入した。

 「ダメ。俺の夜食!」

 「下戸というか、甘党なんだ?」

 垣内はそう言うと、笑った詫び代わりに次に会うときは甘い物を差し入れると約束している。

 戸野原はカイを見ながら

 「秋津君のような友人が居てくれれば、丹波も押しつぶされることも無いだろう。真面目に警察官やっていると、結構キツいからな。で、キャンプ道具は何が必要なんだ? 探しておくから教えてくれ」

 と、手帳を出してきて、控える準備。それを見て垣内が春久に紙を要求するから、プリンターから用紙を抜き出して渡した。

 

 「俺のもハルさんのも一人用だから、テント。それから寝袋。銀マットじゃ、薄いよね?」

 少し顔を上げ気味に春久に向かって聞くから、春久は近くの収納を開けた。そこにキャンプ道具一式が詰まっている。

 「車とバイクで多少は変わる。その前に、バイクに積み込めるよう、トップケースか、それなりの大きさのキャリーバッグが要ると思うが」

 「ああ、それも有るか」

 春久が引っ張り出す道具を、カイが並べる。絶対に必要な物。有れば便利な物。火器や食器類は既に二人が持っているから、多少不便でも共有すれば改めて準備の必要無い物。

 「結構大荷物だなぁ。土産濡らしたくないから、車で伴走するか?」

 「車なら最悪車中泊出来るな」

 「ええ~。バイクとキャンプが良い」

 少しばかり唇を突き出して、カイが不服を口にした。

 「俺とお前はバイク。天気が崩れそうなら車を出して貰え。そうすれば荷物を濡らさずに済むだろう」

 「そうしたらツーリングの楽しさ、味わえないよ」

 「そうだな。車一台で移動して、出先でレンタルバイクと言う手も有るからな。まずは俺が四月後半、連休前に三連休取れるように祈っておいてくれ」

 「判った」

 

 話をしていると、電話の着信音。急いでポケットから電話を出してきたのは垣内だ。少しだけ相手の言葉を聞いていたが

 「判った。ごめん。すぐに戻る。ほんと、すぐだから。パパは約束守るからな」

 言いながら春久と戸野原に向かって左手を顔の前で立てて謝る。

 「また連絡してくれ。こっちも連絡入れる」

 笑って追い払うように手を振れば、垣内は手を振りながら玄関に。そのまま靴を突っかけて外に出た。耳にはスマホを当てたまま、まだ少し言い訳込みで。

 「今から車に乗るから。本当だって。階段を下りてるところ。足音聞こえるだろう。今度みんなで行くところを考えていたんだって。ながら運転になるから切るからな」

 エレベーターに乗り込んだのか、それ以上の声は聞こえなくなった。春久は玄関までは追いかけたが、声が聞こえなくなるのをきっかけに、ドアを閉めて鍵を掛けた。

 「戸野原さんは時間大丈夫です?」

 聞けば口元には笑みを浮かべたまま

 「彼のところは子供が小さいから、一緒に飯を食う約束でもしてたんだろう」と。戸野原のところの子供は父親が居なくても平気だそうだ。

 「とはいえ、俺もそろそろ帰るよ。勉強の邪魔をしても申し訳無いからな。俺も長距離乗れるのは久しぶりなんで、バイクで段取りしておくよ」

 「そうですね。バイクの荷物を車に積み込むのは簡単なので。必要な物は探しやすいように正式名称を送っておきます」

 「頼む。知り合いに聞けば、一回ぐらいはバッグも借りられると思うし。平日なら特に」

 「はは。そうしてください。車で行くキャンプや日帰りツーリングはまた別途声かけします」

 「楽しみにしておくよ。秋津君もまたな。丹波は仕事人間なんで、秋津君が居てくれて息抜きさせてくれるのが本当に有りがたいんだ」

 春久と話をしていても、最後はカイの方を向いてそう声を掛けた。

 キャンプ道具を片付けるべく荷物を纏めてくれていたカイが立ち上がり

 「こちらこそ。よろしくお願いします」

 と、ぺこりと頭を下げた。

 

 戸野原が帰るり二人きりになると、カイはキッチンに立った。

 「油を使うならエプロン使えよ」

 今日はカイが料理を手伝うと言うので、カイ用のエプロンも購入した。グリーンのストライプで、肩掛けタイプ。揚げ物をしても大丈夫かと聞いてきたので、普段はあまり油を使わないため、少量ならと答えておいた。

 「肉料理に魚の臭いが付いていても大丈夫だよね? 使った油、少しでも消費しておく」

 「良いぞ。気にしない。どのみち俺も多少は使うから、残っていても大丈夫だ」

 「判った」

 春久がキャンプ道具を片付けているうちに、カイはキッチンで動いている。他の事をしているのに料理の匂いがしてくる感覚は久しぶりだ。その前に、カイが何を作っているのかも気になる。カイの言う通り、キャンプでは肉を焼いて野菜を焼いて、朝は湯を沸かして飲み物とカップラーメンに入れるだけだったから。ただ、手際が悪いから見るな!とも言われているので、今は片付けながら道具の書き出しに専念しておく。

 

 「ハルさん、俺の方は出来たよ。チェンジ」

 カイの声に書類から顔を上げた。料理が出来たらしい。換気扇を回しているけれど、それでも寝室以外はほぼワンルーム。部屋いっぱいに甘酸っぱい匂いは漂っている。

 立ち上がってキッチンに行けば、調理台の上でどんぶりに小さめの皿が被さっていた。

 「ハルさんが終われば食べられるよ」

 「判った。勉強していて良いぞ」

 「はーい」

 カイは自分の付けていたエプロンを外しながら、春久の後ろを抜けて、テーブルに。そう言えば、カイと肩が当たったりするようなことも無かったなと、漠然と思った。飲み物を渡すようなときでも、必ず触れない距離に手が有った。男同士であえてスキンシップを取ろうとは思わないけれど、弾みで当たることすらないように気遣っている姿に、違和感を覚える。話の弾みで指先で頭を押したりするのには抵抗はなさそうなのだが。意図的と無意識の違いと言うべきか。

 

 「カイ」

 「何?」

 テーブルにエプロンを置き、テーブルの下から引っ張り出してきた来学期の授業計画表に目を通しながら、カイは返事をする。春久の方は見ていない。

 「お前、人見知りか?」

 問いかければ、カイは顔を上げ、春久を見たけれど、すぐに項垂れた。今聞くことでは無かったか、失敗したと思ったときに

 「うん。初対面の人は苦手……。知らない人に近づかれるのも苦手」

 少し小声で教えてくれた。

 先ほど垣内に話したことは間違いでは無かった。本人の口から聞いたことで、すんなり腑に落ちた。寮での態度も、初めて戸野原や垣内に会ったときのことも。初対面の相手にビクついていた理由。パーソナルスペースもかなり広そうだ。

 「悪かったな。引っ越しの手伝い。知らない人間ばかりで嫌だったんだろう」

 「大丈夫。ハルさんの引っ越し手伝うと言ったのは俺だから。それに、寮でもこっちでも、俺は殆ど荷物運んでないから、話もしていないし。どっちかと言えば運転手って割り切ってて、挨拶するぐらいだったから」

 空元気? そんなことは無さそうな声ではあるが。

 「引っ越しの時にうちに泊まらせたのも、あれか。苦手だったか?」

 「だ、大丈夫。ハルさんはいろいろ気遣いしてくれるの判っていたし」

 即座に否定してくれて、少しホッとする。カイはなおも続けて「キャンプも一緒に行ったからね。距離感の近い人っているけど、ハルさんはそんなこと無いっていうか」

 そこまで口にして、カイは腕に突っ伏した。

 「ハルさんに最初に声を掛けられたときはびっくりした。でも、ハルさんはバイクの話だけだったから、ちょっとだけ安心したし、楽しかった。ツーリングに誘ってくれたときも、無理しない日程でって俺に合わせてくれたり、俺の食べたいもの聞いてくれたりして、気を遣ってくれたのも判ったし。一気に距離を詰めようとしなかったから、苦手意識は育たなかった」

 と。それは少し安心出来る。

 「心理学のお陰か?」

 大学で出会ったことも含めて、だが、少しだけ冗談交じりに言えば、カイは顔を上げ

 「そうなのかな? 初めて一緒にキャンプしたときも、夜は適当な時間で切り上げてくれたから、自分のテントで本を読んでた」

 と、否定はしなかった。

 「夜の九時を過ぎたら静かにしろって場所だったからな」

 「でも、他の人は結構騒いでた。だから、ハルさんの事、きっちりしている人なんだって、思ったんだ」

 「きっちり?」

 「うん。仕事上のことは知らないけど、ルールやマナーを無視する人じゃ無いって判ったから、次からも一緒にキャンプに行けた」

 「出来たぞ。サラダ。そっちに持って行くから、テーブルの上、空けてくれ。後、布巾も頼む」

 

 話を切ってしまうことになったが、声を掛ければカイはバタバタと机の上から本を片付け、カウンターに置いた布巾を取り上げ、拭いてくれる。春久がサラダを持って行く間に、保存容器に入った黒っぽい物と、皿の載ったどんぶりを二つ、運んでいく。だから箸と新しく淹れたお茶を運んだ。

 「サラダの皿は」

 「これを使う」

 言いながらどんぶりの蓋代わりにしていた皿を開けた。中は親子丼だった。皿を外した途端、タマネギの甘さ、醤油の香ばしさなどの良い匂いが鼻腔をくすぐった。少し遅れて、タマゴや鶏肉の匂いもしてくる。

 「旨そうだな」

 「人の家で料理したの初めて。調味料が違うから、味は保証しない」

 「そこは保証しろ」

 条件反射の早さで、突っ込みを入れてしまった。

 「ええ~」と少しばかり唇を尖らせるけれど、すぐに笑う。だから春久も安心する。少なくともカイを怒らせたり哀しませた様子は無かったことが。

 「いただきます。で、こっちは?」

 保存容器の蓋を開けた。中身は豆アジの南蛮漬け。油を使う正体はこれだ。油で揚げたアジを三杯酢に漬け込んだもの。冷めれば蓋をして冷蔵庫に片付けられるように、最初から容器に仕込みをしてくれたようだ。今度は甘酢と唐辛子の匂いに食欲を刺激される。

 「サラダは要らなかったか?」

 「野菜は大事」

 言いながらカイは、皿にサラダを入れてドレッシングを回し掛けている。

 

 親子丼は旨かった。定食屋に行けばあるのだろうが、なかなか注文することも無い。本当に久しぶりの味で、懐かしく感じた。どんぶりが半分ほどになれば南蛮漬けをその横に乗せ、箸で突く。身が、ほろりと取れる。唐辛子がぴりっと効いて、酒のつまみにも良さそうだ。

 「キャンプで油の処理が大変じゃなければ、また作って貰いたいぐらいだ。旨い」

 それでカイはにこりと笑う。

 「勉強教えてくれるなら、作るよ?」

 それは、この家でということ。確かにキャンプ場で油を使うよりは安全だ。

 「家でも料理するのか?」

 「たまに、ね。親付きだから、仕事から帰れば料理出来てるんで、有りがたく食べるのが殆ど」

 両親が健在でありがたいと口にする奴だから、今も、目を細めて笑っている。多分これは、カイの母親の味。調味料が違うと言っていたからそっくりそのままではないだろうけれど。それでも、優しい味だ。

 

 「次は何が食べたい?」

 「え?」

 問いかければ、不意を突かれたかのように顔を上げた。

 「戸野原さんたちとのキャンプツーリングの前に、日帰りかも知れないが、一度ぐらいはツーリング行けると思うぞ。天気によってはドライブになるかもしれないが。旨い物を目的にしよう」

 景色だったり走りだったり、目的はその時その時で違うけれど、次は絶対に旨い物を食べさせてやりたいと思ったから、そう口にした。

 「ん~~。釜飯! 釜飯の美味しいところを探す!」

 「判った。行き先の選定は任せる」

 「了解~」

 

 カイの告解タイムになりそうだったから、途中で遮って食事にした。なのでカイが人見知りであることと、人に触れられることも苦手にしていること以外は、聞かないままにした。それを知っているだけでも気を配ってやれる。警察官としては周りに迷惑を掛けるような連中はお断りだし、カイがそちら側でないことは、知ってはいたつもりだったけれど改めて知ることが出来て安心もした。食事の後、デザートのケーキを突くカイを見ながら、春久はビールの缶の陰で、少しだけ口元を綻ばせた。

 

 約束通り、三月に一度、日帰りでツーリングに行った。釜飯を食べて帰るだけのショートではあったけれど。

 

 そして四月の後半、無事連休前に三連休が取れ、呼び戻されないとの確約も……もっとも、大事件が起きればそんな確約など雲散霧消してしまうのだが、それでも、四人でバイクを並べることが出来た。

 昼は食堂で地元の料理を食べ、夜はキャンプ場で適当に購入してきたものを調理、朝はスーパーで買っておいたむすび。テントを張った後で手分けして温泉や買い出しに行くときはカイと春久、戸野原と垣内でペアを組む。カイにとって一番慣れているのが春久であることと、戸野原と垣内は子供が居て、時々その子供たちの話になる。

 

 一番体力の無いカイが一番にテントに潜り込めば、焚き火台の上の小さな焔を見ながら戸野原が

 「秋津君、根性があるな。結構強行軍なのにきちんと付いてきてる」と、零した。

 「真ん中に入れてるしなぁ。な~んか、うちの子も大きくなったらこうやって一緒に走ってくれるかなと思うと、目が離せない」

 垣内はニッと笑う。

 「今回最後尾はやらせず後ろから調子を見つつ走っているけど、あいつ一人で結構長距離走るぞ? ほぼソロで他人のペースに合わせることは少ないらしいから、そう言う意味ではバテるかもしれないが」

 他人のペースに合わせると結構疲れる。ごくごくまれに、休みが合った警官仲間でツーリングをすることもあるから判る。きちんとペース配分を気遣ってくれる人なら別だが、中にはムラのある運転をするのも居るため、そういうのは問答無用で先頭から外される。

 「黙々と走るタイプ?」

 垣内に聞かれて頷く。

 「二人の時は地図を読んで、途中水分を補給するぐらいの休憩で目的地まで先導してくれる。きちんと水分を取っているから安心して見ていられるな。と言っても、知り合って二年近くなったが、一緒に走ったのは数えるほどで、こんなに長時間は初めてだ」

 「じゃあ、明日も真ん中に入れておいた方が良さそうだな。家に着くまで」

 「あれならうちに泊めるよ。その代わり明後日、俺が仕事に行くときに放り出すけど」

 「秋津君の家の近くを経由して良いんだぞ? そうすれば我々より先に家に戻れるだろう?」

 春久が泊める、その代わり早朝に放り出すと口にしたからか、戸野原が気を遣ってくれた。

 「そうですね。明日、昼飯の時にでも聞いてみます」

 カイはまだ二人に遠慮が有る。それを感じているのだろう、春久に対して提案してくれたから、そう頷いて見せた。

 

 「さて、寝るか。三日目になると油断に繋がるからな」

 「片付けておくよ。丹波と少し話も有るんで、先に寝てくれ」

 戸野原が言いながら、焼け残った薪を寄せている。垣内は頷いて、自分のテントに戻った。

 

 「なんですか? 戸野原さん」

 戸野原が春久の隣に場所を移動して座った。彼が警察官時代、よくこうやって話を聞いてくれたなあと思い出す。垣内にも聞かせたくない話なのだろう。思った通り、二人にだけ聞こえるような小声で話しかけてきた。

 「秋津君だ。かなり、自己肯定が低いな」

 思わずカイのテントを見て、再び戸野原を見た。

 「いじめられっ子だったのかもしれん。そんな連中は得てして自分に自信が持てないからなぁ。幼いときの体験は本人も気づかないまま心の底に残る。大人になって周りと上手くやる術を知っても、どこかに。ただ大人しいだけなら良いんだが。ってことで、目を配ってやれよ。お前の肩の力が抜けているのも判るから、お前にとっても得がたい友人だろうと思ってる。なので俺としては、彼に潰れて欲しくない」

 いじめられっ子というところまでは想像力が働かなかった。人見知りで人に触れられるのが怖い原因がそれなのか。

 それにしてもさすが戸野原だ。警察官だったときから、状況を読み解く力は変わらない。彼を失ったのは、警察機構にとってはかなりの痛手だと、今でも思う。

 「相変わらず戸野原さんは、いろいろ鋭いですね。そうですね。もう少し目を配っておきます。優しい奴なんですよね。困ってる人には手助けしているし。気配りもする」

 「だろうな。ただ、自己主張しているようで相手が何か言えばすぐに引っ込めるのが、気になってな。俺や垣内君はどうしても家の事が中心になるんで、せめてお前たちが相手を見つけて結婚するまで、仲良くあれこれやっていけるのが一番だ。ああ、うちの子たちが独立してくれれば、俺もそっちに交ぜてくれ」

 「はは。それはいつでも。カイも嫌だとは言わないと思いますよ」

 話しながら、燃え残った炭を簡易の火消し袋に入れる。きっちり蓋をしておけば、火は消える。明日きちんと消えきっていることを確認して、炭捨て場に捨ててから出発だ。

 「後、彼はかなり奥手だと思うぞ」

 「は?」

 奥手? なんの事だ?

 使っていたカップを軽く漱いでテーブルにひっくり返している戸野原を見た。

 「刺激の強い話は苦手そうだ。以前垣内君が下ネタ気味に話しただろう。あの時急に俯いて。あれで察したんだが。念のため、垣内君には“子ども相手のつもりで話せ”って言っておいた」

 前回四人が家に顔を揃えたとき、確かに、あの瞬間のカイの気まずそうな顔が思い出される。さすが戸野原だと、再度感心した。

 「最近の中学生のほうがよほどませてるくらいだがな」と戸野原は肩をすくめた。「秋津君は根がまじめなんだろう。そういう話題には慣れてない」

 春久も笑って返す。

 「中学校で”エロ本を持ち込む生徒をどう叱ればいいか”と相談されたことがありますよ。若い先生を困らせるために見せてきたりして。あれも立派なハラスメントだって説明したんですが」

 「そうだな。場合によっちゃ法律で脅すレベルだ。……まあ、それは良い」

 焚き火台の上で小さく揺れる火を眺めながら、戸野原は声を落とした。

 「ともかく、だ。秋津君に関しては俺たちは踏み込めない。踏み込みすぎると逆に萎縮させる。まだ彼の信頼を得るには弱いからな。お前がしっかり確認してこっちに共有してくれ。折角できたツーリング仲間だ、大事にしたい」

 「判りました」

 春久は再びカイのテントを見た。今頃ぐっすり眠っているだろう。

 「俺たちも寝るか。片付け忘れは無いな?」

 火の始末をし、食料はテントの中、ゴミはトップケースに入れた。野獣に有らされることは無いはずだ。二人で周りを見回して、それぞれのテントに戻った。

推敲していたら、更新が遅くなりました。m(__)m

カイの初めての手料理は親子丼と鯵の南蛮漬け。

そして四人のキャンプツーリング(キャンツー)、次回半ばで春久の回想回は終わります。

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