沈黙があなたの名前を知っている場所
シーン I - 誰も踏まない道 (午前9時47分)
(カエルは一歩前に踏み出す。人物が消えた場所には、床タイルにかすかな光の跡が残っている。それは道ではなく、傷跡だ。)
一歩ごとに、床が空洞であるかのように響く。まるでその下に土がなく…奈落があるかのように。
突然、囁きが聞こえる。
しかしそれは外からではない。
> 「カエル…」
彼は立ち止まる。この声色。この優しさ。
> 「カエル…私のかわいい子…」
(声は彼の母親のものだ。病院のベッドで呻いていた母親ではない。幼い頃に彼をあやしてくれた母親の声だ。)
カエル(囁くように):
「…やめて…頼むから…」
(彼の右側にゆっくりと人影が形作られる。彼はそれを見ない。見たら壊れてしまうのではないかと恐れている。)
> 「…あなたはいつも特別だった。知っていたでしょう?」
彼は答えない。拳を固く握る。
> 「…でも特別でさえ…期待を裏切るのよ。」
(人影は煙のように消え、その後に古い薬の匂いを残す。)
シーン II - もうないものの食卓 (午前9時51分)
(場面が微妙に変わる。カエルは今、空のテーブルの間を歩いている。それは食堂。彼の子供時代の家だ。)
ただ一つのテーブルだけが使われている。
星の形をした神を描いている、8歳の彼自身。隣には彼の父がいる。
父(記憶の中から):
「星に答えなどない、息子よ。あるのはただの冷たさだけだ。」
(記憶が変わる。父は立ち上がり、その絵をむしり取る。それを二つに破く。)
> 「…信じるなんて弱虫のすることだ。」
(大人になったカエルはそれを見つめる。介入しない。ただ息をする。痛い。しかし耐える。)
シーン III - 無名の審判の合唱 (午前9時55分)
(声のこだまが彼を取り巻く。持ち主のいない声。あるいは顔のない声。)
> 「…彼が死ぬのを見て、お前は何も言わなかった。」
> 「お前の疑念は誰も救わない。」
> 「なぜお前で、我々ではないのだ?」
(空気が歪む。靄が血のように濃くなる。雨が降り始めるが、その雫は黒い。)
カエルは顔を覆うが、動かない。
カエル(叫ぶ):
「…もうたくさんだ!!」
(叫びは反響しない。誰もそれを聞いていない。ただコーデックスだけが…脈打っている。)
シーン IV - 問いの果て (午前10時00分)
(場面は静まる。今彼は、壊れた柱でできた長い廊下にいる。地面はなく、ただ黒い水があるだけだ。)
遠くに、後ろ姿の人物がいる。
話さない。だがカエルは彼に見られているのを感じる。
カエル(震える声で):
「…あんたは誰だ?」
(人物は答えない。ただ溶けて…その場所に鏡が一つだけ残される。巨大で、澄んだ鏡が。)
カエルは近づく。自分自身が映っている。
しかしそれは今の彼ではない。
もし彼が一度も疑わなかったら、どうなっていたかという姿だ。
> 明るいチュニック。輝く十字架。確かな笑顔。
カエル(低い声で):
「完璧な信者…」
(彼は手を伸ばして触れようとする…しかし鏡は前触れなく爆発する。)
コーデックスの声が内側から囁く。
> 「…そのお前は、ここでは生き残れない。」
コーデックス・グノーシス・デイ - 断章XII
> 存在しないことでない静けさがある、言葉なき審判なのだ。
魂が慰めなく自分を見つめ、それでも進むことを決めた時、奈落は閉じない…しかしお前と共に呼吸する。




