ポカポカ陽気
【豆知識】
よばれる・・・今回は「さそいをうけること」を意味しています。「お茶会によばれる」など、招待された時に使う言葉です。
ある朝、ギフト君が自分の畑に行くと、その側に1本のひまわりが咲いていました。
目と口のある魔法のひまわりさんです。
「やぁ、おはよう。ひまわりさん」
「よぅ、名前はなんてぇの?」
「僕、ギフト」
「俺はひまわりさん、だ。よろしくな」
お話をしている間に、ポカポカ陽気になってきます。
「まぶしいぜ・・・」とひまわりさん。
「そうだ。コバヤシからもらったサングラス、かけたらいいよ」
ギフト君はお家に戻り、ムルムルを連れてひまわりさんの元へ。
サングラスをかけたひまわりさんは嬉しそうに口笛を吹きました。
「必要ならもらってもいいよ」
「ありがとうな、ギフト」
そのあとはムルムルがひまわりさんとお喋りをして、ギフト君は畑で収穫をしました。
「きゅうり2本、しそ4枚、合わせて6!!」
そこにシッポを2本持つ猫のきょうだい、ニャーコとニャオタがやってきました。
「やぁ、ニャーコとニャオタ。畑の野菜を食べていきなよ」
「すてきね、ありがとう」
「よばれるんだニャー♡」
「ほぅ、よばれる、って言葉おぼえたんだね。えらいぞニャオタ」
ニャーコとニャオタの分の野菜も収穫です。
「きゅうり半分づつ、トマト1個ずつがいいわ」
「分かった、じゃあ、きゅうりは1本、トマトは2個だね」
「ぎぃ!ひまわりさんとお話していたのですが、コバヤシのギターが聞きたいです」
「よし、頼みに行こう。ニャーコとニャオタも一緒にどう?」
「すてき、ね」
「ニャニャニャ、ニャーン♡」
ギターを持ったコバヤシがやって来て、ひまわりさんもあいさつ。
「間違えてもごあいきょう、ってことで」
「「オーケー♪」」
コバヤシの演奏でみんなが歌って踊りました。
ギフト君は、気づくととてもお腹がすいていました。
ギフト君たちはひまわりさんにバイバイのあいさつをして家に戻りました。
サングラスをかけた厚いくちびるのひまわりさんは、投げキッスをしました。
光の粒たちががキラキラすると、ひまわりさんの姿はどこかに消えていました。
きっと魔法が使えるからだね。