表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
93/102

93・番外編5・傍流・9

「あら?あらららら?えぇぇぇーーー!うっそでしょ!」

静が向こうとPCでやりとりをしている。

ひとりっ子の静は妹ちゃんが2人も出来て嬉しいらしい。

 妹って言うよりアンタの技を受け継ぐ弟子じゃないの?っとは思っているのだか面倒くさいから言わない。

(それが付き合いの長い、大親友の優しさってもんよ!)


「静、うるさい・・・」

「杏、ちょっと!ちょっと!コレ見て!」

「何よぉー向こうの誰かがおめでたとか?」

「違うわよぉ!早く見て!」

「もう、ん?・・・えぇーーー!」

「でしよ?なに玄武って!」

「そこっ!、確か四神の一つで北方と冥界の守護だっけ?亀?尻尾が蛇だっけ?」

「うぉ!北の亀なのね?わかった!旦那様に報告しなきゃ!」

静、あんた絶対に良くわかってないでしょ?っとは、親友だから言わない。


******


「ん?静からだ」

じいちゃんと稽古をしていると静からメールが来た。

その内容だが・・・

“蘭ちゃんの旦那が北の亀なんだって!もうびっくりだね!”


いや、これ全くわからない・・・


ウチの嫁の個性的なメールの方がよっぽどびっくりだ・・・

(とりあえずスルーしていいのかコレ?)


“急いでこっち来て!”

2件目のメールが来た。


今日は不忍池の杏の所か?

「どうした?」

「静が来てくれって言ってる、亀がどうこう?」

「ん?、亀戸天神の何か欲しいんか?くずきりか?」

「そうじゃないみたいだけど」

「そうなのか?まぁ稽古も終わったし、散歩がてら行くか?」

「じゃあ、連絡しとく」

蟇肌(ひきはだ)を片付け、シャワーで汗を流してから不忍池に向かった。


じいちゃんとおけ丸の子供、ケルベロスの散歩がてら湯島を歩く。

途中新しく出来たどら焼き屋で、手土産に季節限定いちごどら焼きを買った。


******


「なんかお腹空いた・・・おやつ買って来てくれるかな?」

「旦那様買って来て!って頼めば良かったじゃ無い」

「食いしん坊って思われたらやじゃん・・・」

「はぁ?あんたバカなの?夫婦でしょ今更よ!何カワイイ子ぶってるのよ!」



部屋にドラゴン○エストのレベルアップ音が流れる。


「あっ!来た!」

「静、来たよ」

「はぁぁーー!旦那様待ってたのよ!」

手にぶら下げたどら焼きをガン見して居るので、本当に待っていたのはおやつだろう。

(静はいがいと食いしん坊だからな。)

「お茶入れるね!おじいちゃんもケルベロスも中に入って!」


静はどら焼きに満面の笑みだ。

「俺のも食うか?」

「旦那様好き!」

ウチの嫁さんは1っこじや足りなかったらしい。


もぐもぐ口にどら焼きを頬張りハムスターの様になりながらも、何か訴えている静をスルーし杏に聞く。

「杏、どうした?」

「蘭ちゃんの旦那様の大気君が四門流・玄武派だそうよ?」


『なっ!?』


「うぉ!マジっ!ほんとか?じいちゃん聞いた事ある?」

「そりゃ聞いた事無いな、弟子がひっそりと技を継いでたのか?玄武はそもそも暗器系を得意とする特殊な派閥だから、弟子も他の3派に比べ極端に少ないんじゃよ。」

「四門流、ましてや〜派なんて超マイナー流派だからなぁ、本物かもなぁ」

「たぶんな」


「うちにも玄武派の奥義は伝わっているけど、その元になる技はウチのご先祖様じゃあ出来なかったからね。我々にも使えないしね」

「その元の技は肉体的な適合を必要とするしな。ほとんどの者は不適合だろうなぁ」


「何適応って?そんなに特殊なの?」

「・*・☆+!!」

「静・・・食うか喋るかにしろよ・・・」

俺はむせた静の背中を叩いてお茶を渡した。


「えーっと、静ちゃんは全身のバネと反射の速さが異様じゃろ?ああ言った特殊な体質を持つ者のみ弟子に取るからの」

「何の能力?」

「身体の強固さだね」


『へぇ〜』

杏と静が何か感心してる?


PCの緑のランプが光る。

杏が画面を覗き込んだ。

「兼廣君から詳細が来たよー」

「おう!兼坊か!どれどれ」



『・・・・・・・・・・・』



「ん〜死闘かぁ・・・その剣技はなぁ・・・」

「何よ?何かおかしいのかしら?」

「うーん・・・ねえ?じいちゃん」

「まあなそりゃ“死闘”じゃ無くて“試刀”だな」


「何それ?」

「試刀術とか試斬と言う。刀がどれくらい斬れるか。っと言うのを刀を試す刀術だ。谷試刀術から始まってその技を継いだ山野加左衛門や山田浅右衛門が有名だな。死人試し・生き胴試し・堅物試しとあって、試し斬りした、いつ・誰が・どの部位を・どれだけ切断したかの結果を、(なかご)に明記したんじゃよ」


『えぇーー!』


「5体まとめた胴を切断した刀とかあるぞ?」


『何それ怖っ!』


「斬り手の腕前もあるじゃん!」

「あるある」


「じゃコレ四門流玄武派じゃ無いの?」

「いや、間違い無く玄武派じゃ」

「何で?」

「この剣技は一般的な試刀術じゃが、投擲術と身体強化方法は玄武派に間違い無い」

「投擲術は“(イカヅチ)”身体強化術は“(いわお)”だね」

「大気君の家は代々身体が強固だったんだねえ、適応しないと巌のトレーニングは意味無いからの」

「それでずっと術が伝承されたんだな」

「蘭ちゃんは素振りとウェイトレーニング、だとしか思わなかったらしいしね」


「あとは伝承した技が少なかったのが良かったんだろうな。剣術なんぞ縦横の十文字だけだからの。まぁ仇を討つだけならとりあえずそれで十分じゃろ」


「じゃあ、玄武派奥義“金剛夜叉”を教えてみようか?」

「そうじゃな身体は出来上がっているから2つの呼吸法と、剣技の方は左右の袈裟・斬り上といくつかの突き技を覚えればいいだけじゃからの」


こうして玄武派奥義復活?プロジェクトがスタートした?


番外編は次で最終話になります

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ