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79 番外編3・青は藍より出でて②

坂市家にもう5日泊まり込んでいる。

兼坊に伝承する四門流を再構築する為だ。

と言うのも朱雀派の我々は白虎・青龍・玄武の失伝を恐れあらゆる技を残している。

だが、似た技が多々あるのだ。

それを2人で再編成している。

技は対人では無く思いっきり対オリに振っている。

オリ技8・対人技2ぐらいだ。


[四門流]

居合は神域を含め5本

剣術は9本

暗器は2種

となった。

あとこれに工藤派4本・坂市派4本を足した。


[四門流・工藤派]

ディストーション

モジュレーション

デトネーション

飛燕剣

この4本は静の技だ。静が実戦で鍛えた完全オリ対策技だ。


[四門流・坂市派]

夜ノ宴

霧ノ宴

花ノ宴

百花

この4本は坂市家に伝わる薙刀の技を、じいちゃんと八重さんが剣技にした物だ。広域殲滅技が多い。


じいちゃんが解説しながら俺が技を振るう。

動画を撮影していく。

杏の部下で親戚の清水技監が動画編集をしてくれている。

おけ丸は撮影のじゃまをしないように、犬のガムをもらってご機嫌だ。

ちゃっかり映り込みながらカメラ目線でガムをかじる。


工藤派の方は静が技を振るい俺が解説をする。

やはり実戦でこの技を育ててきた静の方が伝わるからだ。

筋を痛めているので十分にストレッチでほぐして2日に1本だけ技を振るう。痛めた部位に高負荷をかけないように気をつける。

静は「その旦那様の気遣いに、とても深い愛を感じる!」とご機嫌だ・・・


坂市派の方は坂市総理が演武し、じいちゃんが解説する。

久しぶりに剣を振る八重さんだが・・・

腕が上がっている様な気がするのだが??

(じいちゃんと稽古してないか?)


あとは新骨格刀だ。

これは杏が理論と構造を説明しているが、よほどの天才が居ないと再現は無理だと思う。


かまぼこ板程度の複数の鋼材サンプルと兼坊に2本の新骨格の耐寒刀だ。


2尺4寸反り6分・銘「まほろば」

ハニカムのような肌をしている直刃の刀だ。

拵は漆黒の講武所風だが、朴木では無く主に樹脂で作られている。薄刃でバランスが良く、長時間の戦闘でも身体に負荷がかからないようにしてある。


2尺3寸薙刀直し風・銘「八重桜(やえざくら)

向こうの世界の坂市家伝来の無銘福岡一文字の薙刀直しの脇差を、2尺3寸にスケールアップした物だ。

肌はまほろば同様ハニカム、八重桜のような刃文が美しい。

樹脂ベースの半太刀拵で柄は黒、鞘は銀朱に金の研ぎ出しと華やかだ。やや細身の薄刃で薙刀樋も加工された軽量の刀だ。

工藤派と坂市派の技に適した剣だ。


桐の箱に刀や四門の動画のデータを入れ蓋をし、糊付けした和紙で密封する。

粉一回の渡りの粉と説明の手紙。じいちゃんから金子さんへの手紙も入れた。

親展・三枝兼廣殿と墨で名を書いて、粉を降りかけて渡らせた。


◾️◾️◾️◾️


金子さんから呼び出しがあった。

桜と一緒に来てくれとの事だ。

桜と首相官邸へ向かう。


オリが現れオロオロして何も決められない平和ボケ政権と、文句しか言えない野党に国民が怒り旧政治家は排除された。


国を憂いだ公安や防衛省のOBにより、新政党の護国党が作られた。周囲の希望で金子さんは日本国の総理大臣になった。過去一族から名政治家を輩出している、坂市家が支持しているのもきいた。

金子は就任後すぐに動き画期的なオリ対策を行い、

オリによる死亡率が下がった。


一部の人間が「オリも生き物だ!殺すな!話し合えるばわかる!」と言うので、そいつらを集めオリ説得部隊を作った。

「戦闘方法が良く無い」って批判する奴も強制で入隊させた。


そしてオリが発生した所に行って活動してもらった。

初戦で45人いたメンバーの28人が喰われ死亡した。

オリとの戦いは遊びでは無いので、カットせず全て動画中継し政府チャンネルで流した。

3回の戦闘で86人喰われ説得部隊は誰も居なくなった。

ちなみに今でも説得部隊のメンバーは募集中だ。

人類の存亡をかけた戦いに、きれい事ばかり言う者は不要だ。

そして内閣支持率は95%を超えた。


「金子さんご無沙汰しております」

「やあ、兼廣くん桜さん久しぶりだね、今日はちょっとややこしい事が起こってね」

部屋に居る面子から見てもそんな感じはしている。


「これだよ」

後ろの長テーブルに、桐の箱が置かれている。

近寄ってみると俺の名前が書かれている。  

「三枝兼廣殿」

(三枝か・・・もう違和感だな)


「今朝、国預かりになっている湯島の工藤家に突然現れてね。親展となっているから開けるのも気が引けてね」

「??、誰が送ったんでしょうね?」

「横を見てごらんなさい」

「!!・・・義秋・康義」

おじいちゃんとお兄ちゃんの名だ!

ポケットからガーバーシルバーナイトを出し封を切る。


蓋を開けると日本刀が2本・金子宛の手紙・俺宛の手紙とDVDとメモリーカードとノートパソコン。

手紙を金子さんへ渡す。

俺宛の手紙を開け皆と読む。

金子さん宛の手紙も読み、全員で情報を共有する。


動画も見る。

驚くことばかりだった・・・


手紙に書いてあったけど、おじいちゃんとお兄ちゃんが若返ったのはびっくりだ。

おじいちゃんは向こうのおばあちゃん?と結婚していて驚く。 

(おじいちゃんも坂市か・・・)


お兄ちゃんのお嫁さん静さんはクールで綺麗な人だった。

おけ丸がそっちの世界に居たのは笑えた。

(アイツちゃっかり者だったからなぁ)


四門流の技を伝承出来るのは嬉しい。

おじいちゃんと稽古していたあの剣技が四門流の基礎だ。今は桜も3年行っているのでこっちの世界ではかなりの使い手だ。

だか、あくまでも基礎だ。

この技の解説でわかる。


桜は工藤派と坂市派の技を食い入るように見ている。

全身バネの様な身体能力が高い桜なら、静さんの技も行けるかもしれない。

坂市派の方は坂市流薙刀を子供の頃から納めているのでよく理解出来るそうだ。


それにしても静さんの動きと八重さんの動きは凄まじい。

向こうの剣士最高位の天位という位らしい。

はっきり言って化け物クラスだ。

静さんの斬りかかる時の表情が消えるのも怖いが、八重さんの微笑みながら舞うように斬るのも怖い・・・


四門流の工藤派と坂市派は桜に引き継いでもらう事にする。


それとこの新骨格という日本刀だ。

説明しているのは向こうの金子さんの孫らしい。

金子総理はオリ対策の一つとして武器開発をする事にした。なんせ刀などのウェポンでしか倒せ無いので武器の研究開発は必須だ。

金属研究所を上野不忍池に設立し研究している。


そこの主席研究員・主席技術監修員で金子総理の孫の金子杏を呼び、新骨格の理論・構造と、剣とサンプルと説明動画を見てもらった。

説明しているのは歳上の杏、聞いているのは歳下の杏・・・

何とも不思議な光景だった。

こっちの世界の杏は話しを聞き興奮していた。

動画を見終わった途端に研究所にダッシュで帰って行った・・・







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