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43 不動明王像

「旦那様行ってらっしゃいませ」

「ダーリン気をつけね!」

「旦那様おいしい夕飯作っておきますね」

「あんたそれ重いー!夕飯までに帰れって言ってる!」

「あーコレだからだめねー、つ・ま・としての心掛けなのよ。家は任せてって言うことなのよ!ふ・う・ふ・だから通じちゃうのよ!」

「婚約者とは違うんだよ婚約者とは・・・」

(赤い彗星か!)


静と杏が何かわからない勝負をしている。静は温かく見守るとか言ってたのに張り合ってる。


牧野のサニーVRの助手席に乗り込む。

「そこの席は私専用だけど今日は貸してあげる」

私も行きたいオーラを出している杏がいる。

静はそんな杏を温かく見守っていた。


面倒くさいので手を振ってとっとと出かける。

先日、牧野の千葉に住む資産家の祖父が他界した。さすが資産家、ちゃんとした公正証書遺言を作っていたので遺産相続でもめる事は無かった。

牧野の父は2人兄弟で3つ違いの兄が本家を継ぐそうだ。兄弟仲はとても良いそうだ。


牧野にも多少の遺産が入るので、杏と住む為に俺の家を買う事にした。

ほぼ新築だし地下の稽古場とかかなり気に入ったようだ。杏の職場の不忍池も近いし最高らしい。

家の中は静の家に移動済みで空っぽなので、今日は杏がカーテンとか色々変えたいらしい。静はその手伝いだ。


遺産は物もあった。「先祖代々の仏像は孫の誠に」と言う事で俺と引き取りに行くところだ。

「先祖代々っていつからのだよ!」

牧野はちょっと不機嫌だ。木彫りの不動明王の立像で1メートル50センチもあるそうだ。

迦楼羅炎の火焔光背も無く二童子は居ないので助かったっと言っている。

色々と聞いたところ、向こうの世界の円空に近そうだ。


高速を使わず水戸街道を1時間40分ぐらいで千葉県柏市に着いた。

庭に車を入れ母屋のベルを押す。


「誠くんわざわざすまないねぇー」

人の良さそうな伯父さんだ。

奥さんと娘さんも挨拶に来た。

「伯父さんこちらお世話になっている工藤先輩です」

「工藤です、初めまして」

「これは!誠くんがお世話になっているそうでありがとうございます」

伯父さんの娘さんからは、週刊誌の内容確認質問を受けた。ほぼ本当の話と聞くと「わぁ素敵ですねぇー」っと言ってテンションが上がっていた。

有名人になった事が無いのでかなり恥ずかしい。


横の蔵に入ってすぐにその像はあった。

円空より稚拙な感じがする。

ひび割れも凄い。

背側も大きく割られており、補強なのか?そこに鉄板が埋められている。


「誠くんすまないな・・・じいさんが誠に渡すって聞かなくてな」

牧野が天位になったと聞いたら「剣を持った神様だからこれは誠の物だ!」っと急に言い出したそうだ。


「いや、これしかし思ったよりデカいな!」

持っていくにあたり掃除をしてくれたらしくホコリや汚れは無い。遺産分けの関係で鑑定したらしいが、全く価値は無いという結果だったので洗剤と水で盛大に洗ったそうだ。かなり汚れていて参ったそうだ。


2人でサニーの後部座席に何とか入れ、母屋で昼食を頂き出発する。

途中で雷鳥とアラビヤン焼きそばをお土産に購入し、ぼちぼち帰り17時頃到着した。


サニーから仏像を引っ張り出し、地下室に運んだ。

その後は隣に行き4人でカレー鍋の夕食をとった。

「そう言えば北海道でスープカレー食べなかったね」

「もう北海道は行かないのか?」

あれから吹返はパタっと出なくなったのだ。

「杏が作ってる耐寒刀のテストとかで行くとか無いの?」

「刀送るんじゃ無いの?人が行くより安いし?まぁ行くとしても社くんだね」


杏のスマホに着信が入る。

「あっ本部」

『湯島天満宮に吹返(ふきかえし)4体発生しました!金子天位ご在宅ですか!』

4人に緊張が走る。

「夜なのに?」


4人工藤家に居ると言うと安心したのか大きく息を吐いた。

『勤務時間外に申し訳ございません、湯島のご対応お願い致します』


「了」「了解」


4人でココアに乗り込み暗い道を湯島天神に飛ばした!



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