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3 試走

部屋に日が差し込み明るさで目が覚めた。

自分が何処に居るのかわからずに辺りを見回す。

(・・・夢じゃなかったな)


まだ少し眠かったが気合いでベットから抜け出し洗面所で歯を磨き、バスに入るとシャワーを全開にする。

石鹸で身体を念入りに洗うと眠気もやっと吹き飛んだ。


エドウィンのストレッチジーンズとミレーのフリースに着替え、昨日ファミリーマートで買ったあんぱんと牛乳の昭和の刑事張込みセットを朝食にする。


すぐに食べ終えリビングの時計を見ると牧野が来るまでかなり時間かあるので、バイクと車を乗ってみようとガレージに向かう。


玄関棚に置いてあるショウエイのジェットヘルメットJ-Cruise3を取り、金属製のキーボックスからホンダウイングマークのある鍵を取るとある事に気付いた・・・

(キーレスエントリーかよ・・・)


使い方がわからないのでYouTubeで検索をかけ動画を片っ端から視聴する。

使い方を覚えガレージからADV160を出しエンジンを掛けると、静かでリズミカルなエンジン音をたてる。

座り心地の良いシートにまたがり車体をスタートさせる。


信号を出て左に曲がり老舗甘味処方面に向かう。

店周辺の細かい道をひらりひらりと爽快に駆け抜ける。アクセルをポンと捻るとモーターのようにスムーズに回るホンダのエンジン特有の感覚がなんとも気持ち良い。

(なるほど、都内ではこれが最強レベルかもしれないな)


160ccは高速も乗れるのでシティコミューターとしてはかなり優秀だ。

最高速は120キロほどだが首都高だとまあ十分であろう。

気持ち腰高なので都内だともう少し低い方がよさそうだ。

牧野が乗っているというPCXの方が取り回しが良いかもしれない。まぁデザインの好き嫌いで選べばいいレベルだと思うが。


ガソリンを入れ家に戻りADVをガレージに入れる。

ショウエイを置きキーボックスにホンダの鍵を戻し、ダットサンのキーホルダーが付いた鍵を外しガレージへ戻る。


マーチ Rのドアロックを外し運転席のフルバケットに身体を入れドアをしめる。


パン!


ドアを閉めると薄っぺらい音がした。

室内はロールゲージで囲われておりクッションがまかれかている。Aピラーにかかる部分が視界に入るのが少し不愉快に感じる。


エンジンをかけクソ重い強化クラッチを踏みローに入れる。

アクセルをあおり気味にしクラッチを繋ぎ走り出す。

大通りへとハンドルを切るがパワーステアリングでは無いのがウンザリする。


アクセルを踏み込むとスーパーチャージャーにより猛ダッシュを始める。途中からスーパーチャージャーからターボにと切り替わる。

切り替わりはスムーズだ。


ヒール&トゥで2速までシフトダウンをし交差点に入り出口で加速をする。

何回か繰り返す・・・

クロスミッションのせいか素早いシフトワークでないと回転落ちがはやい。


人気の無い道を選んで少し攻めてみる。

ややオーバースピードでコーナーに切り込み、アクセルをポンと抜くとタックインにより荷重が移り車体が向きを変える。ホイールベースが短いのが原因なのか挙動が激しい。


ハンドルを戻しながらアクセルを入れ強くアンダーを感じながらコーナーを抜ける。

マイルドないい感じのトラクションを感じる。

リミテッドスリップデフは機械式ではなくビスカスのようだ。

(林道も走ってみたいが・・・重ステだからキックバックの時に腕がやられそうだな・・・)


1時間ほど色々チェックをしてガレージに戻り、ボンネットを開ける。

エンジンルーム内にオイルクーラーを確認した。

(コレのせいでエアコンが付くスペースが無いのか・・・)


室内にエアコンのスイッチが無い理由がわかった。

ここ数年の夏は暑くてエアコンが無のは無理だ。ハンドリングもちょっと癖がありコレを維持するか微妙だった。

(・・・車は要検討項目だな)


そうこうしているうちに待ち合わせの時間が近づいてきた。



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