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エピソード22

ハーツに手を引かれるまま進んだ路地裏には

クロエが存在も知らなかった

こぢんまりとした雑貨屋があった。


「クロエ嬢、この店はどうかな?」


店内を覗けば、王都ではあまり見かけない

センスの良い品が並んでいる。


「はい!このお店を見てみたいです!

いつもは大通りのお店ばかりだったので

ここは初めて知りました!」


「では、どうぞ?お嬢様。」


「あらっ!」


エスコートされ店に入ると

若い女性がすぐ反応して近づいてきた。


「ハーツ様!

お越しくださりありがとうございます!

今日はどのような物をお探しですか?」


「ライラ、久しぶりだね。

今日はこちらのレディーの

旅支度を一通り見せてもらえるかい?」


「美しいご令嬢をお連れでビックリしました!

お嬢様、お初にお目にかかります。

私はライラと申します。

なんなりとご希望をお申し付け下さい。」


彼女は元ガイル人で、行商をしていたらしい。

この国に仕事で訪れ、アース人と恋に落ち

結婚してこの店を営んでいるのだとか。


店内にはガイル帝国の品が数多く並んでいる

アース国でここまでの品揃えは珍しい。

ガイル帝国の物を求めて訪れたハーツと

同郷のよしみで仲良くなったそうだ。


ちなみに、2人の様子から察するに

目の前にいる男性が出身国の皇子だと

ライラは夢にも思っていないだろう···


彼女の見立てで一通りの旅支度が整った。

アース国では、髪色に合わせて身につける物を選ぶが

ガイル帝国では、瞳の色に合わせるそうで

いつもなら選ばない色に

なんだか気恥しいような、新鮮な気持ちになる。


ガイル帝国での一般的な女性服は

色鮮やかさが特徴のシンプルなワンピース。

手触りの良い柔らかな生地で作られており

どこにも締めつけを感じないところが

クロエはとても気に入った。


「私たちは、よく似た若草色の瞳だから

瞳に合わせた物を選べば自然とお揃いになるね!

クロエ嬢、今度デザインも対になるよう

礼服を仕立ててもらおうね?」


「い、いえ!畏れ多いことですっ!」


「ふふっ、そんなに怯えなくても

貴女の気持ちを無視して

噛み付いたりしないから安心して?」


『うぅ···なんだか外堀が固められている感覚···

好意を寄せられているような気もするけど

あまり本心を表に出さない方だし···』


今すぐ聞いてしまいたいほど

ハーツの本心を知りたかったが

自身に婚約者がもういないことを思い出して

それなら、想いをもし告げられれば

その時の自分の気持ちに従おうと決心した。


ライラにお礼を言い、店を後にして

次は食事に···という話になった時

口達者なハーツが珍しく口ごもった。


「あぁ〜クロエ嬢?

ん~と···ごめんね。

この街で最後に行きたいところもあると思うけど

私に任せてもらえるかい?」


「もちろんです!

ハーツ様にお任せします。」


もう訪れることのないであろうこの街、この国···

最後に行っておきたい店もあったので

残念な気持ちが全くないわけではない。

しかし、きっとそうすべき理由があるはず。


それにアイルやロベルトと通った馴染みの店には

少しだけ行きずらい気持ちがあったから

ハーツに決めてもらった方が気が楽だった。


ハーツに連れられて入ったのは

クロエも何度か来たことのあるカフェで

繊細なデコレーションケーキが有名な店だ。

しかし、食事を提供しているのは初耳だった。


『あれ···?

たしか···ここの店主は、婿入りした

元ガイル人って聞いたことがある···

···ハーツ様は元ガイル人の店を選んでる?』


疑問を持った瞬間、点と点が繋がり

自身の立てた仮説が勝手に裏づけられていく···


『血脈だ···』


この国に住むことができるのは

《純アース人》の血脈を持つアース人。

そして、留学生と婚姻によりアース人になった者。

後者はどちらも他国人だ。


『アース人ではなかった···

《純アース人》の血脈を持つ者全てに異常が起こっているから

ハーツ様は安全を考慮して

ガイル人の経営する店を選ばれたのね···

でも···私は?

私にも《純アース人》の血脈が流れているのに

どうして??』

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本当にありがとうございます!

連載を始めた当初は

貰えるとすら思ってなくて

よもやよもやの世界です!

増えると『あ、エンジェル来てくれたんだ!』

って喜んでます♪


髪に合わせた〜とか

瞳に合わせた〜とか書きましたが

センスのない私には

クロエが今まで何色を身につけていたのか

ガイル帝国用に何色を買ったのか

全く浮かびませんでしたっ!!!

皆さまのセンスでご想像いただければ幸いです!


※タイトルの話数を変更しました!

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