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エピソード15

ナオコは、間髪を入れず進められていく話に

疎外感を感じ、ソファーで不貞腐れていたが

ロベルトによって高らかに宣言された

クロエの貴族社会からの追放に

よく言ったといわんばかりの喝采を送る。


「きた!きたっ!ざまぁ返しwwww

残念でしたぁーざまぁならずぅー!!

プハハハハッ!!!!

異世界転移者を蔑ろにする悪役令嬢ちゃん♪

バイバーーーイ!!!!」


『はぁ···五月蝿い。

《迷いの愛し子》がこんな低俗な方だなんて

同じ世界から来られたミキ様も

この様な語り口をされる方だったのかしら···?』


1人目の《迷いの愛し子》であったミキは

建国へ導くほどの功績を残し

お伽噺や絵本にまでなっているので

国民に深く親愛を持たれていたが、

以降の《迷いの愛し子》は

王家が情報を秘匿していたため

ミキ以外の《迷いの愛し子》は

国民にとって遠く謎めいた存在でしかなかった。


クロエですら、王太子妃教育で

《迷いの愛し子》の詳細は教えられず、

婚姻後の王妃教育で教えられる予定だったので

ナオコにミキへの尊敬の念を穢された思いだった。


「爵位継承権の喪失、公爵家からの除名

どちらも承知いたしました。」


『アース国の権力は王家に一点集中している。

抗ったところで覆ることはないもの···

無駄な抵抗など、悪い結果しか見えないわ···』


王子ただ1人しか生まれることのない王家では

王位継承争いや、廃嫡などは存在せず

子が生まれれば、その子が次の王となる。

ゆえに、他国ではありえないことだが

王太子に過分な権利が与えられている。


今回の婚約破棄にはじまり

貴族への処罰、権利剥奪、国外追放など

ロベルトには確かに、その裁量権があるのだ。


王家が権力を振りかざすようなことは

今までは、なかった。

しかし、もし暴君が生まれてこようとも

王家が伝道師のように広めている

《迷いの愛し子》の知識がなければ

この国は滅びの一途を辿ることが明白なため

王政廃止を求める者など、存在しないのだ。


「恐れながら、公爵家には荷物をまとめるため

一度踏み入らせていただきたく存じます。」


「···許さぬっ!公爵家の全ての物は

相続権を失った君に、持ち出す権利などない!」


ロベルトを刺激したくはないが、これは譲れない。


「いいえ、ガイル帝国から公爵家に入った

母の持ち物ならば、私に相続する権利があります。」


「なっ!」


また、ロベルトの顔が醜く歪む。


『もう見たくないの···貴方のそんな顔···』


「なるほど!

クロエ嬢の母君は、私の国の者だから

クロエ嬢には、当然相続する権利があるね!」


『ハーツ様···』


口を挟めないとは言っていたが

自国との関わりにより

すかさず助け舟を出してくれたハーツに

クロエは心から感謝した。


「ハーツ様は···母の出自をご存知なのですか?」


「うん。とてもよくね!

アイルも知ってる。もちろんロベルトも。ね?」


「ハーツ!!」


『ロベルト様も、アイルも、ハーツ様も···

私の知らないお母様を知っていたの···?』


生前の母に、祖国のことを教えてとせがんだが

辛そうな顔をして、教えてもらえぬままとなり

亡き母の気持ちを尊重したい父からは

2人の馴れ初めとして、ガイル帝国で

出会ったとしか教えてもらえなかったのだ。


「なに?なにか問題がある?

彼女が自分のルーツを知る権利は

さすがの君でも剥奪できないよ?」


「ぐっ···」


「君のように、衆目の集まるこの場で

彼女の出自を明言してもいいんだよ?」


「それはっ!!」


「それはイヤなんだ?

私に口止めしたのも君だものね···

でも、あの時と今は違うよ?

君はクロエ嬢の婚約者じゃないし

彼女を心配して口止めする必要もないしね?」


『ロベルト様が口止め?なんの心配があると言うの!?』


当事者のクロエを置き去りにして

白熱する2人の応戦に、クロエの困惑は続いた。

ちょっと本編あいてしまって

色々忘れちゃいました!

終わりよければ〜な感じで頑張ります!


ロベルトとハーツのレスバが勃発しましたが

ロベルトがよわよわなのか···

ハーツがつよつよなのか···

なんかロベルト頑張って?って感じでした!

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