1 生還
第1部「マントラ・ウォーズ ~超常のレジスタンス~ 能力覚醒編」
第2部「マントラ・ウォーズ 伝説の剣を手に入れろ編」
も是非お読みください。
「う、ううっ……」
よ、ようやく、アデリーなの?……
今、何時?
まだ、午前中……かな。
足元の自分の影は随分と短くなっていた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
早く本部に……
剣を杖代わりにして両足を引きずるように、弱々しい足取りでゆっくりと歩いていると、ようやくラーマの麒麟の本部施設が見えてきた。
本部正面の入口にたどり着くと、そこにいた守衛の隊員に声をかけた。
「だ、第2隊……副長のジョディです……」
「は、はい?」
守衛は、全身傷だらけでどす黒い血のりが隊服にべったりと付いているジョディの姿を目の当たりにして、目を丸くしていた。
「……ジョディです。中に、入れてください……」
ジョディは、そう言うと、力尽きて守衛の腕の中に倒れ込んだ。
◇
2時間後
「う、う~ん……」
治療室のベッドの上でジョディが目を開けると、副官のシーラが枕元にあるイスに腰掛けて、心配そうにジョディの顔を覗き込んでいた。
「あっ、副官。」
シーラは、起き上がろうとするジョディを手で制した。
「気が付いた?」
「ここは?」
「安心して。本部の治療室。身体、どう?まだ痛む?」
「大分、楽になりました……」
ジョディは室内を見回した。
「そう、よかったわ。」
ジョディは徐々に頭の中が整理されて記憶が蘇ってきた。
そして、目を大きく見開くと、ヒステリックに叫んだ。
「副官っ!
そんなことより、チャンドラ隊長が戦死されましたっ!小隊も全滅してしまって……
早く現場に戻らないとっ!
援軍を出してくださいっ!
こんなところで寝ている場合じゃないんですっ!」
ジョディは包帯を何重にも巻かれている上体を起こした。
「チャンドラが亡くなったって……
ジョディ、一体何があったの?
幽霊師団を追跡に行ったあなたたちに何が起きたの?
幽霊師団に遭遇したの?」
「隊服と剣はどこ?
もうっ!どこなのよっ?」
ジョディの耳にはシーラの声が届いていないようだった。
パシッ!
シーラは、パニックになって聞く耳を持たないジョディを落ち着かせるために、頬を平手打ちした。
「ジョディ副長っ!取り乱さないで、分かるように復命しなさいっ!」
ジョディは、頬を打たれてようやく我に返ると、いつもの冷静さを取り戻した。
「えっ?はい……取り乱して、申し訳ありませんでした。
……
……
ええっと、どこから話したらいいのか……」
ジョディは頭を抱えた。
「ゆっくりでいいわ。落ち着いて……」
シーラはジョディの頭を優しく撫でた。
「ありがとうございます。
ええっと……今日は今日ですから、昨日ですよね?私たち第2隊の小隊が出発したのは?」
ジョディは、少し混乱していて、時間の経過を把握できていないようだった。
「ええ、そうよ。チャンドラやあなたたちが出発したのは、昨日の早朝。20名の騎馬小隊。」
「……そうですよね。
それで……あっ、そうそう、結局、情報にあった倉庫には幽霊師団がいなかったんです。」
「そうだったの。」
「幽霊師団の代わりに別のレジスタンス組織が駐留していました。」
「別のレジスタンス組織?」
「そうです。私がその中の1人に直接接触して確かめました。」
「情報は正しくなかったのね?」
「……はい。それで私たちはアデリーへの帰途に着きました。」
「うん。」
「帰途に着こうとしたんですけど、その時にマナサ隊長とアシュウィン副長が現れたんです。」
「マナサとアシュウィンが?」
「はい。」
「彼女たちは英雄の丘に行ったはずだけど……」
「そうらしいんですけど、その途中で遭遇した第2師団がこちらに向かって来ていることをわざわざ知らせに来てくれました。」
「そうなの……それで、第2師団の規模は?」
「200名の一個師団でした。」
「こちらは小隊……戦闘を回避したんでしょ?」
「いいえ、迎え撃つことになりました。」
「そんな無謀な……チャンドラの一存ね?」
「チャンドラ隊長とアシュウィン副長は応戦に前向きでした。」
「アシュウィン副長って、アシュウィンは第2師団が来ることを伝えた後、英雄の丘に行かなかったの?」
「はい。チャンドラ隊長が援軍を望まれまして、マナサ隊長とアシュウィン副長にも応戦いただくことになりました。」
「チャンドラとアシュウィン、似た者同士ね。
何の躊躇もなく、応戦することを決めたんでしょ?その光景が目に浮かぶわ。」
「……そうですね。」
「その戦いでチャンドラは命を落としたの?」
「いえ、不利な戦いだったんですけど、我々は勝利することが出来ました。」
「えっ?そこでチャンドラは亡くなったんじゃないの?」
「いいえ、違うんです。その後なんです。悪夢のような出来事が起きたのは……」
「……どういうこと?」
「第2師団との戦いに勝利した後、マナサ隊長とアシュウィン副長は当初の予定通りに英雄の丘に向かわれました。
2人を見送って、我々はアデリーへの帰途に着きました。」
「うん。それで?」
「その道中、一人の近衛兵に遭遇したんです。」
「第2師団の残党?」
「そうとも考えたんですが、その前の戦いにはいなかったと思います。」
「でも、相手は200名でしょ?そう言い切れる?」
「はい。実はその近衛兵は、白い仮面を着けていたんです。仮面を着けた小柄な女性でした。」
「白い仮面?」
「そんな近衛兵は第2師団にはいませんでした。」
「そういうこと……」
「それで、私は、その仮面の兵士に敵意があるのかを確認するために声をかけたんですが、その時、突然衝撃波を打たれました。」
「マントラの衝撃波?」
「はい、不覚でした。
私は、衝撃波に撃たれて、馬もろとも崖から転落してしまいました。」
「それで全身に怪我をしたの?」
「はい。この左腕の刀傷は第2師団との戦いで受けたものですけど……」
ジョディは手当てされた左腕に視線を落とした。
「どの位時間が経ったのか……私が崖下から這い上がると、チャンドラ隊長をはじめ、小隊の隊員は全員亡くなっていました……
……それで、一刻も早く伝えなければと思って……取り敢えず、本部に戻りました……」
ジョディは、その時の凄惨な光景を思い出すと、嗚咽がこみ上げてきて、声を震わせた。
「ジョディ……辛かったね……
……でも、小隊はその仮面の兵士1人に倒されたの?」
「直接は確認していませんが……恐らく……
他に兵士はいなかったので。」
「状況は分かったわ。
すぐに偵察隊を送るから、チャンドラたちの場所を教えてちょうだい。」
「はい。分かりました。」
◇
その日の夕暮れ
アデリーのラーマの麒麟本部にアシュウィンとマナサが戻ってきた。
2人を出迎えたのは、第1隊隊長のインジゴだった。
「無事に『毘羯羅麒麟』を手に入れたのかい?」
インジゴはアシュウィンが手にしている剣に目を止めた。
「ああ、この通り。」
アシュウィンは、馬から降りると、インジゴに『毘羯羅麒麟』を掲げて見せた。
「何も変わりはない?」
マナサも馬から降りた。
「それが大ありなんだ。
『毘羯羅麒麟』をお披露目願いたいところだが、緊急案件がある。
疲れているところ申し訳ないが、一緒に大師の部屋に来てくれ。」
「緊急案件?ええ、分かったわ。」
マナサは、インジゴの強ばった表情から事の重大さを悟った。
3人がアグリムの部屋に入ると、そこには、アグリムのほかにニキルとシーラがいた。
マナサは、部屋に入るなり、部屋に充満している重苦しい空気を敏感に感じ取った。
何があったのかしら……
「おお、2人とも無事に戻ったか?」
「はい。ただ今戻りました。」
マナサがアグリムに挨拶した。
「ジイさん、『毘羯羅麒麟』を手に入れたよ。」
「おお、そうか。それは良かった。」
「親父にも出くわした。」
「アシュウィン、話し方。」
マナサがアシュウィンの口の利き方を注意した。
「はい、はい。」
アシュウィンは肩をすくめた。
「よい、よい。
それよりも、アジットに会ったのか?興味深い話が聞けそうじゃのう。」
「はい。家を出て行って以来、久しぶりに会いました。」
「そうか……その辺の話は改めてじっくり聞くとしよう。
早速じゃが、緊急の案件がある。
皆、掛けてくれ。
マナサとアシュウィンは当事者だから、詳しく知っていることと、知らんことがあると思う。
先ずは、事実関係を整理しよう。」
アグリムは、シーラがジョディから聞いた事実を5人に説明した。
マナサとアシュウィンは、仮面の兵士にチャンドラが倒された事実を聞かされて、絶句した。
「そ、そんな……」
アシュウィンは声を震わせた。
「チャンドラさんが死んだなんて……
そんな……嘘だろ?
バラシを倒して、笑顔で俺たちを送ってくれたのに……
それなのに……あの仮面の兵士に……」
「アシュウィン、悲しいのは皆一緒じゃ。残った我々の手でチャンドラたちを手厚く葬ってやろう。
これからは、皆で悲しみを共有して、傷心を癒す術を身に付けるようにな。」
アグリムはアシュウィンを気遣った。
アシュウィンは、呼吸を整えて、気を落ち着けた。
「次の日、俺たちも仮面の兵士と戦いました。」
「ええっ!?」
アグリム、ニキル、シーラ、そしてインジゴの4人は異口同音に驚きの声を上げた。
「英雄の丘から戻る途中、近衛兵を見かけたので、てっきり第4師団だと思って後をつけたんです。」
マナサがアシュウィンの話を引き継いだ。
「新しい兵士長を確認しようと思って。」
アシュウィンが補足した。
「ええ。兵舎を突き止めたんですが、兵士の会話の内容から判断すると、どうも第4師団ではなさそうでした。
そんな中で、仮面の兵士に遭遇しました。
仮面の兵士は、ジョディが言った通り、小柄な女性で衝撃波を使います。
私たちは小競り合いになったんですが、隙を見て、すぐにその場を離れました。
あの仮面の兵士、一体何者なんでしょうか?」
マナサはアグリムに訊ねた。
「チャンドラでも倒せなかった兵士、小柄な女性、マントラは衝撃波か……
新たな師団長……
……
……まさか……バジットの孫か……?」
アグリムは思案顔になった。
「バシットの孫?それなら、ジイさんの千里眼で分かるんじゃないの?」
アシュウィンはアグリムの思案顔を覗き込んだ。
「アシュウィンよ。わしの千里眼は、同じく千里眼の能力を持っているバシットの近くでは効力が無くなるんじゃ。マントラの特性じゃな。
バシットが近くに囲っておれば千里眼じゃ分からん。」
「そうか、同じマントラは打ち消し合う。
遠く離れ過ぎても、効果が届かないんだろ?」
「そうじゃな。」
「使いづらいマントラだなぁ。」
アシュウィンが無意識のうちに発した言葉にその場の空気が凍り付いた。
「……そう言うな、アシュウィン。これがわしに与えられた能力じゃ。」
アグリムの包み込むような寛大さに凍り付いた空気は瞬時に消し去った。
その時、偵察係の1人が現場から戻って来た。
アグリムの部屋に通された偵察係は、アグリムを始め、面前の幹部に報告した。
「ジョディ副長のお話の通り、残念ながら第2隊の小隊は全滅していました。」
アグリムたちの口から落胆のため息が漏れた。
「ただ1点、不明な点があります。」
偵察係が続けた。
「何か?」
ニキルが促した。
「それが…その……」
偵察係は、直立不動のまま、言いよどんでいる。
「どうした?全て報告してくれ。」
ニキルが水を向けた。
「はい。あの、チャンドラ隊長のご遺体がありません。」
「無いって、どういう意味だ?」
ニキルは怪訝な表情になった。
「チャンドラ隊長は生きているのかっ?」
アシュウィンは、イスから立ち上がって、偵察係に叫ぶように尋ねた。
「そんなはずはありませんっ!」
部屋の外で話を聞いていたジョディは、扉を勢いよく開けて、中に入るや否や叫んだ。
「ジョディ!」
「ジョディ!」
アシュウィンとマナサはジョディに駆け寄った。
そのジョディは、体中に包帯を巻かれて、痛々しい姿をしていた。
「大丈夫か?」
アシュウィンは心配そうにジョディに尋ねた。
「はい、大丈夫です。私のことは気にしないでください。
そんなことより、チャンドラ隊長のことですが……私だって隊長に生きていて欲しいと願っています。
ですが、あの時、仮面の兵士に倒されて、動かなくなったチャンドラ隊長を確認しました。それは間違いありません。」
ジョディは毅然とした態度で言った。
ただ、そのみずみずしい唇は、小隊を失った怒りと絶望で、小刻みに震えていた。
それを聞いていたニキルが偵察係に指示した。
「遺体が消えてなくなるなんてことは考え難い。範囲を広げて捜索を続けるんだ。」
「了解しました。」
偵察係は部屋を辞去した。
アグリムは満身創痍のジョディに優しく声をかけた。
「ジョディよ。来るべき時に備えて、心身ともに休めるのじゃ。
ここにこうして居っても、事態は変わらん。
さあ、治療室に戻って、何も考えずに休め。
なかなか難しいとは思うが、今はそれが最も肝要なことじゃ、よいな?」
「……はい、そうさせていただきます。」
ジョディは敬礼すると、静かに部屋から出て行った。
インジゴは、何も言わずに立ち上がると、廊下に出たジョディの後を追った。
そして、ジョディの背後から声をかけた。
「ジョディ、精神的にも肉体的にも辛いと思うけど、気をしっかり持つんだ。
私に出来ることがあったら、何でも言ってくれ。」
「ありがとうございます。」
振り向いたジョディは、微笑みながらインジゴに礼を言うと、治療室に向かった。
インジゴがアグリムの部屋に戻ってきたところで、アグリムは白く長い口ひげをさすりながら口を開いた。
「……さて、この現状を踏まえて、今後の組織を早急に再編成する必要がある。
近衛兵団としても、師団長のバラジを失ったことで、新たな体制に移行する可能性が高い。
戦況は大きく動き出すじゃろう。」
「そうですね。」
ニキルが応じた。
「そこでじゃ、先程、わしと副官のニキルとシーラで素案を練ったのじゃが、今後のラーマの麒麟の体制としては、マナサの第3隊を第2隊にしようと思う。
副長には、アシュウィンに替えて、モハンを充てる。
隊員も第3隊の隊員をそのまま第2隊の所属に変更する。
ただし、アシュウィンを除いてな……」
「はあ?何で俺を除くんだよっ!」
アシュウィンはアグリムに食って掛かった。
「まだ、話は終わっておらんぞ。
アシュウィンには隊長として第3隊を率いてもらう。隊員は第2隊の隊員を第3隊に所属を変える。
したがって、アシュウィンの右腕となる副長もジョディとなる。
よいかな?」
「へ?隊長?
あ、ああ、はい……でも、俺が隊長でいいのかな?」
「うん?務める自信がないのか?」
インジゴが口を挟んできた。
「自信はあるさ。任せてくれ。
チャンドラ隊長の敵を討つ。」
「アシュウィン、あまり感情の赴くままに行動しないでよ。」
マナサがアシュウィンをたしなめた。
「わ、分かっている。」
アシュウィンは噛み締めるようにうなずいた。
「ジョディとも共に戦った間柄だから、問題はあるまい?」
アグリムがアシュウィンに確認した。
「ああ、何の問題も無い。」
アシュウィンは、アグリムの目を見据えた。
「……アシュウィンよ、『毘羯羅麒麟』を自分のものとしたかの?」
アグリムは、アシュウィンが手にしている『毘羯羅麒麟』に目を落とした。
「俺は剣に受け入れられたみたいだ。」
アシュウィンは、立ち上がると、柄の部分が青緑色に発光している『毘羯羅麒麟』を鞘からゆっくりと抜いた。
その瞬間、鞘の中からまばゆい光が溢れて、妖しく美しい刀身が現れた。
その刀身は虹色に輝いていた。
「おぉ、その刀身を目の当たりにするのは何年振りかの……」
アグリムは感慨深げに言った。
「親父は、鞘から剣を抜くことが出来なくて、使えなかったから……
挙句の果てに、剣を社に隠しちまうなんて……まったく。」
「でも、わしもアジットのことを言えた立場じゃない。
『毘羯羅麒麟』を使いこなせんかったからの。」
「俺はこの剣とともに最後まで戦い抜く。チャンドラ隊長のためにも……」
アシュウィンは『毘羯羅麒麟』を掲げた。
見守るようにアシュウィンの後ろにいたマナサが口を開いた。
「アシュウィン、大師たちに例の話をしないと……」
「例の話?」
アシュウィンはキョトンとした表情で振り向いた。
「ほら、潜入者の……」
「ああ、そうだ。その件に関しては、マナサ、よろしく頼む。」
「皆さんに話しておきたいことがあります。
憶測で話すのは良くないと思うのですが、手遅れになりそうなのでお話しします。」
「何かな?」
アグリムはマナサの真剣すぎる表情に一抹の不安を覚えた。
「信じたくはないのですが、ラーマの麒麟内部に近衛兵団の潜入者がいると考えざるを得ません。」
「潜入者?」
ニキルがマナサの方に首を巡らせた。
「はい。
私とアシュウィンは、英雄の丘に向かう道中、偶然、近衛兵団と遭遇しました。
その時、近衛兵の1人に探りを入れたら、近衛兵団は、アデリーからムンベイに続く街道にいるラーマの麒麟の小隊を攻撃するために行軍しているとのことでした。
小隊がいることを予め知っていたんです。
我々の作戦行動に関する情報が筒抜けの状況です。」
「何者かがこちらの情報を近衛兵団に流している、とでも言うのか?」
ニキルが訊ねた。
「そうとしか考えられません。
大師がおっしゃったように、バシット卿の千里眼は、大師がいらっしゃるこの本部には効かないはず。
だとしたら、本部内で直接情報を得て近衛兵団に流している潜入者いると考えることが自然ではありませんか?」
マナサは右手の人差し指であごをトントンと軽く2回叩いた。
「何か具体的な証拠でもあるのかな?」
アグリムが口を開いた。
「いえ、近衛兵から聞いた内容だけです。
ただ、カダクの支部が襲われた時も、極秘だったその所在がいとも簡単に突き止められて、駐留する隊員が少ない時に狙われました。
近衛兵団が独自にカダクの情報を収集した可能性も否めませんが、今回の件も併せて考えると、潜入者が情報を流したことを否定出来ません。」
「どうしたものか……」
アグリムの深いしわが刻まれた顔が思案顔になった。
「……私に考えがあります。」
マナサは、アグリムの傍に皆を集めると、小声で言った。
励みになりますので、応援コメントなどをお待ちしています。
よろしくお願いします。