1.あ、あれ?
・・・う、うーん・・・。ここは?転生は・・・成功したのか?
“あ、目が覚めましたね。”
あ、神様。転生は成功した?
“はい、そして、空から落ちたあなたは気を失っていt”
いや!またやったんか!改善しろってさっき言ったばっかやんけ!
“そういわれましても、私が転生させるとこうなるみたいで・・・”
いや!なんとかなんないの!?そのうち人殺しかねないよ!?
“まぁ、必ずHP1は残るので。”
それいえばなんでも許されると思うなよ・・・。まぁその割に痛くないな。
“種族によって初期の能力値も変わりますからね。”
なるほどな。で?ここどこ?
“ここは、エルフ領、南西部の森ですね。”
通りで暗いわけだ・・・。ん?
俺はあることに気づいた。
“どうしました?”
いや、木が異常に細くないか?かなり本数はあるから、ちゃんと森っぽく見えてるけど・・・
そう、森林の木々がものすごく細いのだ。また、雨が降っている訳でもないのに、地面の土が湿っている。葉の密度のせいで陽の光が入らないからなのだろうか。森を歩いた時特有の根でボコボコした地面でもない。木々の様子を見るに根も細々しているのだろう。
“言われてみればそうですね。”
え?
“え?”
いや、なんでそんな他人行儀なの?神様ってある程度、世界のこと把握してるんじゃないの?
“いや、基本的に戦争とか起きない限り、確認とかしてないですよ。私、いくつも世界管理してますし。”
あー、そうか。
確かに、いくつもの世界を管理してれば、1つの世界の1領地の森なんか見てる場合じゃないだろう。神様って大変だね!
“転生時の落下音で誰かが来る可能性があるので、早めに名前を決めた方がよろしいのでは?”
おお、確かにそうだ。で、俺の性別は・・・。
なんとなくわかる。自分の股にあるはずのモノの感覚がない。どうやら女に転生したようだ。で、あらかじめ決めていた名前がある。女ならばクールアンドビューティー的な感じと転生前の名前を利用して“ケイ”としようとしていた。
「おーい、誰かいるのか?」
声が聞こえる。声からして男っぽいが。そう思っていると茂みから誰か現れた。
「おー、嬢ちゃんすげぇ物音がこの辺りがしたが大丈夫か?」
エルフの男のようだ。よし、丁度いい。この人に集落等に案内してもらおう。口調的にこちらのほうが年下っぽいな。
「あ、はい。大丈夫です。ありがとうございます。(おっさんvoice)」
「え?」
「あれ?(おっさんvoice)」
俺が発声した声はなんと前世の声と全く同じだった。あー、終わった。この人生終了ですわ。
ここまでお読みいただきありがとうございます。
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並行して書いているバトルものです。
タイトル、あらすじ決まりました。また、書き溜めた分を一気に更新しましたのでお読みいただけると幸いです。