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ある日、地獄に招かれた  作者: 梶 央実
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戦い

「きゃあっ。」

「そなたに出来ないことはない。」

あっという間に落下していく中で、そんな言葉が追いかけてきた。

でも、前みたいに絶望的な気分にはならない。空を飛ぶ想像はできなかったが、きちんと着地する様子は想像できた。

こうなったら、やってやる。

若返れたため前向きになったのか、やけくそになったのか自分でもわからなかったが、やる気満々で着地するための体勢をとった。

 ダン、と音がしたと思う。思っていたように、スマートには降り立てなかった。四股(しこ)を踏むように踏ん張り衝撃に備えてしまった。しかしショウに斬られた亡者の体が降り積もった地面は、柔らかくクッションを敷き詰めてあるようだった。

だが、体は塵として舞い上がり、ものすごい臭いとともに視界を黒く染めた。

 その向こうから、ザシッザシッと人が近づいてくる音がする。

我を失ったショウに違いない。何かぶつぶつ言っている。

「・・・ら、望み通りしてやる。ああ、やってやる。」

ぞわっとした、でも今の私はやるべきことを忘れていない。

「動きを止める!」思いっきり身体を沈め、横に流れるように勢いをつけ足を延ばす。相手の足元を自分の足の甲、外側側面で押し払う。

「ぐっ」彼自身の突進スピードが私に幸いした。転ぶのではなく、前方に吹き飛んでいく。だが流石である。両手を塞がれているにもかかわらず、見事に受け身を取り、さっとこちらに向き直る。片手だけでも剣を落とさなければ。


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