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ある日、地獄に招かれた  作者: 梶 央実
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ドラゴンの助言

「幼い娘よ。」思っていたより深く低い声だ。

「え、私のこと?」ドラゴンって敵じゃあなかったのかしら?

「敵か、なるほどな。だが私は、わが主である女神の言いつけを守っているだけだ。」どれが実際の目かわからない表情が、苦笑で歪んだ気がした。

「今はあやつのことだ。助けたいのだろう?」

「そうよ、でもどうしたらいいか、分からないの。」

「具体的な方法は私にもわからない。だがあの体中に付いた、亡者の破片をはがす必要がある。」

「私にもついているこれ?」

「そうだ。」ぱらぱらと飛んでいる間に塵は落ちていく。

「払ってくれたの?ありがとう。」

「私は何もしていない。お前の強い生命力が払ったのだ。」生命力が強い?もう白髪に悩まされ、肩こりや足のむくみにも悩まされている私が?

今度こそ、ラード―ンが笑うのが分かった。「あれは後悔の念も強いうえに、生きようとする意志が弱い。だからより一層付け込まれる。」

「どうしたら、いいの?」

「それは、いまこの地獄にいる中で一番強い、そなたにしかわからない。」

「ええ?」

「よく思い出してみるがいい、ここにきて起こったことの顛末の大概は、そなたの望みに沿っているはずだ。ここは地獄だが、そなたの夢とつながっている。」

一瞬、ぽかんとした顔をしたはずだ。私の望み?

「ヒントは与えた、行くがいい。」言うだけ言うとラード―ンは、私の体を離した。



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