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ダメだ!!

あまりにもプロットを考えなさすぎて、か、書けない…

反省してます。

ちょっとしばらくは放置ですかね。

運動音痴の方の筆を進めないといけませんし。

エリーゼ・ハルトビニ・ロドム視点


漸く待ちに待ったこの日が来た、と朝の日差しを受けながら私は思いました。一年前から一目見てみたかった人物に今日会えるのです。ワクワクしない方が可笑しいと言うものでしょう。

自慢になってしまうかもしれませんが、私は周りより魔法の才能に関して非凡な才能を持っているらしいのです。

それに御父様はこの土地の領主であり侯爵の地位に着いています。お陰様で12歳だというのに縁談の話が大量に流れ込んできました。しかし、私は私に興味のない人とは結婚したくないのですべて断ってきましたが…。


話が逸れてしまいましたが、私が会ったこともない方に対して興味を持ったのは一年前でした。







◇◇◇◇◇◇◇◇

「今帰ったぞ」


「御父様!!」


御父様の帰りの挨拶を聞きつけ、私は淑女教育を放り出して御父様に抱きつきます。帰宅予定日よりも3日も遅れたのです。その間私や御母様がどれ程の心配を心に抱えたかは想像に難くないと思います。

淑女教育の先生のお叱りを受けた後、夕食の席で御父様に何があったのか聞くことにしました。


「御父様。今回はとても遅くお帰りですがどうかなさったのですか?」


御父様は御母様にゾッコンなので逢い引き等ではないと思うのですが…


「い、いや!浮気ではない!」


私たちの疑いの視線に気付くと御父様は勢いよく否定なされました。あれだけ勢いがあると逆に疑ってしまいそうですが、現在御父様と御母様は二人の世界にいるので問題ないでしょう。…それにいい加減こっちに帰ってきてもらわないと。私はわざと少し大きめの咳払いをした。


「それで御父様?どうして帰りが遅くなったのでしょう」


それを聞いて御父様は私に人の悪い笑みを見せました。


「なんでしょうか?」


「いや何、漸くエリーゼの慢心した心を浄化してくれるような人を見つけたのでね」


「まあ!私は慢心などしていませんわ」


「そう言えばエリーゼは中級魔法を使えるようになったんだっけ?」


急に話を変えた御父様に疑問の目を向けつつ、誇るべきことを誇って答えます。


「はい。つい先日ですが漸く撃てるようになりました。まだ無駄が多いので一回しか撃てませんが」


「じゃあエリーゼは魔法を無詠唱で使えるかい?」


御父様は人の悪い笑みを続けながら更に問うてきます。

…無詠唱魔法。そもそも魔法において詠唱は、魔法の発現に必要なイメージの補助や使用魔力の軽減などの効果をもたらすと言われています。それだけを聞くと詠唱がなくてもとても簡単に魔法が使えそうですが、実際は難易度がとても高いのです。実際に無詠唱魔法の発現が可能な人を私は歴史上4人しか知りません。500年前の魔王と勇者、エルフの初代大長老様、そして現在も存命の5代目大長老様。この4人だけが無詠唱魔法が使えると言われています。

つまりいくら11歳で中級魔法の発現に成功した私だったとしても、無詠唱で魔法の発現など不可能なのです。

「私にはできません」


「そうだよなぁ。しかし今回の帰り道で会ったエリーゼと同い年の少年は無詠唱での魔法の発現が可能のようだったが」




「ま、まさか」


「いやいや本当だぞ?最初は頑張って詠唱をして隠そうとしてたみたいだけど、多分普段無詠唱な分詠唱を覚えてなかったみたいでな」


そうして声を押し殺して笑う御父様でしたが、既にそれを気にする余裕は私にはありませんでした。…私と同い年で無詠唱?

それに、と御父様は続けます。


「これも貰った」


新しい玩具を買って貰った子供のような表情でポケットから動物の形でしょうか?に切られた紙に何か読めない文字が書かれているものを取り出しました。


「それは?」


御父様がこれ程までも興奮すると言うことはとても素晴らしいもののはずです。


「魔道具だよ」


御父様の言葉にまた、頭が真っ白になるのを感じました。


「しかし!!これには魔石すらついていないじゃないですか!」


魔道具にはそれを稼動させるためのエネルギーを送る魔石の存在が必要不可欠なのです。しかし、目の前の御父様が言う魔道具は魔石がありません。俄には信じられない話ですが、それも次の瞬間には吹き飛びました。


御父様が魔道具を使ったのです。紙は白い光に包まれ、光は段々と大きくなり弾けました。

────その中から出てきたのは、真っ白の体毛を持つ虎でした。


「世界は広いものだぞ、エリーゼ」


この日私は11年を掛けて作り上げたプライドを、木端微塵に破壊されました。

そしてその日から私はその人を超えるために今まで以上に魔法を練習しました。

その人―――名前はタナカ・タロウという偽名を使っているらしいのですが―――は学園に入る予定らしいので、そこでその人の凄さを見れるわけです。

まだ実際にあったことがないのでどんな顔の人なのかはわかりませんが、お父様の話を聞く限り醜悪な顔ではないようです。

さて、魔法の練習に戻りましょう。






◆ ◆ ◆◆ ◆ ◆

一年後。

今日は待ちに待った入学試験です。タロウさんはおそらく当日受付なので私も当日受付で試験班を同じにしてもらいましょう。

まずは剣術の試験。私はそれほど得意ではありません。しかしあの案山子を斬るのはそれほど難しくありません。しかし一度で、となると12歳の私たちにはかなり難しいです。私は3分掛かりましたが、これは平均からすると早い方ではあります。斬り倒したときにタロウさんの方を見やりましたが彼は何かを考えているようでした。

────そして彼の剣術試験が始まりました。


「あれ?」


しかしその実力は想像のものとはまた違いました。と言うことは、典型的な魔術師タイプなのでしょうか?彼はとても使いづらそうに教科書通り剣を降っています。御父様の話では迷いの森に一人で数年暮らしていたらしいのですが、それも疑わしい様な剣の腕前です。しかし無詠唱で魔法が使えるということは、恐らく前衛の方が必要ないのでしょう。………いえ、恐らくタロウ様は実力を隠そうとしているみたいです。目立つのが嫌なのでしょうか。

しかし、これでは無詠唱で魔法を放つところを見れません。そこで私は一計を案じることにしました。









◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

そして待ちに待った魔術試験です。順番的に私の方が先なのが幸いしました。ここで私は彼を挑発することに決めました。…この考えを聞かれると、また淑女教育の先生に怒られてしまいそうです。


「次、エリーゼ・ハルトビニ・ロドムさん」


「はい」


私はゆっくりと前に出て、目の前の魔工人形を観察します。そして手を前に掲げ、詠唱を唱えます。


「水の精霊よ。汝の怒りを持って悪に染まりし世界に穴を穿て。 《ウォーターランス》」


周りの共学を尻目に私の魔法は魔工人形を障壁ごと突き破った。未だ完璧ではない中級魔法なので顔にうっすらと汗を掻いてしまいますが、それを気取られないように彼の方を向いて微笑んでやりました。

彼の無機質な目に若干光が点った気がします。

そしてその後、ファイアボールを通常の2倍のサイズで放ち、無属性魔法の中級魔法、念話を無詠唱で使い、さらに私は驚かされることになりました。

私に無限の時間をください。

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