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海賊都市レッドキャッスル

黒服について行くと、俺の背丈の倍はあるでっけえ扉の前に着いた。

すげえ模様だ。



エルフに、種族は分かんねえけどケモノ耳に、天使みたいに羽の生えた生き物なんかがレリーフで刻まれている。



こんなの博物館でしか知らねーっての。

なんだ?王様にでも会うってのか?



ギィィッ



予想通りの重い音を立てながら、ゆっくりと扉が開く。

室内は船長の背中で隠れてしまって、シャンデリアくらいしか見えない。



シャンデリアなんて初めて見たけど、でかいんだな。

抱えられる大きさじゃなさそうだ。



「お久しぶりですね。」

「よお。今回の分だ。」

「ありがとうございます。…初めて見る顔もいますね?」



船長がいきなり俺の前からどいた。

うわ。眩しい。すげえキラキラだ。



目の前にいたのは淡い金髪に濃いブルーの瞳の超絶美形だった。

この人の周りだけ空気がキラキラしてる。



綺麗すぎて文句も出ない。

ここまで綺麗だと芸術品みたいだ。



「ああ。うちの見習いだ。サイって言う。」

「初めまして。海賊都市レッドキャッスルの代表をしておりますコーネルと申します。」

「初めまして。サイと言います。」



代表って偉い人だよな?

てか、ここって海賊都市だったのか。



新事実に混乱しつつも、慌てて頭を下げる。

そしたらくすくす笑われた。

あれ?変なことしたか?



「ふふっ。オスカーには珍しいタイプですね。とても礼儀正しい子です。」

「うっせ。拾ったんだよ。」

「こんなちゃんとした子を?攫ったの間違いでは?」



「ちげえよ。海に落ちてたから拾ったんだ。」

「本当よぉ。船長が助けたのよぉ。珍しく。」

「本当に珍しいですね。通りでここの所雨が良く降ると…。」



バクス副船長も混じって本気か冗談かわからないやりとりが始まる。

俺を挟んでやるのやめてくんねえかな。居心地悪ぃ。



「成る程。サイですね。覚えておきましょう。」

「え。いいです。怖いんで。」

「ぶっ。」



綺麗過ぎるドアップに驚いて思わず断る。

そしたら船長が噴き出した。



笑うとこあったか?

あ。船長以外目を丸くしてる。



ヤベ。失敗したかも。

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