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エピローグ bless this world
この世界は、まだ厳しい。
光が見えなくても、音が聞こえなくても、
その厳しさは、手のひらや肌で、確かに感じられる。
でも――それでも、まだ光は残っている。
母の手のぬくもり。
クロノの柔らかな毛並みが、腕に触れる瞬間。
シシゾウがそっとそばに立ち、守る気配を伝えてくれること。
触れるだけで、心が安らぐあの存在たち。
そして、私の手を優しく握ってくれた人たち――
そのすべてが、見えない世界の中で光を放っている。
暗闇の中でも、光は消えてはいない。
目に見えなくても、耳で聞こえなくても、
手のひらや体で感じることのできる光が、確かにここにある。
だから私は、この世界に祝福を贈ろう。
生きているすべての人に。
触れることで支え合うすべての命に。
この世界に残された光に、心からの感謝を込めて。
――この世界に、祝福を。




