変わらない日常
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僕は今日も学校へ行く。
いつもと同じ日常を繰り返しに。
いつか変わることを切に願っている。
僕は高校1年だ。
特に勉強する気もなくそこら辺の手頃な高校に進学を進めた。
部活をやっている訳でもないし、友達が多い訳でもない。
ただの高校生だ。
最近も特に変わったことは無い。
朝起きて重いまぶたと共に朝食を食べ、ぼさぼさの髪をさばいてから学校へ行く。
学校に着いてから自分の席につき、眠りにつく。
この時期になると金木犀の香りがする。
いつからこの学校にあるのかも分からない大きな大きな土色の木だ。
とても甘く香り、彼らを強引に意識させてくる。
その強引さが少し僕は嫌いだった。
朝礼が終わってもやることは変わらない。
授業中は寝てても怒られる訳でもないのは、この学校のいい所かもしれない。
そんなこんなで気がつくと放課後になり、することも無く帰る。
学校から家まではそう遠くない。
1人で歩くにはちょうどいい。
僕はこの帰り道が好きだ。
特に目立ったものはなく、田んぼや畑があるだけだ。
だけどこの道を歩いていると自然とこの世界に溶け込んでいるような感じがするからだ。
1日の中で1番有益な時間だろう。
家に着いたらポケットから鍵を取りだしドアを開ける。
僕は一人暮らしだから家に誰がいる訳でもない。
1人でご飯を済ませのんびりと時間を過ごす。
そしてベットに入り目をつぶる。
こんな日常ばかりだ。
そしてそんな日常に僕はあきを感じている。
何かの変化を求めている。
こんなことを考えている自分に少し驚きながら今も眠ろうとしている。
「明日は何かあるといいなあ…」
そう思いながら僕は目を閉じた。