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証拠(仮題)  作者: 戌山卓
蒲焼裕太郎
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裕太郎 1

 午後7時半。JR新宿駅西口の改札前。沢山の人が足繫く移動している。極々都会では自然な光景だ。

 改札前にあるキオスクのすぐ横にある柱の陰で会社用のスマートフォンをいじる。メールボックスを眺めていると業務メールが着信した。件名を見る限り中身を見る気にもならない。


「【情報のDX化】内部統制セミナー(〇〇部門)」


 俺のメールボックスには毎日のように必要なのか、不要なのかわからないメールが大量に流れ込んでくるが、それもコンサルティング会社特有のものだろう。幸い、今はプロジェクトの数もだいぶ減らすことができたので、ここ一週間~二週間くらいは落ち着いている状況だ。


 ふと気づくと私物のスマートフォンが振動したのを感じる。画面を見ると、「駅着いたよ!」というポップアップメッセージが表示されていた。メッセージアプリは開かずに目線を上げ、改札の周囲に目を配る。すると、向こうから駆け寄ってくるルイの姿が見えた。


 今日の食事の場所は、新宿のMUビルのレストランをあらかじめ予約していた。ここを利用するのは2回目だけれど問題ないだろう。新宿でどこか適当な雰囲気がよく落ち着くレストラン、しかも夜景が見えるお店を新規開拓したところで、外れを引いたらどうしようもない。価格帯は高級ではなく、そこそこ大衆店に近いお店なのだが、記念日でもなんでもないので夜景さえあればきっと満足してもらえると思う。

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