不穏な気配
ここから少し西に離れた場所に、「トラウト王国」という国がある。
ちょうどその時、王宮の会議室では会議が行われていた。室内には大きめの縦長の机と、20脚ほどの椅子が並べられている。
席に着いているのは、国王や姫君をはじめ、貴族たち、上級兵士、精鋭部隊、そして冒険者たち。参加者全員が椅子に腰掛け、厳かな面持ちで会議に臨んでいた。
「諸君、 何か面白そうな情報は無いのか?」
王が皆に問うと一人の兵士が手を挙げた。 その兵士の特徴は金髪で、中世ヨーロッパ風の鎧を纏ったずる賢そうな男だ。
「陛下……植民地のエルフどもが反乱を起こしました。どうなされますか?」
金髪の兵士は悪意のある笑みを浮かべた。 この表情からして虚偽の報告の可能性が高い。
「何! お主名は何と言う?」
王は金髪の兵士を指差した。
「デュース=サイクルと申します」
金髪の兵士は椅子から立ってお辞儀をした。
「そうか……デュースよ、 そのエルフの反乱を鎮圧せよ!」
デュースは一礼すると扉の前へと歩み寄り、「失礼します」と言い残して会議室を退出した。
「他は無いのか?」
王が次の話題を探るとフルプレートの兵士が手を挙げた。
「陛下、 我が国の領内にて、 関雷雨の愚か者どもを数名発見いたしました。 いかがなさいますか?」
その兵士が報告すると、 1人の変わった服を着ている美形の男の冒険者がその兵士をチラ見する。
「陛下、 関雷雨の討伐、 私も行かせてください」
変わった服を着た美形の冒険者が椅子から立ち上がって。
「うむ、 精鋭を2名同行させよう! では行ってまいれ!」
王の命令が下されると冒険者と兵士、 黒い重装備の兵士二名がお辞儀をして、 会議室を退出した。
「さてお主たちはこの国に残れ……今夜……お主達に行ってもらう事は、 昨日できた謎の村を襲撃しろ以上だ!」
王が邪悪な表情を浮かべると王と姫君以外、 全員会議室から出て行った。
「そろそろじゃ……」
奴らの計画が青龍達を脅かす。




