おろちんやらかす
―18時00分 日が暮れてかなり寒くなった。―
関雷雨第2支部に酒井とネオン、 スダチが帰って来た。
「あれぇ? 何でみんな気絶してるの?」
ネオンが見た物は、 ガラナ、 ルフナ、 レモン、 リネンが気絶していた。 その近くの机にはたこ焼きと思わしきものが4つ、 皿の上にのっていた。 ネオンがそのたこ焼きと思わしき物を口にする。
「ネオン! それたこ焼きちゃう、ゲジ焼きやっ!!」
奥から出てきたクルミがそう叫ぶと、 ネオンはその場で気絶した。 クルミはスダチと一緒に別の部屋へと向かった。
「あら酒井君、帰って来たのね」
奥の部屋から大蛇がココアを小脇に抱えたまま酒井の方へ向かって来た。
「おい離せ!」
ココアが激しく暴れている。
「嫌ペコ」
大蛇はココアの真似をした。
「おい酒井、 助けろ」
ココアが酒井に助けてもらうが、 酒井は「無理」と返した。
「さぁ酒井君、 あのたこ焼きを食べなさい」
「ヤダ!」
「ヤダじゃないのよ、 さぁ食べなさい」
「絶対ヤダ」
「ちょっと、 ココちゃんあなたからも何か言ってあげなさい」
大蛇がココアを離した。
「酒井、 あんたそれでも男か!?」
「なんでそっち側なんだよ!?」
「はよ食え」
「嫌なものは嫌なの!」
酒井が駄々をこねる。
「おい酒井、 これ食ったら蜘蛛の件は許すわ」
「なんで俺だけなの?」
「何言ってるのあなた? ココーアにも食べさせるに決まっているでしょう」
「サイテー」
ココアがゴミを見るような目で大蛇を見つめた。
「おーいちょっとおろちん借りるよ~」
階段から下りてきたカカオが大蛇の髪を掴み、 連れていく。
「ちょっとあなた離しなさい! 」
「オノレ、たこ焼きの中身、ゲジにしたやろう」
カカオが笑顔で濃紺色の殺気を放つ。
「なんでわかったのよ!?」
「クルミから聞ぃてん、 オノレ次やったら背中にさそり座つくってやるから覚悟せぇ」
カカオが大蛇の事を激しく睨みつけ、 急ぎ足で何処かに連れて行った。
「俺、 疲れたから寝るね」
酒井が近くにあった長椅子に寝転び、 眠りについた。
「勿体ないけど、 こんなおぞましいものは捨てましょう、 あっ待っていい事思いついた」
ココアは寝ている酒井の口の中にゲジ焼きを全て入れた。 すると、 酒井がとび起きる。 酒井は口の中に入っているゲジ焼きを咀嚼し飲み込む。
「何これ? 変な味がするぅ!」
「おろちんが作ったゲジ焼き」
ココアがそう言うと、酒井は全力疾走でキッチンに向かい、 蛇口を捻って水を飲む。
「酒井君、 大袈裟!」
ココアが爆笑しながら煽り散らかす。
「ココちゃん酷い!」
「やかましいペコ」
「ちょっと酒井君、 何してるの?」
レモンが目覚め、 酒井に話しかけた。
「ココちゃんにゲジ焼き食べさせられた」
酒井がレモンの方に振り向く。
「ちょっとココア、 彼氏の真似しないの!」
レモンがニヤニヤしながらココアに近寄った。
「彼氏じゃねーペコ!」
ココアが顔を赤らめた。
「ただいま♡」
後ろから急に大蛇が現れ、 ココアの頭を撫でる。
「フルスピードで会議抜けて来たわ♡」
3人は「えー」と呟いた。
「お前、 怒られるから早く戻れ!」
ココアが注意するが、 大蛇は話を聞こうとしない。
「大丈夫でしょ、 だっておろちん速いんだもん」
酒井はとても他人事だ。
「そうよ、 あたしは毒蛇界最速のブラックマンバよ! 」
大蛇が急に変な事を言い始めた。
「因みにココアはブラックマン〇」
大蛇がそう言った瞬間、 ココアが大蛇の金〇を思いっきり蹴り、 大蛇は悶えながら、 膝から崩れ落ちる。 その後もココアは、何度も大蛇の金〇を蹴り続けた。
「ココちゃん……おろチ〇〇ン冷めちゃったね……」
レモンがクソしょうもない事を言い始めた。 笑いのツボが浅い酒井は爆笑した。 それを見たココアが2人を睨みつけた。
「てめぇらふざけんな!」
「ちょっとあなた達、 あたしを助けなさい! 」
大蛇が酒井とレモンにそう言うと、 同時に「ヤダ」と答えた。
「助けてえええ!!」
髪に火がついたリアンが慌てながら本部に入った。
「どうしてそうなった!」
レモンがツッコミを入れた。 酒井が近くにあったバケツに水を汲み、 リアンに水をかけ消火する。 無事炎は消せたが、 自慢のサイドテールが燃え尽きてしまった。
「なんで燃えてたの?」
酒井がそう聞くと、 リアンは床に落ちていたガスバーナーに指を指した。
「あいつにやられた!」
リアンが子供の様に泣き喚いたため、 酒井とレモンは呆れた表情を浮かべた。 その泣き声を聞いたカカオとパストが下りてきた。 それを見たココアが大蛇の首を掴み、 2人に見せつけた。
「お前、 何勝手に会議抜けてるの? 死にたいの?」
パストがニコニコしながら顔を近づけた。
「先輩~可哀想でしょ~」
カカオが顔をニコニコさせながら顔を近づけた。
「お好みともんじゃ、 どっちが美味いか答えろ」
カカオがニコニコしながら大蛇に圧力をかけた。
「広島焼き」
「「はぁ?」」
2人は大蛇の金〇を蹴り気絶させた。 パストがそのまま大蛇の首を掴み、 会議室へ連れ帰った。
「先輩~助けてぇ~」
リアンが泣きながらカカオに近づく。
「お前かわいそうやな、 左右のバランス悪くて」
ポケットから再生薬を取り出した。 この薬は髪が燃えたり、 溶けたりした時に治す薬だ。
「ありがとうございます! これでガスバーナーのボケをぶち壊そうと思います!」
リネンはガスバーナーを蹴り壊そうとしたがレモンと酒井に止められる。
「会議室に戻るから後よろしく~」
カカオは会議室に戻って行った。
「ココーア助けて~!!」
会議室から大蛇の声が聞こえた。
「絶対嫌ペコ」
ココアが呆れた表情を浮かべた。 会議室から鈍い音が聞こえた。
「はぁ……あのバカ……」
ココアはため息をつき、 リネンの頭を叩いて起こす。
「あれ……ここどこ……」
リネンがそう言いながら目覚め、 辺りを見渡す。 ココアがため息をついた。
「あんた達も起きなさい」
ココアが3人の頭を叩いて起こした。 全員、 眠たそうな表情で目覚めた。
「あたしがペスト蒔けばすぐ終わるわよ」
大蛇とカカオとウールが会議室から出てきた。
「被害が拡大するからダメです」
ウールが正論を突き付けた。
「おいクソおかまぁ……」
リネンが関節を鳴らし始めた。
「終わった……」
大蛇がそう呟くとガラナが大蛇を掴み、 背負い投げを食らわせる。 ゲジ焼きを食べた4名が大蛇を踏みまくる。
「ココちゃん……助けてあげなよ……」
酒井がボソッと呟いた。
「嫌ペコ……こう見えておろちん強いから大丈夫!」
「んなわけあるかぁ!!」
近いうち大蛇の実力が明らかになる。




