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そして続いていく物語

 どうもシファニーです。


 第三百四十八部、第十章第二十七話『そして続いていく物語』です。どうぞ!

 本当に、本当に訳の分からないことばっかりだ。突然現れたと思ったら、俺の初めてを奪って消えて行きやがった。俺が乙女だったら泣いてるぞ。……いや、別に悪い気はしないが。


「司!? ど、どどどういうことですか!? 何をしてるんですか!?」

「え、今の俺が悪いのか!? ちょ、俺は無罪だ!」

「ゆ、許しません! わ、私とも、私ともキ……うぅっ」

「お、落ち着けってアリシア!」


 最初は余裕があるように見えたが、いざことが起こればアリシアは動揺を露にした。その上顔を真っ赤にして立ち上がり、詰め寄ってきて……直前で恥ずかしくなったのか顔を覆って俯いてしまった。どうやらアリシアもまだまだ子どもみたいだな。


(司、体熱い)

(し、知ってる!)


 俺だって耐性も免疫もありはしないからな。


「わ、私はぁ、側室、くらいならぁ!」

「だから落ち着けって! な? 大丈夫だから!」

「正妻は私ですぅっ!」

「だから落ち着け!?」


 アリシアが壊れた。

 いや、この言い方は失礼だな。どうやら愛が爆発しているらしい。アリシアの言っている内容が内容なだけに俺にもだいぶダメージが入ってきているが、それはそれとしてアリシアが今日のことを思い出して恥ずかしくなるのも目に見えているので必死に落ち着かせる。


(司)

(な、なんだ?)

(お腹空いた。なんか食べて)

(え、今!? ちょ、ちょっと待ってくれ!)

(ん、ちょっとだけ)


 どうやら俺に落ち着ける時間はやって来ないらしい。


 ある日神の気まぐれによって異世界に送られてきた俺は、最初は人権すらも失って大した力も無かったのでエルフの奴隷になることになって一度は人生の終わりすらも想像したけど。何なら何度か死んだけど、今では飽きることのない楽しい日々を送っている。

 異世界だから慣れないこともまだまだあるし、それに毎日振り回されてばっかりだけど、それでも仲間たちに助けられながらなんとか生きている。


 大変なことも色々あるけど、なんだかんだで甘やかされながら緩い人生を、あれ、今だと精霊生なのか? それとも精霊人生なのか? まあよく分からないが、楽しい日々を送って――


「あ、いたいた。司、これから時間ある? ちょっとこれから海に行って狩りをしましょうよ」

「うおおおおおぉぉぉっ! 問題を増やすなあぁぁぁぁ!」

「え、急にどうしたの? 大丈夫?」

「ソ、ソルさん!? 駄目です司! 浮気は駄目です! 絶対に駄目です!」

「う、浮気? 何のことよ。え、なに、司とアリシアってそういう関係だったの? わ、私だって、その」

「やめろっていってるだろおおおおおおおぉぉぉっ!」

(ん、司、ちょっと待ったよ)

(もうちょっとだけ待ってくれえええぇぇぇっ!)


 ……送ってます?

 堂々完結、です。

 楽しい時間の終わりと言うのは、やはりいつだって悲しいものです。なので出来る限り楽しい終わりを彩ってみました。いえ、違いますね。楽し気な光景を、この作品の終わりにしてみました。この物語がいつまでも楽しくあれるように。

 

 と言うわけでどうもシファニクス、縮めてシファニーです。

 『ある日神によって異世界に送られた俺は基本的人権すら失い大した力も与えられなかったのでエルフの奴隷にされてしまったけど甘やかされて緩い人生送ってます?』は、この第三百四十八部で以て完結とさせていただきます。本当に、本当に長く、険しく、楽しい日々でした。

 最初に、この作品に出演頂いたキャラクターの皆に感謝を。皆には私のつたない文章力で苦労をさせてしまったけれど、その度楽しい世界で私に勇気をくれました。ここまで楽しく続けてこれたのは、司君を筆頭としたキャラクターの皆のおかげです。

 続いて、この作品を一話でも読んでくれたすべての読者の皆様に感謝を。作品も物語も、読んでくれる人がいて、楽しんでくれる人がいてやっと完成するものです。この作品でほんの一瞬でも笑ってくれた人に、楽しんでくれた人に精一杯の感謝を! おかげでここまで頑張れました!


 願わくば、この物語がより多くの人の心に残ることを。


 それではまたいつの日かお会いしましょう。シファニーでした。

 

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