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ネルの探索

 どうもシファニーです。最近ますます冷え込んでまいりましたね。指が悴んでタイピングに支障が出ることが一番の疑念点です。どうも冷え性のシファニーです。


 第二百九十部、第九章第三話『ネルの探索』です。どうぞ!

 アリシアが救援に来てくれた。後からカレラもリルが連れてくるだろうし、ここの戦力は一旦足りる、と思う。であるのなら今一番大きな問題、ネルとリリアの行方を追う方がいいのではないかと俺は考えたわけだ。

 

「そう言うわけで、任せていいか、アリシア」

「ええ、お任せください。この集団を放っておいては、いずれ私たちの国も危ういでしょう。そうでなくとも、亜人国は盟友ですからね。この場は私にお任せください」

「ああ。……そうだ、その前に一つ言っておかないといけないことがあった」


 立ち去ろうとして踏みとどまり、アリシアに向き直る。


「なんでしょうか?」

「相手には勇者がいるらしい。どうにも洗脳されているか、操られているか。少なくとも今は敵だ。詳しいことはリルとかソルから、聞けたら聞いてくれ。敵かどうか分からないなら戦わなくていい。確実に敵だと思えるやつとだけ戦ってくれ」

「ええ、承知しました。それでは、行ってらっしゃいませ」

「ああ」


 優しく微笑むアリシアに見送られ、俺は亜人国へと向かった。


「……これは、酷い」


 戦場を離れ、辿り着いた亜人国で俺が見た景色と言えばそれこそ酷いの一言だった。

 街の建物は崩れ落ち、魔人の死体が、それに混じって亜人の死体が辺りに散らばっている。大きな死体の山が一つだけ重なっているのも見えるが、それ以上に多くの死体が地面に転がり、傷つき、ボロボロになって倒れている。

 戦闘が終わって時間が経ったのにも関わらず粉塵が舞い上がり、煙が立ち上っている。あんなにも気高くそびえていたはずの城ですら上半分のほとんどが崩れ落ち、破壊されていた。


 充満する死と崩壊の匂いに、俺はどうしようもない吐き気に襲われていた。


「あれだけ強かったはずの亜人国の首都ですら廃墟にするのかよ、邪神教は」


 その大きな原因はネルとリリアの不在にあるのではないかと思う。ソルに確認したところでは、ここまで大きな被害を被ったのはどうやらこの地だけであるらしい。他の都市にはリリア並みの実力者が在中している。そう簡単にはやられないし、邪神教側も一番亜人国の戦力が集中しているであろう首都に戦力を集めていたらしい。

 それに、首都は規模が大きすぎてソルでも邪神がいたのでは守り切れなかったとのこと。

 

 仕方なかったと言えば仕方なかったのだろうが、ネルたちはいったい何をしているのだろうか。


「探すって言っても、ソルがいたんだから俺一人が来たところで本当は意味がないんだが……ソルだって戦闘に夢中でしっかりと探していたわけではないだろうし、やるだけやるか」


 可能性のあるなしではなく、ネルとリリアは見つけなくてはならないのだ。考えたくはないが、死んでいたとしても。あくまで俺たちが知りたいのは行方であり、何をしているかだ。それが分かればこちらとしてもそれに合わせた対応ができるが、不明なままではあまりに出来ることが少ない。

 知らないでいるのが一番の恐怖、って言うのはとても分かりやすいことだと思う。知らなければ間違えるし、知らなければ隙を突かれる。戦いに置いてのそれは致命的だと言うのは分かりきったことだ。


 それも、知り得ないものが持つ価値が大きければ大きいほど、当然被害も大きいのだ。


「気配察知、魔力感知ともに反応なし。一先ず、思い当たるところに行ってみるか」


 魔術・空間を駆使して転移を繰り返しながら、場所を転々として二人を探した。首都中を探し回り、瓦礫の下も探した。死体にだって一つ一つ解析鑑定をかけたし、リリアが以前勤めていた基地へも向かった。その他、国中の至る所を捜索した。

 行き違いすれ違いがないかとオレアス、獣人国も訪れてみたはいいが、やはり手掛かりはない。


「いったいどこに行ったんだ? 跡形もなく消し去られた、なんてことは考えたくないが……。リリアは、ともかく。ネルなら邪神相手にも負けないだろうし。一緒にいたはずじゃないのか? いや、そうとも限らないか」


 二人は確かにどちらも城の中にいたが、だからと言ってずっと一緒だったとは限らない。そもそも俺たちはネルの邪神化をルナが察知して逃げ出したのだ。そうであればなおのこと、二人は離れ離れだったと考えたほうが妥当か。


「邪神化が本当だったとして、逆にリリアと一緒にいた場合リリアの身に何か起こしたのがネルである可能性も出てくるか? ……やっぱり、見つけて直接確かめたほうが良さそうだな」


 現時点では分からないことが多すぎる。あれこれ考察するよりも、確かめた方が早い。


「がむしゃらに探してみるか。手当たり次第に」


 思いつく限りの場所を、行ける場所を徹底的に探した。神の所にでも行ったのかと神殿にも行ってみたが、俺では神のところに行く資格はなかった。あったとして、そこに至るまでの道のりで痕跡を発見できなかったのでここに来た可能性は低そうだが。

 無理と判断して諦め、別の場所へと移動する。最後の最後に思いついたのは、リリアと俺たちが共に過ごした場所。世界樹の中の家だった。

 約二十年前のガンダムと言えば? そう、ガンダムSEEDです。シード、ディスティニーをこの一週間で一気見してしまいました。ちょうどアマプラで無料になってたんですよね。いえ、一応サブスクとして五百円ほど払ってはいますが、実質タダですね。

 ガンダム、やはり不朽の名作と言われるだけはあります。SEEDに対してはだいぶ酷評を強いる人もいるようですが、私はやはり好きですね。初代リスペクトとも言われていますが、独特な部分が大分あって新鮮でした。と言っても、十年くらい前に一度見ているはずなんですけどね。


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