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ラウド

 どうもシファニーです。最近新作と言うか、新しいストーリーの構想ばかり先走って執筆タイピングが全く間に合ってません。いつの日か、私が思い描いたすべてのストーリーを皆様にお届けできることを願ってます。


 第二百五十八部、第八章第十一話『ラウド』です。どうぞ!

 渓谷を超えた俺たちは、引き続き獣王国を目指して歩き続ける。日を跨いでも歩き続け、かれこれ出発から一日くらい経った頃。ついに獣王国の首都、ラウドが見えてきた。ちなみに、首都の名前はヘイルが知っていた。意外だった。言ったら殴られた。流石に理不尽だと思う。


「というわけで獣王国は目の前なわけだけど、どうする? 突撃するか? それとも潜入するか?」

「ソルの意図は、結局分かっていないかの。ソルと、そしてネルともまだ念話が繋がらないかの」


 実は俺もソルに念話を繋ごうとして見たり、リリアに語り掛けたりしているのだがどちらともの反応がない。これは、正直言って異常だ。


(リルはどう思う?)

(ダンジョンのような特殊な空間であれば、空間が遮断されることもあり得るだろう。そうでなくともネル嬢は冥府の使い手。もしもその権能でこの世界から離れているのなら念話が繋がらないのは妥当と言えるだろう)

(なるほどな)


 と、先程から影の中に潜り続けているリルに語り掛けてみる。


(ちなみに何でまだ影の中にいるんだ? もう街中じゃないのに)

(我のように見るからに魔獣、という存在は勇者に特に嫌悪されやすい。事情を説明しようとも本能的に殺意を向けてくる可能性がある。それに、どうせ獣王国に行くのであれば人型でない我は邪魔でしかないからな。司殿らであれば入国できる可能性はあるのだし、我は控えておくことにする)

(そう言うことか。了解だ。まあ、危なくなったら助けてくれよ)

(今更、司殿に被害を与えられる存在もそう多くは無かろうよ)


 そう言って、リルは再び意識を沈めた。やっぱりリルはいろいろなことを考えて行動しているらしい。到底、俺には無理だな。


「ひとまず向かってみる? 全員じゃなくて、何人かで行こうよ。これだけの人がいるんだし、全員が顔を覚えられると厄介そうだからさ」

「いいかもな。でも、誰が行く?」

「もちろん私とお兄ちゃんで。咄嗟の言い訳もしやすいと思うからね」

「なるほどな?」


 まあ、当然黒江が提案したからには行くと言い出すんだろうとは思っていたが。


「ちょっと待ちなさいよ。私も一緒に行くわ」

「名前が知られているかもしれない人を、連れて行けないでしょ? 勇者って亜人や獣人から目の敵にされてるんだから」

「それはあなたも一緒でしょう?」

「悪いですが、私はリセリアル一の勇者にも認知されないくらいの潜り勇者なので! あと、普通にあなたと一緒は嫌です」

「だったらあなたが残ればいいじゃない!」

「「ぬぬぬ」」

「喧嘩するなよ」


 ほんとに。頼むから。


「まあ、二人は二人で話し合ってもらうとして。他のみんなはそれでいいか?」

「構わないかの」

「クロが言うのなら」

「興味ない」

「右に同じ」

「ん、お留守番してる」

「お前ら、それはそれでどうなんだ?」


 これだけの人数がいて、誰一人として反論をしないのはどうかと思う。まあ、約二名のやる気のない奴や約二名の食いしん坊や残り一人の従順な人だからな。分からなくもないが。


(リルはどうする?)

(勘の鋭いものもいるだろう。それに、もしその三人で行くのなら、我がいないほうが面白そうだしな)

(相変わらず性格のいいことで……)


 まあ、付いてこないというのなら無理強いはしないが。


「で、二人は結局どうするんだ?」

「「私は行く!」」

「お、おう……」


 お二人とも気がお強いことで。でもまあ、二人とも実力は本物だ。ヘイルの方はスーラが一緒じゃないと本気は出せないだろうが、一般的な獣人相手ならば負けることはないだろう。そう言うことも踏まえて、俺と黒江、ヘイルは一度獣王国首都ラウドに直接向かってみることにした。

 俺と言ったら思い至ったらすぐ行動、現場での対応力を光らせることで有名であるからして、この選択もあながち間違いとは言えないだろう。


 ただ、今回はこんなことよりもずっといい判断を下していたらしい。というのも、ラウドの正門に着いた俺たちはすぐさま衛兵らしき集団に取り囲まれたのだ。


「何者だ! 勇者がこのようなときに現れるとは、貴様、所属を名乗れ!」


 囲ってきているのは鎧を着込んだ獣人が十人ほど。解析鑑定の結果個々人の強さは俺たちには及ばないが、ほぼ全員がレベル50越え。ステータスだけを見ればデモンパレードの時の悪魔に及ぶほどかもしれない。

 要するに、普通に面倒な状況だった。


 ただまあ、ここは強引にでも抜け出してみんなと合流するのが一番だろう。ここで馬鹿正直に名前でも名乗ろうものなら、今後目を付けられる可能性も――


「ふんっ! まさかこの私の名前を知らないなんてね! 私はリセリアル所属の勇者双子(ペアレンツ)の片割れ、ヘイルよ!」

「馬鹿野郎!」

「痛っ!? 何するのよ!」


 思わず頭を引っぱたいてしまった。当然本気ではないが、そこそこの威力になってしまったらしい。ヘイルは頭を抱えて小さく丸くなった。


「な、なにっ!? 勇者双子(ペアレンツ)だと!? おのれ人間共め! 拘束しろ!」

「「「おおおーー!!」」」


 リーダのような男が指示をした後で、獣人たちが一斉に襲い掛かって来た!

 そう言えば夏アニメの時期ですね。皆さんは何か注目している作品はありますか? 私はもちろんこのすばです。他ですか? 知りません。というかそもそも最近アニメを体が受け付けなくなっていまして。もう年ですかね(高校生)


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